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片荷でのトラック輸送の比率が上昇

コロナショックの影響で経済が停滞したことで、世の中の物量が大きく減少している事はニュースでも取り上げられています。

通常トラックの運収は「A地点からB地点へ輸送し、B地点もしくはその近隣からA地点もしくは別のC地点へ輸送する…」といった循環で成り立っています。

トラックの積載効率の問題は社会課題として取り上げられていますが、もう少し課題を細分化すると、この片荷という問題点に行き着きます。

大消費地である首都圏向けには地方から運ぶ商材があっても、首都圏から地方へ運ぶ商品が少ないのは通常期でも発生している現象です。

この現象にコロナショックが拍車を掛けているではないかと考えています。

物流の視点だけで見ると、地産地消の決まった範囲でトラックを高回転させる事が限られた物流資源の有効活用に繋がるかと思います。

しかし、特定のエリアの工場で大量に製造する事で製造原価を低減するのがメーカーの基本戦略なので、ある程度の幹線輸送(長距離輸送)は残らざるを得ません。

荷主と物流会社とのマッチングの領域もテクノロジーの導入が進んでいますが、あくまで地域を絞った輸送やラストワンマイルに近い部分に限定されています。

この幹線輸送をいかに持続的に維持していくかが物流会社だけでなく事業会社のSCM部門にも突き付けられている課題と言えるでしょう。



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