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入れ替え不可能なあなたと一緒に「人々」として生きていきたい【9/5~9/11】

私たちのひらく場は、長い。

単発の講座やワークショップをしたことがない。セレモニーを1dayでやったことがあるけど、だけどこれは月に1回場を開いている会社でやったやつ。それ以外だと、1泊2日のセレモニーが一番短くて、2泊3日、3泊4日、8カ月、10ヶ月、そして一番長い輪は2年。

2年!!!

この2年の輪は私たちにとって、私たちの全ての輪の中心にいる輪。この輪は公に募集していないくて、ファーストピースサークルを私たちと一緒に過ごした人たちにだけお知らせをしている。自身の内なる平和ファーストピースを超えて、セカンドピースという「人と人との間の平和」を生きる練習をする。ネイティブアメリカンに伝わる世界観の中プラクティスを繰り返しながら共に歩んでいく2年間のこの輪に、12人の人が集った。この2年間は私たちと一緒に2or3週間に一度オンラインで顔を合わせ、3ヶ月に1度、1泊2日の対面のセレモニーをして過ごす。

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オンラインの時間は2時間。だけど最初と最後のビーズの輪だけはどうしても譲れない。みんなの声が聴きたい。

画面いっぱいに映るみんなの顔、みんなの声。ひでと私を含む私たち14人は、みんな私たちの特別な人。元氣がある時もない時も、私たちは輪になる。

最初のビーズの輪でひでが、「このビーズの輪、めちゃくちゃいいなあ。ウインドイーグルに見せたい。ウインドイーグルに見てほしいなあ・・!」と震えながら言った。私にはすぐ意味がわかった。でもみんなには何を言ってるかわからないかもなあと思いつつ、時間が気になってそのままにしてしまった。

みんなとの時間が終わった後、ひでに聞いた。ウインドイーグルに、何を見てほしかったの?するとひではまた震えながら答えてくれた。

「だって、みんなほんまにハートから話してるやん。取り繕わずにそのままおってくれてるやん。平和の戦士への道を歩いてるって、こういうことやん。人々になっていってるやん。ウインドイーグルが本当に見たいのって、こういうことやん。あなたが見たい人々の輪って、こういうことでしょう、それって始まってますよ、ここにありますよって見せたかった。」

ああ、わかるなあと思う。「人々」とは、ウインドイーグルがよく言う言葉。英語で言うと“the people”。その昔、古代の人々は、「ナバホ」とか「ラコタ」とかそういう一族の名前は全部、「人々」という意味だったという。日本のアイヌもそう。古の人々は、そうやって生きてきたんですよ。ということをウインドイーグルはいつもいつも大切に話してくれる。彼女が世界に知恵を分かち合っていくために設立したEhamaというNPOのホームページには、“Mending the Sacred Hoop”と書いてある。神聖な輪を繕う。輪とは、人々の輪、人々と存在する全ての輪。生命の輪。ウインドイーグルはいつもそこをまっすぐ力強く大切に夢に描いて、人々と輪になっている。

私たちがウインドイーグルから教わったことをみんなと分け合いたいのは、「人々」になりたいから。この道はやさしくて、きびしい。当たり障りない気持ちいいだけの付き合いができなくなっていく。

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それは、消費を卒業するということ。

消費は、快楽や刺激のために行われるもの。わたしたちはいつからか、人も関係性も消費のまなざしで見てはいないか。気持ちよかったらいいじゃない、楽しかったらいいじゃない、ラクだったらいいじゃない、好きにしたらいいじゃない、気の向いた時だけ一緒にいたらいいじゃない。気持ちのいい瞬間だけ共にしたらいいじゃない。そんな風に人とつながりと時間を消費したその瞬間は気持ちいいけど、刺激は長持ちしないから、寂しさや虚しさやもっともっとが襲ってくる。だから気持ちよさやスッキリを求めてまた別の場所で消費をしなきゃいけない。気持ちはいいし一瞬安心だけど、この快楽からは平和も生命力もスピリットの切望も起こらない。

「人々」の生き方は、消費の概念を受け付けない。その輪にいる誰もが入れ替え不可能だから。「人々」は、互いが関係していることを深く知っている。お互いが揺れた時に、ハートから手を差し伸べ合ったり、心から敬意を払って何もしなかったり、互いに耳の痛いことを言う時もある。自分の存在が生命力を弱めることもできるし、生命を力づける選択もできるということを知っているから、場にも自分自身にもたくさんの問いがうまれる。そうやって紡がれて育まれていく関係性は、それはいつも私の平和、ファーストピースから始まる。だから時間がかかる。生きているってことはいつだって、時間がかかるってことだ。だからあなたといますよってことは、あなたに時間をかけますよってことだ。

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だから、調子がいい時もわるい時も一緒にいる。仲間のひとりが最後のビーズの輪で言った。

「今日は最初からなんかハートが閉じてる感じがあったから閉じてる設定で話そうって思ったのに、顔が笑っているー だから話そうと思ってたことも閉じてる設定だったから言うこともなくなってしまったー あれー 笑っちゃうーなんだこれはー」

彼の顔は笑っていた。わたしたちはグッときた。

ひでが最後のビーズの輪で言った。

「この輪のみんなが家族になっていくといいな」

ひではハートからの言葉を言った。ありがとうと思った。そしてそれは、私の中にもうすっかり芽生えてる。

私たちの大切なあなた。あなたが私たちの輪に時間をかけると決めた瞬間から、あなたは私たちに・私たちはあなたに大いに関係していることに、責任と誇りを感じています。

Earth Partner 里菜

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