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【WEB再録】エスパーダ怪文書2―語ろうカリバー期の闘い―

注意書き

こちらは賢人くんがそろそろ復活するのか…と限界に達しながら書いた『エスパーダ怪文書2 ―語ろうカリバー期の闘い―』の再録となっております。
色々な意味で禊感が凄い文章となりました。すいませんなんか全肯定になれなくて……(反転アンチではなく、仮面ライダーとしての活躍をもっと見たかったなぁというだけの話です)

なおオリジナル版から一部加筆修正をしております。オリジナル版が読みたい方はBOOTHの方でダウンロードをよろしくお願いいたします。

ちなみに執筆時期は5月あたりです。


エスパーダ怪文書2―語ろうカリバー期の闘い―

前回までのあらすじ

2020年秋に解禁された3号ライダー『仮面ライダーエスパーダ』、第5章でこれからを期待させながらも年内にまさかの退場。「OPにもEDにもいるからゲンムみたいな復活前提やろ…」と思いながらも自分を壁と思い込んだ一般異常者は先を危惧しながらメンヘラしていた。

いよいよくるぞクライマックス!賢人くん!早くエスパーダ戻ってくれ!ソーセージのパッケージを放置するな!

いよいよ始まる最終決戦の一歩手前でフルスロットルお気持ち表明。物語の結末がどうなっても俺はいずれ総括するからな……

ぱいせん 彼方(屋上わーくす+α)


まえがき ~終盤にさしかかり、目をそらせなかった事~

 お久しぶりです。エスパーダについて触れたテキスト本は1月に出した『語ろう劇場版の中田キャラ』以来ですね。屋上わーくす+αのぱいせん彼方と申します。

 2019年、秋に別ジャンルオンリーのために参加したこみっく★トレジャー帰りのATCのサイゼリヤでゼロワンの話をしているオタクくんたちの話に聞き耳を立て、嫉妬の炎を燃やしながら『中田裕士のキャラを全員美少女に擬人化しながら回顧してやろう』という謎の意識で萌えよ中田ヒーローズシリーズを立ち上げ、中田裕士本人が撮影のローテに居ようが居まいがこれをメインコンテンツの一つにしてやるぞという意識で今までやっておりました。立ち上げ当初は本人がライダー班不在の状況でして(後に負傷による休養と発覚)、特にプライベートの情報とか出ない人なのでモチベーションの方向性が行方不明のまま今まで出ていた作品をローテーション組んでやっていました。

 そして初頒布日の2020年1月19日は仮面ライダーゼロワンの撮影班に中田さんが復活した回の放送があり、奇妙な縁を感じながら喜ばしく思っていました。

 そして2020年10月、仮面ライダーセイバー本編に仮面ライダーエスパーダ参戦。それは、満を持しての中田裕士初期レギュラーライダーでした。

 まぁホントマジで大喜びしました。あの時本当に2019年冬頃に発覚した負傷の件でメンヘラしていたので『エスパーダが中田さんではないか』というファン複数の意見を見ながらも「不確かな情報で自分を不安定にさせるんじゃない!」と叫んでいました。

 …二度と怪我すんじゃねぇぞ……大事なタイミングで撮影に穴、空けるなよ。

 その後、2020年の10月にPictSQUAREで開催された某評論系オンリーイベントに参加した際に第5章をうけてテキストオンリー本第1弾『エスパーダ怪文書』を頒布させていただいたりして、文章のみの方面でも色々やらせていただいておりました。その時セイバーファンの人もちょいちょいDLしてくれていたようで嬉しかったです。

 しかし萌え擬人化スタートでテキストのみの物にも手を出すとなると企画の路線ブレすぎなので、萌えよ中田ヒーローズ2弾(一応セイバー関係が一段落ついた秋冬を予定している)ではもう少し組み合わせて昇華させた内容にしたいなぁと思いながらやっております。が、果たしてどうなるやら。やっと平成から令和に行けたと感じておりましたが結構厄介な心情になっておりまして、賢人くんの内面的な問題は第5章で解決されたものだと思い込んでいたのですが、ここまでルナ、そして飛羽真への感情が重いものだと思っていませんでした。

 中田裕士クソデカ感情グランプリのエントリー候補者は今まで多数居たのですが、正直富加宮賢人はその中でもかなりぶっちぎっている。父親の汚名を払う事が一番の使命なのかなぁとおもっていたのですが(拙作『語ろう劇場版の中田キャラ』でもいずれ来るであろう富加宮賢人復活に対して期待をかけていた)、思っていたよりも飛羽真への感情の比率が高い。35章の雷鳴剣黄雷と暗黒剣月闇の選択で暗黒剣月闇を手に取った所で父親への執着が抜けていない事実が分かるのですが、第29~35章までだと本当にドラマの上で描く隙が無かったので『一気にキャラクター性がブロマンス寄りになったな』…思っていました。

 あともう一つ、自分を厄介な心情にさせてしまっている最大の要因。いや、もはや根本的な話といっていい。それは、『そもそもの仮面ライダーセイバーの販売計画自体の話』です。

これさえなければもう少しまともな進行ができたような気がしてならない。実際同スタッフで普通の販売計画だった仮面ライダーゴーストはタケル・マコト・アランの三大ライダーのドラマに焦点を合わせると非常に見やすかったんですよ。大天空寺というホームも劇中でずっと安定していましたからね。

 対して仮面ライダーセイバーは多人数制ライダーでは異例の『1号ライダーに割り振られていた武器をサブ仮面ライダーの変身アイテムに充てる』という方式が採用され、『例年ならさっさと使わなくなってしまう武器に人格を持たせて売りぬこう』といわんばかりの販売計画になりました。あの聖剣たち、実は仮面ライダービルドに例えるとドリルクラッシャーとか4コマ忍法刀とかその枠なんですよ。ライダーベルトではなく。

 聖剣ソードライバーを中心に据えつつ、脇を固めた構成にして継続して売ろうという計画だった風に思えるのですが、この方式だと客層が分散されてしまう上に主人公だけでそろえようとするとローコストで揃ってしまうし、話もゴチャついてしまいます。

 その上にワンダーライドブックが続々投入され、無茶な販促プランに対応するためにドラマがバタバタしたまま進行をつづけるような状況になり、後半になっても全く解消されず、『後期のソーセージパッケージやオロナミンC動画で仮面ライダーエスパーダがでてきたのにもかかわらず本編で不在のまま』という近年でもかなり異常な事態が発生してしまいました。
 本当に今年度この販売方式を提案したのが東映とバンダイどちらかはわかりませんが、どちらにせよ双方共に猛省していただきたいと思っております。

