仮面ライダーギーツ第32話『慟哭F:最後の審判』感想
◆アバンの雑記パート
・【5/3】資料性博覧会16お品書き【中野サンプラザ】
というわけでアバンからお知らせ。
こちらが5月3日中野サンプラザ開催の『資料性博覧会16』のお品書きです。
題材力だけて置かれた壁配置、どう評価されるのかわからないんですけと兎に角誠心誠意やっていきたいなと思っております。
ところで一部の方は気になっているかと思いますけれども中田裕士さんすき!仮面ライダーギーツすき!をアピールするうちのサークルで何故ゴーオンジャーの本が頒布されるかというと事の経緯は4/20に遡ります。
剣後半、ボウケンジャー、ディケイド前半等の東映特撮脚本でおなじみの會川昇先生が資料性博覧会16に来場されるということで不用意な事をつぶやいたら……
アッ………(^ω^;)
というわけで現在、炎神戦隊ゴーオンジャーGP29『大翔ヲトメロ』の感想を裏で執筆中です。この回はゴローダーGTの登場回でもあり、美羽を蹂躙された大翔とヒラメキメデスを失ったヨゴシュタインの対比が効いてた回でもありました。そして特定界隈で大人気の回でもありましたね。
さて、資料性までに本は間に合うのか!?
少部数発行ですがイベント終了後にBOOTHにて無料DL頒布も行う予定ですのでよろしくお願いします。
◆仮面ライダーギーツ第32話『慟哭F:最後の審判』感想
脚本:高橋悠也 / 監督:田﨑竜太
・絶望の英寿とアルキメデルの父性
前回よりジャマトグランプリ最終戦『天国と地獄ゲーム』が開幕。
一般市民を巻き込み女神の審判によって人々を選別するこのゲーム、日曜朝の描写の限界を感じつつもあまりにも壮絶なこの戦いで残るライダーはギーツ、バッファ、ゲイザーのみとなっていた。
先週ついにタイクーンを蹴り落したりと更に戻れない道を歩んでいる道長ではあるが、我々視聴者としてはビーチブーストやら素性の生真面目さとかを見ていたためついうっかり強い言葉を使って彼を引き留めたくなってしまうのだ。彼自身に後悔がないにしてもだ。だが道長が覚悟をしても当の本人、仮面ライダーギーツ・浮世英寿は創世の女神の真実を知り戦う意味を見失っている状況である。
そんな中、先週アルキメデルを食らったダンクルオステウスジャマトが襲来。生来ジャマトに献身的な愛を捧げていたアルキメデルとそんな彼に救われ幸せを掴もうとしたダンクルオステウスジャマトは一心同体に近い状態になっており、道長は即座に投げ飛ばされ幸福を願う意味を見失った英寿はやられるがままだ。
だがそこに戦国ゲーム後に去ったジーンが現れ『ギーツが負けるところなんて見たくない』と英寿からレイザーレイズライザーを奪うと仮面ライダージーンへ変身。変身ポーズの指パッチンの前動作にギーツをリスペクトしたキツネの手が入るのがギーツを推す過程で成長した彼の変化を感じられてまたいい。それにしても推しの危機に未来から解釈違いを察知してすぐに現れるのはなんというオタクの鏡か。
そして今回の審判が終わり、戦いは次の日の正午へ持ち越しとなった。
ジャマトグランプリの本拠地にて勝手な行動を起こしジャマ神として推し進めてた吾妻道長を傷つけたアルキメデルをベロバがスポンサーとして非難。しかしながらアルキメデルは反抗的な態度で誰よりもジャマトを愛してたのは自分だと断言した。旧デザグラ運営の下請けとして働き続け、そしてベロバ自身がジャマグラでジャマトの理想を叶えたいと考えているわけではないことがアルキメデルと一心同体となったジャマトたちで導き出した決断ということなのか。
ベロバの野心に歯向かうアルキメデルの父性、いよいよジャマト陣営の歯車も狂い始めたということか。
さて気になるのは何故ジーンが突然帰ってきたのかということだ。
曰く、未来でデザイアグランプリの歴史について調べていたということで初期のデザグラでデザ神に与えられたのは金貨、つまりは単なる勲章であり命を懸けるゲームですらなかったという。
それが変わったのはミツメがナビゲーターの座を退いてからということで、理想の世界を叶えるため命を懸けるゲームに成り代わり、オーディエンスもスリルと熱狂を求めるようになったのだという。
そしてジーンは『母親が創世の女神になった理由』について本人に直接会って確かめるように勧め、英寿はニラムに交渉に行くのだが案の定『それをしたくばヴィジョンドライバーを取り返せ』と拒否されてしまう。何かこちら側の利益になる行為をしない限りは対価を支払う事はない。徹底したビジネスライクのスタンスを貫いていた。
大人しくヴィジョンドライバーを取り返しに向かう英寿を視線で見送った直後サマスから鞍馬光聖が呼んでいるという連絡が。
