見出し画像

〔参考1-前編〕 わざとらしくなく、自然な おもてなしとは?(書籍「思いがけず利他」より①)

自分が主催する集いに、
初参加・外部参加して下さった方に
心地よく、なじんで頂くためには
どうすればいいのでしょう?
 
この〔参考〕編の投稿では、
書籍・映画・ドラマなどから
文字通り〔参考〕になる言葉を引用し、
御紹介・考察していきたいと思います。
 
前投稿(事例1)でルポした
テーマ型読書会の課題本は、
●「思いがけず利他」
(中島岳/刊 ミシマ社/刊)でした。
 
ことさら親切を意識せず、
ごく自然に利他(喜ばれる・役に立つ)の行いが
できるためには、どうすればいいのか。
いくつもの事例をもとに 考察されている本です。
 
私見ですが、
接待や おもてなしなどの場では
「感謝されたい」などの見返りの感情が
多少なりとも付きもので。
 
「どう?(凄いでしょ!)」
「おしいかった(でしょ!)」
「面白かった(でしょ!)」

自分たちの力を誇示してしまう事も
往々にしてあると思いますが。
 
が、この本の中で著者は、意図的に
「良い事しましょう」
「良い人になりましょう」などといった事は
奨めていなくて、
 
逆に、
意図せず 結果的に 喜ばれた、
いい事しちゃった、となる流れが起きる事を
目指されているようです。
 
具体的な事例として、本書の
第2章「やってくる——与格の構造」の
後半の方で、
 
染色家・志村ふくみさん、
家庭料理家・土井善晴さん、
民芸収集家の故・柳宗悦さんらを
例にあげ、
 
「志村さんと土井さんには共通点があります。
それは『民芸』のあり方に、
決定的な影響を受けている点です。
 (中略)
民芸の重要性は、その与格性にあります。
多くの芸術家は、美しい作品を作ろうとして
素材に向き合います。
しかし、
毎日同じ形の日用品を作り続けている人は、
美しいものを作ろうなんて、いちいち考えてません。
毎日の仕事を丁寧に、そして淡々とこなします。
柳はここに、
計らいを超えた『用の美』が現れるといいます。」
(P.85)
 
ここは、
〔無私の心での 手仕事の大切さ〕を
説いている箇所なのですが———
 
ここから学べるのは
 
相手を「喜ばせて(やろう)」
「感動させて(やろう)」と言った
〔人の心を操ろうという気持ち〕が起こらないほど
丁寧に、仕事そのものに没頭する
姿勢、生き方の尊さではないか、と思います。
 
この投稿のテーマである
集いに参加して下さった方への振る舞い方、
として学べることは———
 
大事なのは、
特別な演出やサービスやプレゼントではなく
 
温かく丁重な挨拶とか、お声かけ、話の水向け
といった、
さりげない気配りの方ではないかと。
 
経験上、そう思われます。
 
★イジリの眼〔2〕
→「目立った親切よりも、
さりげない気配り・雰囲気づくりを」
 
個人的な経験則だけで語るのは
誠に心もとないのですが、
 
先人の方々の言葉に裏付けを頂けるのは
ありがたい事です。
 
次の投稿でも、引き続き この本から
学び、考察していきたいと思います。
どうぞ、お付き合いください。
 
*****************
 
あなたの周りに 〔みんなの居場所〕を。
 
〔語らいのある世の中〕づくりを目指して
 
イジリは 投稿を続けて参ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?