こういうキャラクターの売り方をするのなら陣営ごとにメインベルトを分ける仮面ライダー鎧武方式にした方がもうすこし作劇としてはマシになれたんじゃないかなぁ…と思いながらも一視聴者にはどうしようもない事で、大変申し訳ございませんが私自身の仮面ライダーセイバーに対する最終的な評価にこの部分は入ってきてしまうと思います。
 本当は楽しく中田裕士限界キモオタムーヴペロリスト怪文書を書いていたかったのですが、この件については本当に目をそらせなかったので最初に触れさせていただきました。

…『現場は頑張っている?』
…そんなの分かっている。
…『中田さんずっと頑張ってるだろ?』
…縄田ジャパンのグッズ賢人くんと髪型一緒だったわ。

 ただホント仮面ライダーセイバーの本筋のノリは自分の大好きな光戦隊マスクマンのようなロマンチックな御伽噺のようで嫌いじゃないんですよ。あの作品も世界観の説明不足とか投入した要素の中途半端さとかが指摘されたりしていましたが、よくも悪くも本筋が『大切な人を取り戻したい』というレッド一強脚本だったおかげで雰囲気はしっかりと作り上げられていた。

 対して仮面ライダーセイバーはキャラクターをしっかり描こうとしすぎているので第35章までマスクマンよりゴチャついた印象になってしまいました。なぜ、ここまでタスクの量が増えすぎてしまったのか。惜しい。マジでセイバーは惜しい。

 第35章も初見ではタスクに追われすぎたピーク地点を感じてしまい、自分自身の企画そのものの強制停止を考えるレベルで盛大に落ち込んでしまったのですが、改めて見直すと何を言われようとも状況をどまとめて仮面ライダーセイバーの話を立て直すという長谷川圭一脚本の意地を感じました。諸々の説明は次の話で仕上げましたしね。

 翌週の第36章になってからのストーリー展開はしっかりとしたペースで進み、同時に序盤から撒いた伏線を回収しているので、最終的に完結後は仮面ライダー剣に近い評価路線になるのかなぁと思いながらも、それは同時に『1年構成の作品としてはダメなタイプの作品』という事を自分の中で認めてしまうという証明になってしまうので、やはり『もう少しどうにかならなかったか』という部分については自分の中では変わらなさそうです。

 冒頭から今年度に対する苦言を呈してしまい申し訳ございません。この件の苦情につきましてはいつでも受け付けておりますのでよろしくお願いいたします。

最後になりますが仮面ライダーエスパーダについては必ず総括しますのでお待ちいただければ幸いです。


ぱいせん彼方(屋上わーくす+α)


復活の賢人~波乱のプロローグ編(第26・28章)~

 2020年冬、衝撃の富加宮賢人退場。冬映画の仮面ライダーゼロワンREAL×TIMEを観ながら『これで平成が弔われ令和が創世される』と思いながらも自分の魂は本編に不在になってしまったエスパーダを想いながら平成と令和の境界に居たままでした。

 富加宮賢人が退場した第13章以降の仮面ライダーセイバーオープニングとエンディングには三大ライダーが居たままで、仮面ライダーエスパーダは仮面ライダーエグゼイドのような処理はされないままでした。その光景を見ながら『これは十中八九復活前提の退場処理だろう』と思いながらも「ゴールデンアランジーナの販促を置いて逝くな……」と頭を抱えておりました。自分が平成に居るのか令和に居るのか分からないまま観進めていた本編では誰よりも2号ライダームーヴをしていると評判の仮面ライダー最光・ユーリが登場し、組織の手により分裂してしまったソードオブロゴスの物語に一つの風を吹かせていました。

 当時はそんな長く復活まで引っ張らないだろうと思いながらも杞憂民かつメンヘラの自分には退場のショックと不在期間は十分のダメージで、せめて気丈に振舞おうと別ラインの作業をしていました。本編に中田裕士要素的に動きが無くてもやらなきゃ企画進まないですからね。
 ただこの期間でモチベーションが低下していたのはガチな話でして、ゴールデンアランジーナの装動をコンビニで見かけながらも買おうかどうか一瞬迷ったりしてしまい、『3号ライダーってなんだろう』と思いながら過ごしていました。

 そのあとしばらく経ち、てれびくんの先行カットでサウザンベースの兵士の中田裕士を見かけ『これはそろそろなのでは?』と思いました。そしてマスターロゴスが登場した第23章(サウザンベースのモブ兵士の中田裕士はストリウスに首絞めされていました)を越え、ついに第24章のラストに謎のカリバーが登場します。

出た瞬間に私は叫びましたよ、「先生!あの尻は一体!?」と。

何度も特写で見続けた尻。いやそもそもなんでそこまで尻に拘っているのかよくわからないんですけれども、私は本当に初見で仮面ライダーエスパーダのビッチリと採寸されたボディラインに衝撃を受けていたんですよ。知らない、心当たりがない。お前がそこまでスタイル良かったなんてな!

スーツアクターの中田裕士さんといえば逆三角形のスレンダー体形で、今まで代理で入っていた仮面ライダーのスーツだとちょっとダボついていたりして、止めの写真で一気に見栄えが悪くなる印象が強かったのですが、仮面ライダーエスパーダのあのホワイトをベースの上に走る稲妻のようなゴールドのライン、そしてシルバーで構成された正規採寸スーツに包まれると本当にスマートかつシャープかつスタイリッシュ。マジで最高がすぎる。

あと自分自身が肩甲骨と背骨フェチなので、エスパーダの装甲がリアルな背骨っぽくてフェチズムを感じ、天使のようにすら思いますし、脚もキレイでした。美しすぎるぞ。とりあえず中田さんのあのレイヨウ種のような脚があんなスーツにピッタリ包まれて正気を保たないなんておかしいだろうとおもっているし正気を保つ方がガワに対して失礼だと思っています。

止めの画だとシルバーなのでテカるガワ尻と脚、いいよね。たぶんあのスーツを造形した人は変態だと思うんですけれども(名推理)

『手裏剣戦隊ニンニンジャーのアオニンジャーや動物戦隊ジュウオウジャーのジュウオウエレファントも正規採寸スーツじゃないか』と言われそうですけれども、それと比べてもやはりエスパーダは格が違う。そしてアオシコは敗北者の証明なですよ、わかってくれ。

意外に思われるかもしれないのですが、これまでの人生で3日くらいしかアオニンジャーに劣情を抱いた事がないんですよ。代わりにしっとりしているけど。

…アオニンジャーから話を戻します。

 当時のてれびくんのネタバレで謎のカリバーの素性は書かれていなかったのですが、謎のカリバーの正体については(事務所の出演情報的にバレているとはいえ)ひと月は引っ張るだろうなぁと思っていたのですが、予想に反してすぐに正体が発覚しました。

あの尻は!?あの股下は!?……賢人くんだあああああああああああああ!!!!!!

