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DESIGN × DISASTER、災害対応は自分の習ったことだけを落ち着いてやる。防災の意識を持つこと。デザインの役目。

今回は、国士舘大学の教授であり、ミズノのコンサルをされている 佐伯潤氏に、災害対応の基礎について学ばせていただいた。


1)災害対応の基礎

 災害対応は、災害が起きてから72時間における対応のことであり、防災は、事前に防ぐことだけでなく、災害対応、そして、復興までを含むとのこと。そして、佐伯先生のレクチャーは、クイックワーク(クイズ)から始まった。個人的な感想だが、こんな風に災害対応を学んだ経験は初めてだった。そして、デザイン出身ということもあり、プレゼン資料も綺麗で、むしろ楽しいくらいに整っていて、話を伺うのがあっという間だった。

▶︎クイックワーク

クイックワークから、知識面で学ぶことも多かったが、制限時間内に回答することの大切さを学んだ。制限時間内に回答できない、決められなかったということは、目の前で緊急の事態が起きていた際に、そのままにしてしまうということ。そして訓練は、馴れるまで練習させることと書くように、失敗をしてもいいということを何度も仰っているのが印象的だった。一つ一つが繋がっていた。


2)災害対応の究極の王道

災害対応における失敗とは、判断をしないこと

「助ける・助けない」何れでも、まず素早く判断すること。助けられなければ、助けを呼ぶなど、対応ができる。

訓練の継続、失敗の経験

そして、何よりも大切なのは、まず自らの安全だという。これは、自衛隊でも、消防隊でも、警察でも同じとのこと。

自分自身の安全が最優先
理由1)自分の命を守る
自分を守れない人に、他人を助けることはできない。
例:飛行機での緊急用マスクをある親子が装着する場合、まず親が装着してから、子供の装着を助ける。
理由2)役割は他にもある(復旧・復興後の役割もある)
理由3)被害を広げない
見えない脅威:