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中国製造回帰にApple、脱インド

米国Appleの中国市場敗北要因は何か?
インド製造業は様々の条件で、まだまだ未熟ということなのです。
半導体などまだお花畑の世界でしょう。

【脱中国の後退】
~引用~
9月10日にアップルが発表した「iPhone 16」シリーズ。今回から搭載したAI機能が目玉であるが、実は生産拠点もこれまでと異なる。アップルは近年、さまざまな理由から「脱中国」とともに「インド進出」を図ってきた。だが、今回の16シリーズでは生産拠点の「中国回帰」をしている。その背景には、iPhone 15での「悪夢」と言える失敗があった。なぜ、アップルはここにきて「脱中国」を後退させたのか、新しく描く生産網とその課題とは何か。

iPhone 15不振の要因の1つとなったのが、インド製iPhoneの流通だった。鴻海(フォックスコン)のインド工場で生産されたiPhone 15は、インド国内だけでなく欧州と中国にも出荷されたが、このインド製iPhoneの返品が相次ぎ、iPhoneはシェアを大きく落とすことになった。
~略~
アップルがここにきて脱中国を「後退」させた3つの理由
では、なぜアップルは脱中国化を後退させたのか。その理由は3つある。 1)熟練工育成の問題  インド進出前から想定されていたことだが、熟練工の育成に想定以上の問題が生じているようだ。一説によると、インドの従業員は給料が支給されると無断欠勤して遊びに行ってしまい、お金がなくなると出勤してくるとも言われる。ウィストロンのナラサプル工場では、2021年に賃金問題から大規模な暴動も発生している(その後、ウィストロンは生産施設をタタグループに売却)。  無断欠勤うんぬんの話は面白おかしく脚色されているとしても、台湾や中国では労働は自分の人生を豊かにする手段だと考えられるのに対して、インドでは労働は対価との等価交換でしかないと考えられている。この文化的な違いにより、「熟練工を目指して真摯(しんし)に学ぶ」姿勢を浸透させることに苦労しているようだ。 2)電力不足の問題  地球温暖化はインドの気候も変えている。首都デリーでは5月29日に52.9度という異常な気温を記録しており、気象局はあまりの暑さにより観測機器が故障した可能性を真面目に調査する事態になっている。熱中症による死亡者も過去例を見ないほど増加しているという。  これにより、普及が始まったエアコンが一斉に稼働し、深刻な電力不足を引き起こしている。さらに降雨量も減少し、工業用水、農業用水、水力発電にも問題が生じている。  こうした背景から地方政府は工場などに対してたびたび電力制限令を出している。生産が止まったり、エアコンの効かない劣悪な環境での作業を強いられた可能性も考えられる。 3)高い返品率  iPhone 15では、全体の7%ほどがインド製となり、インド国内だけでなく、欧州と中国に出荷されたが、いずれの市場でも返品が相次いだ。  品質に問題があったという報告はないが、中国ではびこる「インド製の機器など怖くて使いたくない」という偏見から、多くの中国人がインド製iPhoneを返品した。パッケージ底面に生産地の記述があるため、「Made in India」の表記を見るとハズレだと考えて返品をする人が続出し、中国製が出てくるまで返品を繰り返す“ガチャ購入”をする人までいた。  さらに、「インド製造での合格品率は50%程度か」という未確認情報がメディアで報じられると、インド製iPhoneは品質に問題があるというイメージが広がり、販売にも悪い影響を与えた。  フォックスコンの劉揚偉会長が、メディアからの質問に答える形で、このような報道を否定する事態にまでなった。

【中国市場マーケットシェア】
~引用~
調査会社カナリスのデータによると、中国の第2・四半期のスマートフォン出荷は、華為技術(ファーウェイ)の出荷が前年同期比41%急増の1060万台となった。4月の新型「Pura70」シリーズの発売が追い風となった。
一方、米アップルの出荷は970万台にとどまり、シェアは約2%ポイント低下した。前年同期は1040万台だった。
中国の第2・四半期のスマートフォン出荷は10%増。市場シェア首位はVivo(ビボ)で19%。次にOppo(オッポ)の16%、Honor(オナー)の15%、ファーウェイの15%が続いた。アップルのシェアは前年同期の16%から14%に低下。市場シェア3位から6位に転落した。

カナリスのリサーチアナリストは「国内メーカーが市場でリーダーシップを発揮しており、史上初めて中国本土で上位5位を独占した」と指摘。



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