 新衣装で長いコートのシルエットに隠された賢人くんの股下がバレてしまった……

 闇から復活し、すべての聖剣は俺が封印すると言う賢人。抑止力の剣・暗黒剣月闇を手に取った賢人は全ての未来を見ていた。
 『皆が協力すれば聖剣を封印せずに済む!』そういう主張が簡単に通る状況なのであれば賢人くんはここまで拗らせていないのであって、なんというか本当に抱え込まないで欲しいなぁとかおもっちゃいます。第5章で尾上さんの言葉から100%飛羽真の強さに頼り切れたわけではなかった。そういう現実を感じてしまいました。

 「来たな、光の剣士。」とユーリと対峙する賢人くんが仮面ライダーカリバージャアクドラゴンに変身。

中田さんの物々しい歩きと迷いのない剣が今までみていたエスパーダと全く違う威圧感で、しかしながら突きの癖(神代玲花が昆虫大百科を開いた時のカット)や、剣士にあるまじきアクロバティックなアクションの脚のしなり方で、紛れもなく富加宮賢人そのものだという事が見る事が出来ましたし、この後の飛羽真が「賢人……!」と仮面ライダーカリバーが跳ぶ姿をみながら一瞬嬉しそうにする場面で現行の1号ライダーが我々と同じ性癖であるという事実に感動しました。

 あそこの場面で賢人の闘い方の根底が賢人のままだというのを認識して『賢人は変わらない』という事を信じてしまうのがいい。アレを見て話せばわかってくれると思っちゃうわけですよ。飛羽真だけが根本を感じてくれている。ありがとう神山飛羽真、中田裕士のアクロバティックな残像としなり脚いいよね。

 ただホント後の第36章でわかるのですが賢人は世界消滅を回避するために飛羽真が消える未来を回避するために自分もろとも消えるつもりでして、あの背中がもう……いやもうどうやっても未来は変えられない。それなら暗黒剣もろとも自分が消滅するぞという意識だった。
 どれだけなんだ感情がデカい。そして歩くだけでクソデカ感情まき散らす中田裕士ってマジ何なんだよ。

 凄い睨みというか威圧感とか、初レギュラーキャラの闇の皇帝ゼットの時も威圧感と湿度すごかったんだけどエスパーダや賢人カリバーだと更にぶっちぎっている。世はまさに中田裕士キャラ巨大感情ステークス、群雄割拠の時代。

 そしていくつもの未来を見たと告げる賢人、これ久々の仮面ライダーエスパーダの燃料投下なんですよ。未来視に呻きながらやはり見返して思うのです『エスパーダ、ここから終盤まで未来視と過去回想でしか出ていねぇ』と。

…本文に持ち込まないと言っていたのにな……フフフ

 賢人くんにはエスパーダ!やっぱり君は金色と白とシルバーで構成されたフォルムでないとな!こう、マジで…汚くなっていない頃の賢人くんのままなんですよ、未来視のエスパーダ。ひたむきで華麗で美しい。戦う君は美しい。

「世界を救うには聖剣を封印する、これしかない」ああもう君はそういう方向性へ向かうのか。ジャオウドラゴンに変身する賢人、これで話は終わりだ。どうしてなんだ賢人。18分過ぎの蹴りすき(話の転換)
 
もう闘うしかない。封印されそうになったバスターを庇うためにドラゴニックナイトに変身す飛羽真。この先はホント屈指の名シーン、浅井さんVS中田さんの対峙ですよ、スプリンクラーに打たれ、感情と共に溢れ変身するプリミティブドラゴンの叫び。そして去るジャオウドラゴン。マジで改めて見ると辛すぎて嗚咽漏らしちゃうのでホント見てください。

 そして続く第28章はこの回は今までの設定の説明回であり、期間限定で東映特撮YouTubeOfficialにて配信もされていました。

 この回の見どころといったら何と言ってもライダーバトル。かつて仲間だった仮面ライダーが別の目的で動くのだったらやはり闘わなくてはならないんですよ。期待していた要素の一つでしたからね。

 賢人は全てを救うため、聖剣を封印するための闘いを遂行していくですが、それは弟分として自分に懐いてきてくれていた蓮に対しても同様であり、他の剣士たちに対する聖剣の封印の仕方を見返しながら改めて思うのですが本当にびっくりしたのはだいぶ斬り方に容赦ないという点。
 色々比較してビックリしてしまった。まさに殺意マシマシ居合カタメ。今までさんざん修行で手合わせをしてきたからここまでやらないと聖剣を封印できない相手だと思っているんだろうな賢人くん。生身のままの蓮くんに対して容赦なく斬りかかる圧がものすごい。

……これも一つの信頼の証か。
……ここまでやらないと蓮くんの聖剣を封印できないと思っているのか。
……風双剣の片方が封印されてもインフレ化に食いつくヤベーやつだからな。

 後の第35章でも割と容赦ない切り付け方をしていたんですけど賢人が蓮くんの実力を一番買っているという関係性がここから見えます。ジャオウドラゴンの圧よ。パワー重視でいいですね。剣斬に対する腹パンもマジで第37章の倫太郎に対する腹パンのような優しさが皆無。そして中田裕士特有の蹴り飛ばし。ヤクザキックだのなんだの言われているんですけれどもアレ最高にガラ悪くて好きなんですよ。手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの18『八雲が愛した妖怪』でのアオニンジャー無双シーンでの蹴り飛ばしも好きでした。キャラクター自体は紳士的なのにガラ悪くなる瞬間はとても性癖に刺さります。ソードオブロゴスの面々に通信で見られている瞬間も鳩尾に一発食らわせているし、マジで容赦という単語を感じないので好きです。剣の圧、パワー凄いね……

ついに追い込まれた剣斬の手から風双剣翠風の片方が離れます。そこに追い打ちをかけるかのように剣斬のボディを二回切り付け、蹴り飛ばしてからのジャオウヒッサツリードでの封印。ここまでやるんですね賢人くん。風双剣翠風は二刀流の聖剣なのでもう片方を封印すべく致命傷を負った剣斬に向かうのですが、マジで殺す気満々のオーラで好きです(殺さないけど)

そして飛羽真が駆けつけ、賢人に『お前の見た破滅の未来を教えてくれ』と訴えかけます。力になりたい。ただそれだけの意思で。

しかし賢人は聖剣を封印するという事しか教えてくれない。それならもう、止めるしかないんですよ。前回は交戦する事はなかったのですが、セイバーとカリバーの対決シーンがここでくるんですよ。エレメンタルドラゴンとジャオウドラゴンのバトル。目的のために聖剣を封印したい、思いつめて突き進む友を止めたい。二人のプライドがぶつかります。