光聖自身が焦るのは最もな事で鞍馬財閥のためと割り切り新たな娘を作り上げたのにも関わらずベロバの手によりその秘密は暴露され、代替えの娘を真の娘と思い込んだ妻に真実を知られ、その代替えの娘である祢音はスポンサーのキューンと共に雲隠れをしているという状況なのだ。
そんな光聖にニラムは『デザイアグランプリはヴィジョンドライバーを取り返し次第この世界から撤収する』と告げた。祢音を本当の娘だと思い込んで愛する人生も悪くないだろうと告げるのだが、ここで地味に『デザイアグランプリがなくなっても祢音が生存していられる』という事実がわかったのはうれしい。
だが、かつて愛したあかりの事を忘れ、別の人生を歩む事は光聖には恐怖である。しかしながらそのような行為を妻である伊瑠美にずっと行っていたのは他でもない光聖であるというのは皮肉な事だ。
・ギーツVSバッファの決戦が始まる
「アルキメデルのことは気にしないで、あたしがお仕置きしするから。」
外に居た道長にベロバが声をかける。
そして道長はジャマトのスポンサーが自分を選んだ理由について改めて問いかけた。ベロバは仮面ライダーに敵意をむき出すその精神を気に入ったのだと改めて言おうとするのだが道長はすでにそれを嘘だと見抜いていた。
『本当は自分が不幸になる姿を楽しんでいる』そのことを見透かされベロバは満面の笑みを浮かべた。勝者が勝ち組のまま幸せになる世界が面白くないから敗者にチャンスをあげたくなってしまう。だから道長が幸せになったらこの関係は終了だという彼女は逆張り精神の天邪鬼というか。
二人の関係はライダーとサポーターの中でもドライであるが、道長とベロバの根幹は『犠牲の上に成り立つ幸福が嫌いだ』という部分で一致しているのだ。
そして道長がギーツを倒すため、英寿はヴィジョンドライバーを取り返すためついに二人が対峙。
勝者と敗者を差別する不公平な世界を許せない道長、真実を確かめたい英寿。二人はギーツ、バッファに変身し激しくぶつかり合うのだがこのあたりのアクションが本当に良い。魂を削る激闘にはやはりジーンから受け取ったブーストをつかってのマグナムブーストフォーム。隙のない銃撃と空中横回転が最高。そしてバッファも容赦ない攻撃をかまし、二人のバトルは泥沼になっていく。戦いで武器を取り落しても容赦なく攻撃を続けるバッファはギーツの武器を落とさせ、このまま押し切るかと思いきやギーツが足技でバッファを飛ばし急ぎマグナムシューターを回収。
遮蔽物先を駆け、バッファの前方に回ってからのループジャンプをしながらの射撃がまるでフィギュアスケーターのように華麗である。だが戦いは拮抗したままで、バッファはギーツの肩にゾンビブレイカーを切りつけるとそのまま地面にたたきつけギーツに最後の一撃を加え変身解除へと至らしめた。
『俺の勝ちだ』とバッファはヴィジョンドライバーを取り出すのだが、その隙に英寿はマグナムシューターでバッファの手からヴィジョンドライバーと撃ち落して取り返すと『もうお前に用はない』と言いヴィジョンドライバーで創世の女神の場所へとワープしていった。
一度わざと負けた振りをされていたのにも関わらず相手の絶命を確認せずに軽率に取り出してしまうのが道長の思慮の浅さを感じてしまうのだが、仮面ライダーウェブ公式サイトの『33話 慕情Ⅰ:バッファ無双!』にて振り返られていたのだが、ギーツが変身解除されたのは合計3回でそれらは全てバッファの手によるものなのである。
だが実力がありながらもあくまで彼の能力は単純な戦闘力に由来するものであり、相手を出し抜く戦略を組む能力には欠けているためやはりバッファはギーツと相性が悪い仮面ライダーといえるのだろう。あぁおいたわしや、THE・惜しいライダーそれがみっちー……。
しかしバッファが出し抜かれ敗北する事自体はベロバは読んでいたのである。
・そしてジャマ神が決まる
女神の宮殿にて、英寿はついに創世の女神と対峙した。
『本当に母さんなのか?』と2000年の想いを経て涙ながらにぶつける英寿だったが、そこにニラムが現れヴィジョンドライバーを渡すように言った。
ニラムに母さんは何故しゃべらないという英寿だが、ニラムはただ一言『彼女は創世の女神になった』と告げたのだった。
犠牲者の力を使い世界を作り変える行為は母さんの意思なのかと問い詰める英寿だが、その時創世の女神が悲鳴をあげた。
その声を聞いた英寿は母親が本当はこんな事をやりたくなかったのだと確信し、運営……ニラムに対して怒りを露わにした。そんな英寿の様子を見てこれ以上のやりとりは不可と判断したニラムは仮面ライダーゲイザーへと変身。英寿もブーストマークⅡへと変身し、最後の審判の戦いへと挑む。
民衆が逃げ惑う中、ゲイザーに怒りをぶつけるギーツだがゲイザーのバリアは強靭で5人のデザ神の願いを背負ったマークⅡでも打撃を与えられない。
