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「時間をつくる」という言葉が子どもたちから生まれた。

RIDE A LIFE JOURNEY Day2
*メンバーと姫路の西川宅で旅の準備、企画中

ごめんなさい寝落ちしてしまい朝に書いています。
朝、言っていた6時に起きたものの、だらだらと寝袋にくるまりながら何かについて
楽しそうに話している子どもたちを横目に1日をはじめる。動きはじめたのが7時ぐらいだったろうか。

ひととおりの掃除をすませて、子どもたちが動きはじめたタイミングでミーティング。
昨日使ったお金の計算、書き忘れていた日記を書かせてから、今日をどういう思いで過ごしたいかという彼らの思いを聞いた。いいこと言うのだ。いつも言うときには。その部分と、なにかのたびに訪れるおしゃべりしたい誘惑、何かに気が惹きつけられてしまう誘惑、それからそもそも自分で決めていた目標を忘れてしまう誘惑(誘惑と思っているのはオトナだけか)と向き合いながら1日過ごさないといけないのだ。お疲れさま。

すっかり日が高くなり、もうこのままサイクリングに出かけてもよさそうなポカポカ陽気のなか、僕がお遍路を終えてからも続けている般若心経をみんなでやって、近所の神社にお参りに行く。なんだかよく分からないのだけれど、子どもたちというのはお祈りのときにスーッと馴染むようなところがあって、僕よりもよっぽど神さまに近いところで生きているのかもなあなんて思いながら書いているのは、寝起きにがんばって書いている僕のまだ夜のロマンチック病が続いているからなのだろうか。


パンの朝食を食べたあと、やっとこさ9時を過ぎたあたりから自転車を倉庫に取りに行く。
自転車を作業スペースに運ぶまでの子どもたちは、やっぱりテンションがあがっているようで半分走りながらまだハンドルも固定されていない自転車を運んでいた。最初に自転車のことを説明している写真を夜見返していたら、子どもたちの向き合い方も違ってる。今回の僕の旅ではスケジュールは用意しない。1日の過ごし方、いつ出発するか、それも含めて子どもたちが選択する権利を持っている。

僕の家にいるあいだに用意したのは、自転車メンテナンスの講習、自転車の乗り方、自転車旅のなかで起きるトラブル体調不良を想定しての看護師の仲間かすみさんのzoomレクチャー、キャンプの練習まで。細かいものはたくさんあるけれど、基本的にはこれらを旅のスタートまでのTodoリストに設定して、それがクリアしたら旅に出られることにする。あとは彼らの時間の使い方次第。もう3日目になってしまっているけれど、はじめて朝のミーティングで「時間をつくる」という言葉が出てきた。いいねぇ。

夜までは「遅れないようにする」という言葉だったのが、「時間をつくる」という言葉が出てきた。旅を「自分のもの」にするためにはとても大事なひと言。僕らオトナはいつでもうまくいくようにしてあげたいのだけれど、それは自分の満足のためではないかをいつも自問しなくてはいけない、うまくいくようにさせるのは簡単で、彼らが自分で考えて動いてうまくいくまで大きな視点と余裕をもって待っていられるかどうか。それはいつでも僕らが向き合う葛藤。


自転車を組み立てはじめる。これは彼らがずっとイメージしていた項目だから向き合い方が違う。熱中して作業をするけれど、11時からかすみさんとのzoomの約束があるので、パッと作業を止めてそちらに向かう。

ケガしたときにはどうするのか。まずはケガの状況を見極める。それから自分たちがどういうケアをするのかを判断する。
体調不良にならないようにはどうしたらいいですか?の問いには、しっかり食べてちゃんと寝ること。
看護師さんらしく、子どもたちの話すことをしっかりと受け止めて的確に、最小限の言葉の数で答えてくれる。さすがのひと言。ありがとうございます。かすみさん100点です。


お昼をババッとつくって食べさせて、昼からは自転車作業の続き。自転車ってこんなにたくさんやることあるのあかぁと顔にも口からも出ている子どもたち。そうやで〜この作業は今までの旅では僕がやっていたし、もしみんなが自転車屋で買ってもやってもらえる。けれど自分でできるようになれば、いつでも自分で自転車を修理できるようになるよ。と話しながら作業をして、ついに自転車に乗る。めちゃんこ嬉しそうやった。


まだまだ乗りはじめも、降りかたも、変速もぎこちないけれど、けれど表情はめちゃんこ嬉しそう。子どもたちだけで走ってこい!と送り出してから、「いままでこれだけのことをすっ飛ばして子どもたちと旅に出ていたんやなぁ。」と感慨深く語り合う。


夜ごはんの買い出しに近所のスーパーへ。たった2kmしか離れていないけれど、車の走る道路を走った緊張と、慣れなさからか「え!2kmしか走ってなかったの。。。」と子どもたち。そうやなぁ最初は100kmとか走ることってもうはるか彼方のように思うもんなぁ。こうして僕も彼らのおかげで自分のはじまりを再確認できる。


夜ごはんは、煮えかけの野菜ごろごろカレー(新食感)。
ほのかが関係性を悩んでいて「自分たちも作業に入って子どもたちと近くにいるべきか、彼らの自立を見守るべきか」とモヤモヤしていたので、子どもたちに聞いたらいいと提案して聞いてみた。僕らが入って作業するほうがいいか、自分たちで完結できるやりかたをするかと。

「自分たちでやりたい。実力をつけたい。自立したい。」
とスッと答えが出てきて、僕は嬉しかったし、ほのかも安心した。

夜ごはんでなんだか浮かない表情をしているな◯◯と思っていたら、ほのかに背中をさすられながら泣いていた。僕はそこには加わらずほのかに任せる。そしてもうそれ以上は大丈夫というところでほのかを離してあとは通常運転。また自然に戻ってこれるようにあえて気を使わない。

あとから聞いたら「家にいる犬が病気でいて、もし自分が旅に出ているあいだに死んじゃったらどうしよう」と想像したら悲しくなってしまったそうだ。けれどそれを閉じ込めないで、話すことができたことがよかったし、◯◯は自分の不安や怖さを言葉で出すことができるところはすごいところだ。

夜のミーティングを早めにはじめることにして、みんなで買った大きな日本地図を広げる。
10分間それぞれにイメージする旅を考えて「相談はしない」ことにした。
相談すると合わせることが生まれる。まずはそれぞれが純粋にどんな旅をしたいかを聞いてそれぞれが分かっていたらいい。

出た答え。

「屋久島に行ってみたい」

「あったかいところがいいから鹿児島がいい」

「僕は博多で本場のラーメンが食べてみたい」


いい。とてもいい。

旅はいつだって自分の思いから生まれるもの。

だからそれぞれが旅に対して持っているスタンスが違って当たり前。それぞれの思いを合わせながら、みんなが納得できる行き先が作れれば、どんな日々がはじまるのか。4年目だけえども、僕にとってはじめての旅。ありがとう。

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自分の人生を実験台にして生きているので、いただいたお金はさらなる人生の実験に使わせていただきます!