マジでこの回のライダーバトルは圧が凄くていい。本気のぶつかり合い。ジャオウドラゴンの俊敏かつ重々しい剣技、セイバーの決意と意思の詰まった迷いのない剣技どちらも最高。エレメンタル必殺撃のキックを受け、倒れるジャオウドラゴン。

倒れたジャオウドラゴン・賢人に向かってエレメンタルドラゴン・飛羽真が訴えかけます。

「聖剣を封印しなくても世界を救う道はきっとある!」

そして四つん這いになりながらも折れないジャオウドラゴンが訴える。

「いや…ない!俺は未来の可能性を全てみた。俺の父さんがそうだったように。だから父さんは仲間を裏切ったんだ!世界の破滅から救うために!」

 剣を地面に突き立てゆっくりと起き上がる間、エレメンタルドラゴンの方向を全く見ていないんですよ。『父さんはやり方を間違え、思いを果たせず死んでしまった。だから俺は生き返った、きっと父さんが戻してくれたんだ』そこで初めて一瞬目線を合わせてくれるのですが、目を伏せてしまうのでどことなく弱弱しさを感じるのが本当にいい。今の飛羽真を見ずに、破滅の未来を避けるための行為に囚われている。そして暗黒剣月闇を見つめ握り締めてから確固たる意志でエレメンタルドラゴンの方を見つめます。
 いや本当に中田裕士の演技力極まっていますね、青木瞭くんもこういったアフレコにするわけですよ。

そして対決は仮面ライダーセイバーエレメンタルドラゴンの勝利に終わるのですが、賢人は飛羽真の元に帰る事なくどう思われようともやるべきことをやるといい立ち去ります。これまでの説明とこれからの話としてよかったなぁ…この回。
 ライダーバトルもものすごかったですし、まさにジャオウドラゴンの最盛期とも呼べる回でした。こうやってお互いのプライドがぶつかり合うのは素晴らしい。それをアクションで見せられるのは本当に最高なんですよね。

 ところでかつてあった仮面ライダーセイバーのスーツアクターの浅井宏輔さんのツイートで意味深な「ありがとうゆうじくん」というツイートがあったのですが、時期的にこの辺の撮影の事だったのかなぁと思ったりしています。まぁ、真相なんてわからないんですけどね。静寂の第26章、お互いのプライドがぶつかり合う第28章。改めて見ると本当に見ごたえが凄かったです。


それでも未来は、君が戻る未来。(第33章)

そして 話は飛んで第33章。倫太郎VSズオス編を超え、テレビでは仮面ライダーシリーズ恒例・オロナミンCのCMが放送されており、仮面ライダーエスパーダと名付けられた金色の不審人物が着色料保存料ゼロを訴えていました。

当時の自分はいつ仮面ライダーエスパーダに戻るのだろうかと不安がるメンヘラ限界オタクだったのでオロナミンCの液体をコップに注ぎながら『この状況をどうにかするにはソードオブロゴス脱衣麻雀大会しかない』と限界の思考回路になっていましたが、次回予告を見た瞬間、賢人くんがそろそろ脱衣するかもしれないと正気をとりもどしていました。

 いや本当に、仮面ライダーカリバーの背中を見ながらこの背中のチャックを下ろすにはどうしたらよいのだろうと凄くおもっていたのですよ。オロナミンCと後期のソーセージパッケージを見ながら焦燥感ばかり抱いていたので。

ココから第35章のエピソードは終章に向けた状況まとめのための展開で、賢人自身が第33章で説明してくれているのですが少々駆け足な印象は拭えず。ただホント「お前に話す事はない」と言いながら腹が鳴っているシーン可愛かったですね。そして飛羽真がいい。

ずっと賢人と話がしたかった。記憶が戻ってからあまり話ができなかった。そしてルナに対する後悔。勝手に話を終わらせるな、一人で抱え込むな。

 飛羽真に対して賢人が答えを出さず、立ち去ろうとした時にマスターロゴスが乱入。この人お日様の元に出てこられたんですね。

 マスターロゴスは本当に登場から今まで世界を乱すことしか考えてなくて、中身がなく、ただただ邪悪さしかなくてもはや好感があります。純粋に精神が壊れてるのいいですよね。中身なし・器なし・人望なしの三重苦。しかしながらトップに立っている事は間違いないので猫をかぶっていた時期もありそうです。相馬圭祐さんの演技もすごく気持ち悪く、生理的な嫌悪を感じさせてくれるので素晴らしいです。

 そして、ここからが意図せずしてセイバーとカリバー賢人の共闘展開に。仮面ライダーセイバーエレメンタルドラゴンと仮面ライダーカリバーへの変身。この少し斜め下から見上げるアングルが本当に素晴らしい。第5章の上堀内佳寿也監督もそうなのですけれども、新世代の監督はローアングルフェチが多めか。

 ……杉原輝昭監督もローアングラーの民か。

 「父親の仇打ちですか」とあざ笑うマスターロゴスが富加宮隼人を利用していた事実を暴露し、真っ先に怒りのままマスターロゴスへ切りかかるカリバー。怒りに震える姿、動揺。震えがいいですね。力任せで動揺がものすごい。あと本当にマスターロゴスが強いんですよね、聖剣を回収しているので持っている聖剣を全て使えるとか普通にチート級の実力者。中身なし・器なし・人望なしの三重苦なのに。

「お前のせいで、お前が父さんをそそのかしたせいで、お前のせいで俺と…ルナと飛羽真がバラバラになったんだ!」

 ココのねー…震えるカリバーがいいんですよ。そして吐き気を催す邪悪・マスターロゴスに怒りのままに斬りかかるエレメンタルドラゴンとカリバー。しかしマスターロゴスには太刀打ちできない。

「父さんは戻らない、だがルナだけは!」
「ルナは俺たちが取り戻す!」

 憎しみ、動揺、全てが明らかになった瞬間。本が光り輝き、謎の少女・ルナが現れます。
 闘いが終わった後に「俺たちと一緒に戦わないか?」と言われ、『もしかして飛羽真なら』と揺らぎかけるももそれを拒絶する賢人。ダメなんだ、それじゃ結局お前が。俺だけが飛羽真を救う事ができる。もう少しで麻袋脱衣できたのに!と叫びながらもまた次回。

 あとちょっとだ。もう少しでソードオブロゴス脱衣麻雀大会なんてやらなくても賢人が脱いでくれる。脱げよ、脱いだらもう着るしかない。

 そして終章へ、賢人の目論見は破綻を徐々に迎えていきます。


ファルシオンの復活と皮肉すぎる共闘(第34章)

未来は少しずつかわっている。しかしながら絶望の未来を何度も経験した賢人にとっては受け入れるのが難しいようで、私はそんな彼を後方腕組みをしながら眺め、「…やはりソードオブロゴス脱衣麻雀大会しかないのか」と呟いていました。