そしてギーツは高速移動でドローンのバリアを出し尽くさせる作戦の方へシフトし詰め寄るもゲイザーは背中で腕を組んだままその攻撃を悠々と避け、脚で攻撃をいなすのみだ。だが怒りが収まらないギーツのパンチによりゲイザーの頬に一発入れる事に成功するも、マークⅡの副作用である眠気が急に襲い掛かってギーツは膝をついてしまった。
これ以上はもう持たない、戦闘を見守っていたジーンはデザイアグランプリのファンである以上にギーツの味方である事を選択し、穴に突き落とされたギーツにレイザーレイズライザーを投げ渡した。ギーツはレイザーレイズライザーを受け取りレーザーブーストフォームへ変身。重力操作を使い窮地を脱しようとするのだが追い打ちをかけにきたのがゲイザーだ。
どちらが先に地獄へ落ちるか。二人が穴の中で激闘を繰り広げる中、丸腰のジーンの元に現れたのはバッファだった。所詮女神にもてあそばれるだけの存在と断じたバッファはゾンビストライクを穴に向けて放ち、ゲイザーとギーツを地獄へ引きずり落したのだった。
まさかの劇終。
ここまで出し抜かれるばかり(前半の直接対戦でもそうだった)のバッファがついに仮面ライダーを全て引きずり落す事に成功したのだ。そしてジャマト側の勝利の証明として空中の女神像も色の円に乗った民衆を地獄に落とし、ジャマトグランプリ天国と地獄ゲームは終焉。生き延びたのはマンホールで小さく縮こまっていた沙羅と少年のみだった。
そして最終的な勝者となった道長は心からの笑顔を浮かべるのだが、彼は狂気から戻るつもりがないのだとここで私は感じてしまったのだ。
二つのヴィジョンドライバーを手にしたバッファの新たな神話が始まる。
デザイアグランプリも仮面ライダーも全てぶっつぶす、その願いを叶え世界が再創世され、ここから始まるのが冬映画でもあったデザイアロワイヤルである。若干の謎をのこしたあの戦いがテレビ本編で再び幕を開けるとはなぁ……
来週からはラスボスルートまっしぐらのバッファとギーツの帰還を信じて戦うジーン、そしてついにベン&ジョンが変身という展開だ。とりあえず30話台でこの展開がきたということはギーツ作中でもうひと悶着あるのかなと感じるのだが、それがあったとしても道長が再び手を取り合ってくれる可能性は低いのかもしれない。
◆ギーツ32話コラム
・たぶんもう地獄に落ちる以外の選択肢がない吾妻道長
吾妻道長。仮面ライダーギーツのライバルであり、かつて親友を殺された恨みから人の願いによるエゴの負の輪廻を破壊すべく『全ての仮面ライダーをぶっ潰す力』を願った男である。
最初期はヒールポジションとして登場しながらも根が社会人なため憎き浮世英寿がクライアントであっても土木建設業の仕事を熟したり、メリーの手によって陥れられかけた桜井景和を救おうとしたりとなんだかんだで真面目な男として視聴者に愛されてきていた。
だが、謀略編の末期に退場しジャマーガーデンで復活してから『かつての道長の姿』は遠い昔となっている。
かつて親友を陥れた者たちの同族と組み続け、彼自身も手を汚し続け、一般市民すらも犠牲にして全ての強者概念に復讐する力を手に入れた。
道長は後悔していないだろう、だが視聴者としては彼のそういった根の一般人らしさというのを知っているからこそつい強い言葉を使って彼を引き留めたくなってしまう。
このままでいいのか吾妻道長、次回最強のバッファとなり仮面ライダーを蹂躙する戦いに身を投じる彼だが英寿たちと手を取り合える道はもう断絶されていると捉えざるを得ない。
おそらくこれからオロナミンCのCMが放送されると思うが、この状況だとオロナミンCのメンバーは英寿・景和・祢音だろうな……と感じていたのだがやはり道長は外されていたようだ。
◆巻末宣伝コーナー
・語ろう中田ヒーローズ2の二次募集は5月末までです。
さて、巻末は宣伝コーナーとなっております。
現在C102合わせ特撮アクション評論企画『語ろう中田ヒーローズ2』の参加者を募集しております。
今回は前回もありました『評論部門』に加え中田裕士さんの演じたキャラを描いたりダイマ画像を作ったりする事ができる『イラスト部門』を募集しております!お気軽にご参加ください!
4月より既に参加している人限定で部門を越えた応募が可能となりました。二次募集は5月末ですが、6月になりましたら完成原稿のみ受け付ける追加エントリー枠を募集するかもしれませんのでよろしくお願いいたします。
【企画概要】
【応募フォーム】
※現在の参加者一覧は【こちら】になっております。
・アンケート企画ももちろん実施中!
そしてそして、語ろう中田ヒーローズ2では誌上アンケートも実施中!中田裕士キャラの頂点を決めろ!『中田裕士キャラ総選挙2023』の締め切りは6月30日です!皆様これからもご投票ありがとうございます!
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