![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/16829840/rectangle_large_type_2_fb6ae61f727aeb134e54f019d4a28947.jpeg?width=1200)
トラックドライバーの給与
トラックドライバーの給与って上がったの?
結論から言うと、一時は伸び悩んでいましたがここ数年は少しだけ上昇傾向にあります。
しかし、「トラックドライバーをやろう」と思えるレベルとは言えなさそうですね。
トラックドライバーのなり手が減少しているのは最近の話ではなく過去からの傾向なので、どこかのタイミングで給与が上がってもおかしくないのですが、なぜ上がっていないのでしょうか?
平成2年 物流二法施行
平成2年に物流二法と言われる「貨物自動車運送事業法」と「貨物運送取扱事業法」が施行されました。その法律の影響でトラックドライバーの給与水準が低空飛行を続けているのではないかと考えられます。
物流二法とはざっくり説明すると、運輸業界へ新規参入を促すために制定された法律で、参入方法として「免許制」から条件を満たせば誰でもOKな「許可制」を前提としています。タクシー業界の規制緩和の様なイメージが近いかもしれません。
さらに、平成はバブル崩壊後の不況の時代で、運送会社は増えた一方で荷物は減少。仕事を取りに行くには価格競争になってしまいます。特に運輸業はサービスの差別化が難しく、競争軸が料金になりがちです。
その後景気は上向いてはくるものの日本のデフレは解消せず、さらに一度値下げすると値上げをするのは難しいのが商売。燃料費も高騰する中で、荷主に対して値上げ要請できないまま、人件費だけ削られていきます。
平成の終わりのヤマト運輸の値上げまで物流業界は値上げするという選択肢がありませんでした。
ヤマト運輸の値上げ以降、物流会社が強気の姿勢へ変わり、荷主へ値上げの交渉をしている様です。それが人件費に反映されているのかは分かりませんが、潮目は変わってきたなと。
本記事のグラフの通り多少改善はされたと思いますが、全産業と比較して負荷が大きい労働かつ賃金が低いという相対的な状況は変わっていないので、短期で劇的にドライバー不足が解消するという訳ではなさそうですね。
トラックドライバーの働き方も変えていかなければ、なり手の増加を実現できず状況が悪化します。
という事で、近年働き方改革が避ければれていますが、次はトラックドライバーの働き方改革について考えてみたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?