…脱衣麻雀は全てを解決する。
…強さこそ正義で正義こそ強さなんだ。

  商品パッケージの子たちが揃わない中、作品では夏劇場版の仮面ライダーファルシオン・バハトが参戦し、まさかの仮面ライダー最光との因縁が示されました。
 どういう経緯で人間に絶望したのかその経緯が明かされ、ここでようやくセイバー劇場版と話がつながった。力に魅入られた友に裏切られ、全てを破滅させる力を手にするに至ったファルシオン。この段階にくるとかなりユーリさんの実質2号ライダーポジションが確固たる物になって全く崩れないんですよね。一部食品のパッケージはセイバーと最光売りなんですよブレイズではなく。

 さて、今回のパート。賢人くんは全ての聖剣を封印する目的で動いているのでセイバー・最光・ファルシオンを交え戦うことになるのですが、「手を貸せ!お前の暗黒剣と俺の光の剣でならバハトを封印できる!」と訴えるユーリに対し「俺が封印するのはお前たちの聖剣だ!」と叫ぶ賢人。カリバー賢人の圧の強い剣が凄い。

バトルの中で封印されるユーリ、「信じられる友が居る。それって最高だろ?」というのは賢人に向けた言葉で。

 そしてファルシオンの刃はセイバーに向かうのですが、瞬時にカリバー賢人が庇いに向かうん。

 素が見えるんですよね、こういう時に。力押され、膝をつくカリバーを庇うセイバー、そしてファルシオンを倒すために共闘する流れ。皮肉な事にエスパーダだった時より飛羽真と一緒に戦う機会が多いような気がする。

 とても皮肉な話なんですよ、我々視聴者は第5章で心から通じ合う二人のアクションを観ながら『これから仮面ライダーセイバーと仮面ライダーエスパーダが一緒にどう戦うのか』という事を考えて胸を高鳴らせていたと思いますが、その矢先に上條カリバーの刃で賢人が散り、復活した後は全ての聖剣を封印するという意識のみで行動するようになった。

 マスターロゴス降臨後の二人の闘いはベタな「ここは手を組むしかない」という路線ではなく、共通の敵を目の当たりにしたので二人ともそいつを倒すしかないという闘い方。そして飛羽真のみが通じ合えると信じている。元々はお互いを守るためなのになぁ…どうして賢人くんはなぁ……

幼馴染辛いしんどいと思いながら本が輝き、ついに約束の少女・ルナが降臨。そして次回、タスクの鬼の回。混乱の情報をどうにかして長谷川圭一が組みなおす。
筆者反転の危機、そして再び向き合う決意を行った回でもありました。

次回、『【悲報】マスターロゴス、絵面がヤバい』お楽しみに。


リアルにどうしようかと思った第35章~タスクの鬼・ハッセがどうにかしました編~

 

 さて、問題のこの回。この回については前書きで書いた通り。もう恐れを知らずに書こうかと思います。冒頭の伏線回収パートです。ぶっちゃけると

ガチで反転アンチになりかけました。

 手裏剣戦隊ニンニンジャー5周年の節目に中田裕士を回顧したい。仮面ライダーセイバーという作品で3号ライダーのエスパーダに就任し、今年1年はじっくり腰を据えて一般向けの回顧ネタを手広くやろうという意識でいたのですが、本当にこの回は全てをぶん投げ、強制終了という幕引きに本当になりかけました。洒落ではなく。

 だから言ったじゃないか仮面ライダーセイバーには一般的にはあり得ないレベルのハードルが大量に課せられている。冒頭で記述した販売路線、その他いろいろ。タスクの鬼の回を見て自分は叫びました。明確に危惧し続けていたピーク地点が来たと思いました。
 本当に今年度に関しては二次を切り捨ててやっていて良かった気がします。反面、捏造とか情報の齟齬が許されなくなったんですけれども。

 このエピソードについては次回の『開かれる、全知全能の力。』で回収することを前提につくられた構成で、詰まりに詰まったタスクを完全に消化して最終決戦に向けてストーリーを立て直すぞという長谷川圭一先生の底意地でした。全員にドラマの見せ場を作りつつ、締めに向かわせる前段階を作る。視聴者に何を言われようともやるしかない。正直このエピソードは2話くらい欲しかったと思ったのですが、残り話数を考えるとこうなるしかなかった。

 だが本当に尺が少なくて勿体ない。ライダーアクションも戦ったと思ったら地べたに這いつくばるので勿体ない。

……とりあえず自分はTTFCの8分54秒のカリバーのハイキック好きです。

 剣斬が乱入してからの闘いで気圧されるカリバー。そしてファルシオンの攻撃を庇い倒れる。これに関しては第34章と同じ構図なのですが、倒れた賢人は飛羽真の名前を呼ぶんですよ。賢人は本当に蓮くんを見ていないんですよ、つらいね。

 ただ本当にこの回、要素要素は本当に良いんですよ。
 ルナを救い、物語の結末を変えてのけた飛羽真はカッコいいし、聖剣を解放した後の剣士の表情は良かった。

 そして賢人が一瞬雷鳴剣黄雷を取ろうとして暗黒剣月闇を取った場面は葛藤が見えて良い場面だった。いや本当に脱衣チャンスだと思っていたのですが、賢人にとっては飛羽真を救うための鍵であり、父親の形見でもあるんですよね。

 …まだ、暗黒剣月闇を手にしていなくてはいけない。

 そしてマスターロゴスを倒すために結集する剣士たち。そしてマスターロゴスが全知全能の書を手にします。というわけで飛羽真くんかっこよかったよ!「ホントにホントに大変だったからね!」がなんか可愛いよ。ルナにきっとまた会える。剣士たちは最終決戦に向かいます。

 尺カツ分は次回の毛利亘宏脚本が説明するゾ!お楽しみに!
 ただまぁ、ピーク地点で同じ構図が続いちゃうのが本当に勿体なかったですね。

 

尺カツ分の説明、そして最終決戦へ。~賢人がいつか、報われる未来(第36・37章)~

大分前のらくがき

「無理なんだ、世界が救われるには俺か飛羽真が…」

 本文に持ち込まないと言いながらも愚痴っぽくなってしまった今回の怪文書。第34章、第35章共にカリバー賢人が仲間を庇って膝を着く構図だったので、改めて見返すと「中田さん本来ならもっといろんなパフォーマンスできる人なのになぁ……」とか思ってしまったり。

 第36章、ライダーたちの元に聖剣が戻った後。音銃剣錫音にデレデレの大秦寺さんが本当に可愛い。よかったね大秦寺さん。
 さて、今回の脚本は我らが毛利亘宏さん。仮面ライダーゴーストではアラン様周りのシナリオを担当していました、尺カツカツで全く説明を省かれた部分の説明がスマート。ソフィアが改めて正体を明かし、ソードオブロゴスは再び結束します。やってくれるじゃねぇの……

 ルナの正体は一体何なのか、何故飛羽真が選ばれたのか、それに関してはまた後の話になりそうですが、こうやってソードオブロゴスが団結してくれるのは本当に嬉しい。

 変わって神代兄妹のシーン。マスターロゴスに対する不安を抱く玲花に凌牙は「マスターロゴスを護るのが神代家の使命。そのマスターが信じるに足りない人物であればその時は……」と告げます。そんな兄の姿を見た玲花の恍惚とした表情。もしやお前、もしかしなくともキタムランド枠だな?

 結集、反旗。土壌が整っていく。前回になすべき事をなした後なので今回以降はVSマスターロゴス戦になっていくのですが、仮面ライダーソロモンのスーツアクターが小森拓真さんなので、なりを潜めているストリウスがどうしても気になってしまう。

マスターロゴス、ここまでくると自分の中では突き抜けた魅力を持ったキャラとして凄く大好きになっちゃうんですよね。まさに『小物』『中身無し』『人望なし』の三重苦。本当に信じられないレベルで虚無のキャラクターであり、だからこその魅力を発揮しているんですよね。純粋に使命にとらわれ退屈したから世界をぶっ壊すかという面白半分で動いているんですよ。

 ……ストリウス(※同じく小森拓真キャラ)に後ろから刺されそうですね間違いない。

 まぁ、いま全員が倒しに向かっているけど。

 さてこの回の富加宮賢人、いよいよ目的が明かされます。全知全能の書が開かれた時、世界は崩壊する。暗黒剣の力で自分もろとも全てを飲み込み、消えるつもりだった。ワンダーワールドの守り人となって飛羽真が消滅する未来を回避するために。世界のために友が犠牲になる未来を回避したかった。

 継続してそういう思考回路なんですよね、第5章で尾上さんにも言われた事なのに。そういう所なんですよ。俺も飛羽真を信じたい、でももう時間がない。そして賢人の元にソフィア様が現れる。ソフィア様、自分を救ってくれたカリバーの正体をすぐに気付いてくれたんですよねぇ……

そしてついに富加宮隼人に触れてくれたんですよ、「あなたの父親は世界と同じくらい貴方を大切にしてくれていた」「命を大切にしてください」と。

  これホント見たかった。元々賢人くんは自分の父親が裏切った理由を探っていたキャラクターで、父親の汚名を晴らしたかった人なんですよ。父親の事を回収してくれて嬉しかった。暗黒剣にのまれる前の賢人くんはそういう闘いをしていたからなので。

  あとこの回、飛羽真VS蓮の闘いで『強さとは何か』を迷う過程の回想で仮面ライダーエスパーダが登場しましたよ。

 久々の供給が過ぎる。清らかな賢人くんですよ。そしてカリバーの時のような重々しい剣さばきではなく、華麗に舞うキレ味。マジで永遠の時のように感じた。「俺は1番強くなくたっていい、大事な時に大事な物を護る力があればいい」そういう賢人くんさぁ……
 本当に美しかったよ。本編でもはやく麻袋脱衣麻雀をして早くエスパーダになってくれ。本当に美しいぞ、エスパーダ。殺陣が世界一。

 本当にタスク消化の後だからか並行してのエピソード消費の仕方が小気味いい。本当に仮面ライダー剣終盤の會川昇脚本を見ているような感覚です。

  そして、アレがよかった。賢人と倫太郎のやり取りですよ。というのも私、個人的に賢人くんのエピソードで第13章の倫太郎とのやり取りが大好きで

「家族なんだろ?当たり前だ…それよりも」
「わかってます!使命をはたします!そして…必ず助けますから」
「それはお前の私情だろ」
「僕も一人のホモサピエンスですから」

仮面ライダーセイバー第13章より

  あのやり取りは賢人と倫太郎の関係性だからこそ出来えた物なのでね。個人的に手裏剣戦隊ニンニンジャー最終回の加藤クラウド八雲くんの「俺たちは家族だからな」と同等のエモさ感じていたんですよ。あそこキンジに向けて言っていたんですからね。

 同じ組織に居ながらも深入りしていない関係性だからこそ、飛羽真と賢人みたいな関係性ではないからこそ、あそこのフラットな信頼関係が成立した瞬間が大好きだったんですよ。

 飛羽真の事を護る賢人を自分が護る。

いや本当に、幼馴染を護る使命に囚われた賢人を護れるのは組織という閉鎖的な世界しか知らなかったけど、そこから成長した倫太郎なんですよ。なんというかこう……

あぁ^~いいっすね^~

…友情、萌え。
…賢人と倫太郎、ナイスマッチ。

「最後に、お前と話ができてよかった」賢人のほほ笑みからの鳩尾への拳。

 もう死ぬ気満々なんだ、倫太郎の想いを受け取ったのに。
飛羽真だけではなく、倫太郎も救って消滅するつもりなんだ賢人は。
どうしようもねぇ、賢人にとっての護る対象に倫太郎の愛が加わっただけだった。 

あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙(発狂)

辛い、なんというかホント辛い。

そして賢人が単独でマスターロゴス・仮面ライダーソロモンに立ち向かいます。一瞬決意するかのように目を伏せてからの変身。倫太郎の事も加わっちゃったからね。倫太郎の事が真に賢人の中に加わったのがこのタイミングなんだよな……つらいね。

そして仮面ライダーカリバーの剣撃ラッシュ。中田裕士の剣技ラッシュ、手裏剣戦隊ニンニンジャーの頃から死ぬほど大好きなのですが、アオニンジャー以降剣がメインウエポンのキャラが少な目だったので仮面ライダーセイバーという作品での供給はホント良い。そこからの即戦線に加わる倫太郎、失神してなかったんかい!頑丈すぎるぞ!

セイバーも加わり、三大ライダーとソロモンとの闘いへ。絶対にマスターを倒す。賢人を死なせはしない。セイバーとブレイズ、二人の意地が凄い。

 そしてソロモン、世界を消滅させにかかります。こうすれば世界も本気になってくれるでしょう、家柄と使命に囚われ、退屈した男の果て。もうマジで畜生キャラがすぎる。

 こうするしかない。カリバーが暗黒剣を使い、ソロモンを闇に葬り去ろうとするのですが、絶対にそれを許さないのが飛羽真なんだよな。なんでも書き換えちゃう。心身がボロボロになっても飛羽真の手を取らずに去る賢人。暗黒剣月闇を手にして。

「未来は変わるさ」その謎の光の声の正体は何なのか。
破綻をしていく賢人の目論見の果ては次週決着がつきそうです。

 

第38章、父との対話。そして賢人の終着点


仮面ライダージオウの中盤より習慣となったとなったジャパンアクションエンタープライズの出演情報のチェック。5月31日に更新された6月6日放送分の出演情報はこうだった。

【出演】
浅井宏輔、永徳、岡元次郎、藤田慧、宮澤雪、中田裕士
高田将司、東慶介、榮男樹

 ※ちなみにスラッシュの森博嗣さん、最光の荒川真さん、ソロモンの小森拓真さんは別事務所所属のためJAE出演情報への記載はありません。

 うーん……この位置は一体なんだろう。本編クレジットでもライダーのスーツアクター欄だったので恐らくどなたかの代理か。今井靖彦さんがいらっしゃらないので恐らくお兄様こと仮面ライダーデュランダルの代役ではないかなぁと推測。たぶん本編完結後のブック系資料で色々明らかになるでしょう。本当に何着ても似合うね……

 そんなこんなで事前情報で『富加宮賢人はこの回で変身はしない』という見立てだったので、恐らく最強フォームのお披露目兼カリバー賢人の物語がひと段落つくシナリオになるのかなぁと思っていました。
 しかし本当に仮面ライダーエスパーダ、そして仮面ライダーカリバーとして闘ってきた富加宮賢人の物語の落としどころとしては本当に最高だった。

かつて物語の中で旅をし、トムソーヤの冒険ごっこをした屋上。まぁ緊急事態宣言のせいでいつもの屋上に留まらざるを得なくなっただけの話なんですけども、ここは脳内補完をさせてください。

最悪の未来を見続け、全てを護るために自分を犠牲にし続けていたけれどもそれが徐々に破綻をしていき、最後の決意も飛羽真に阻止されてしまった。 

『俺は世界とお前を救うために戦ってきた』
『俺は賢人もこの世界も救いたい』 

ここで初めて心からの会話をしたような気がしますよ。心が折れつつあった賢人を見て未来を変えるために、信じて欲しい。ここまで何度も何度も訴え続けてきて、雷鳴剣黄雷を賢人の前に突き立てる飛羽真。あんなに頑なな賢人の決意を何度も見せつけられても決して諦めず最後の判断を託すの、そうそうできる行為じゃないんですよ。

そして少し前より賢人の周りを羽ばたいていた謎の光が賢人を包みます。 

その正体はワンダーワールドの守護者に助けられた富加宮隼人でした。恐らくワンダーワールドと現実世界の間と思われる場所でようやく富加宮親子がで会います。
ずっと見守ってくれていた、一人でずっと戦っていた賢人の事を見守っていた。そんな隼人に対して賢人は泣きそうな表情で謝れば済むと思っているのか、と言います。声が泣きそうなんですよ。父の汚名、世界崩壊との闘いをずっと一人でやってきた。孤独な闘いだと思っていたのに父さんがずっと一緒だった。物語でちょっと描かれなくなってしまった時期もありましたが、賢人は父親にずっと縛られ、ずっと想っていたんですよね。

 「本当にすまなかった。」と賢人を抱きしめ、幼い頃のように賢人の耳元を撫でる隼人の所で私は救急戦隊ゴーゴーファイブ最終回の「よく頑張ったなマトイ」のシーン並みに涙腺を破壊しました。
 あのホント第5章が仮面ライダーエスパーダの富加宮賢人の根幹だと思っていたのでソーセンキューの極みであり、この瞬間に賢人は孤独に戦ってきた剣士から一人の子供に戻るんですよ。弱みの発露、全ての目論見が破壊され、無力に打ちひしがれ、賢人は全ての心情を父親に言います。そして隼人は「自分の気持ちに素直になればいい、自分が今どうしたいかわかっているのだろう?」と優しく声をかけます。

ホント、富加宮隼人が組織を裏切った人間ではなく、心優しい普通の父親でよかった。

 賢人がこのタイミングでようやく雷鳴剣黄雷を手に取り、仲間の元に駆けつける事を決意します。長かったね、どんなに飛羽真に言われても簡単に揺るがなかったのは父親の事にずっと縛られていたからで、この場面でようやく賢人は解放されました。ここまで耐えてめっちゃ良かったです。

 そしてバハト決着を付けようとしている飛羽真たちの元に賢人が駆けつけます。雷鳴剣黄雷と暗黒剣月闇を持って。飛羽真と自分を信じる確固たる決意を抱いた賢人は本当に迷いのない表情でした。バハトとの闘いの後、それがどうしたといわんばかりの仮面ライダーソロモンとの闘いへの流れ。今度こその団結で現れた富加宮隼人に賢人は暗黒剣月闇を渡します。

 全ての聖剣が、想いが集まった時に刃王剣クロスセイバーが爆誕。ここまで本当に長かったですね。そしてこの創造する力を持った刃王剣クロスセイバーが恐ろしく、全聖剣の能力を既読して扱えるというとんでもない代物。そして見逃さなかったぞカットインの仮面ライダーエスパーダ。挿入歌も本当にアツくて最高でした。クロスセイバーかっこよすぎる。これからクロスセイバー、タテガミ氷獣戦記、ゴールデンアランジーナと並んで戦うのだと考えると胸がアツくなりましたね。

「父さん、飛羽真はまた未来を変えたよ。」

仲間を信じ、未来を信じる事を決意した賢人はいい笑顔をしていました。

 

カリバー期の賢人の総括~やはりこれは令和の仮面ライダー剣なのかもしれない~

 

 というわけで賢人復活編以降のメインエピソードの回を色々と振り返ってみました。アクションの話とかもっとしていたかったのですが、なんというか賢人の使命が使命だっただけに第33章以降はキメさせてもらえないことが多かったんですよね。

賢人自身は別にソードオブロゴスと対立したいわけではないですし、全ての聖剣を封印して自分もろとも消滅して全てを護る事が優先だったので聖剣を封印することさえできればよく、ライダーバトル要素も初期カリバーのみでしたからそれが少々勿体ないところ。

 第26章のセイバーとカリバーのシーンが文句なしで仮面ライダーセイバー屈指の名場面だったし、続いての第28章でカリバー賢人が起こす波乱の展開にワクワクできたのですが、第34章、第35章だと2話連続で仲間を庇って膝を着く構図だったのでこれはもう少しどうにかならなかったのかと思っております。賢人の計画が破綻しつつある証明として描かれたものだと思いますが、状況がかなり混迷しているのに賢人がギリギリの状態で意固地になったままなので展開に爽快感が無く、正直「早く麻袋脱衣してエスパーダにならないか?」という思いが強かったです。

この怪文書を読み返しても構第33章以降のアクションの話に第26・28章のテンションが出せなかったので、明らかにアクション方面でのテンションの盛り下がり具合が激しい事を自分でも実感してしまいました。

…賢人くんの計画が破綻していくタイミングだったのはいうまでもなかったのですが、当初の目的に拘るのならもっと引っかき回すような行為に走ってもよかったのよ。
 
マジで自分の立場でカリバー期の賢人に対してこういった結論を出さざるを得なくなったのは非常に申し訳なく思っておりますが、ストーリー面では第36章以降の展開が本当に面白く、今までばらまかれ続けていた伏線が嚙み合っていく姿は爽快でした。

富加宮隼人の汚名を信じきれないながらもそれでも自分でどうにかしたいという仮面ライダーエスパーダの闘いを初期に見ていたし、『組織の人間として闘うか』『一人の人間として闘うか』という事で対立しながらも絆を深めた倫太郎との関係性も見ていたし、神山飛羽真との絆も言わずもがなで。

  いやー……このクソ長い過程からのドラマの昇華具合、令和の仮面ライダー剣かな?

 この怪文書は仮面ライダーエスパーダ主体でアクションの話したいなぁという趣旨のコンテンツのためあまり触れられませんでしたが、他の剣士たちのドラマもいい具合にかみ合わせて昇華していた。キャラクターの目的も手段もはっきりしているのにそれが噛み合う事なく混線を続けていたこれまでからこうやって一つの物語として構築されていく。これって最光なわけですよ。

そして本編ではいよいよ富加宮賢人が雷鳴剣黄雷を手に取り、仮面ライダーエスパーダに変身します。てれびくん増刊号のDX仮面ライダーセイバーでの先行カットを見た時、私は万感の思いを込めてペロペロしました。

いや~ホントワンダーコンボ以降フォームがないのに見劣りしないってすごいよ。クロスセイバー、ブレイズ氷獣戦記と並んで遜色ないからなぁゴールデンアランジーナは。ライダーキックの空中姿勢が美しいんですよ。本当にこれがずっと見たかった。本編ではボロボロになるばかりであまりにも長すぎる月日だった。飛羽真の強さを信じて、仲間の想いを信じて、最悪の未来を変えられるかもしれないと信じられるようになるまでをずっと待っていた。

やっぱこれ序盤が温厚な仮面ライダー剣だな……
詐欺パケも改善されるのであとは物語の結末をキメるだけですね……
 

 一時は企画の強制停止すら考えていたのですが、やっぱり仮面ライダーセイバー嫌いじゃないですね。今回の本がポジティブな話だけではなくなるかもしれないと思った時はいろんな意味で覚悟を決めたのですが、自分の中のポジティブだけではない感想に向き合ったらもっと仮面ライダーセイバーという作品を愛せるようになりましたね。

 とりあえず、本編が終わりましたら1年間の仮面ライダーエスパーダ・カリバーの総括をどこかでお出ししたいなぁとか思っております。今回のような無料のダウンロード同人誌かnote上かはたまた紙の同人誌か媒体は不明ですがよろしくお願いいたします。

 あと萌えよ中田ヒーローズなのですけれども、今後はもっとアップデートされた運用を考えていきたいのでちょいちょい更新されるコンテンツをご確認ください。次作で中田さんが何のキャラクターを担当されるかはわかりませんが、なんらかのスーツアクターの担当をされた場合は…もっと広い層にお楽しみ頂けるコンテンツを提供できたらいいなぁと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

ついでの話なのですが、なにやら最近『縄田ジャパン』なるものが始動したそうですね。メンバー発表と同時に推しのグッズが大量に出た出たでましたよ。アクスタ、ブロマイド、缶バッジ。大量買いはさすがにできないので個別分2点ずつの購入にとどめました。流石にこれは舐めませんよ、ペロペロペロ……

そしてなんなのですか中田さんの私服ブロマイド。シャレてるスーツ着ておきながらインナーがピカチュウのTシャツだなんて。

雷属性同士は通じ合う…
てかユニクロコラボしていたんだな…… 

 縄田ジャパンのこれからが非常に楽しみです。YouTube上に上げられていたメイキング動画とか見たのですがやっぱり松本岳(アオニンジャー・加藤クラウド八雲役)と雰囲気近いですね。現行当時に裏遊びエピソードが大量だっただけの事はあります。マジであの時が一番エピソードが流れてくる確率が高かったもんな。松本岳がニコ生で口を滑らせた多和田君を交えた自宅スマブラの件は忘れてないぞ。あとお化け屋敷でビビっていた件もな。この辺については過去の話ゆえに松本岳のレストオブマイライフのニコ生アーカイブから消えているので話半分でオタクが盛っている漢字の与太話としてとらえてください。

 何はともあれ、縄田ジャパンをきっかけにしてこれから色々な場で出てきそうでたのしみです。事務所の『今月の推しメン』コーナーにもいつか出るのかなぁ……なんだかんだでプライベートの話をそこまで知っているわけではないので知りたい気持ちがとっても強い。最近の知識は縄田ジャパンにポケモンGOを布教したのが中田裕士だという事くらいなので……

今回の本はこれで以上です。これからの活動がどういった方向になるかはわかりませんがこれからもよろしくお願いします。何かしらの告知がありましたら各種SNS上でやりますので今しばらくお待ちください。

【追記】

TTFCにて連載されている「出口博之の愛ある限り戦うコラム」の第118回でスーツアクター列伝の中田裕士回が掲載されております。見てね。手裏剣戦隊ニンニンジャーのアオニンジャーはやはり仮面ライダーエスパーダのアクションの大元なんだ……

 

ぱいせん彼方(屋上わーくす+α)


いまだから言えるオマケ話

 というわけでメインで企画やるので今までDL同人だけでやっていた評論をちまちま再録しております。DLだからってめちゃくちゃキッショイ文書いてるな……尻のくだりなんなんだ。そしてアオシコは敗北者の証明ってなんなんだよ3日程度性的な目で見たCOしているし。

 この後の話なんですけども2話ほど代打でお兄様やっててエスパーダの出番もなく、再変身後も最強フォームのパーツになった事とスーパーヒーロー戦記で殆ど出番無かった件が自分の中でひっかかってて、最終決戦のエスパーダより脳内のノイズとしてバイスちゃんが入り込むような状態でした。しかも一旦諸々凍結して別ラインやろうとしているし。情けないぞ。

 小賢しい理屈は連ねましたが、シンプルにまとめると『キャラクターとして以上に仮面ライダーとして活躍する賢人くんがもっとが見たかった……』ってトコロに落ち着きますね。

まぁでもアレですよ、今月末やっとアレくるんですよ。

仮面ライダーセイバー 深罪の三重奏がよォ!!!!!!!!!!

 サムネイルの仮面ライダー、半分が中田裕士。なんだコレ。

 とりあえず、モチベーションが上がれば諸々と並行になっちゃいますが言ってたモノお出ししたいよなぁと考えております。以上。

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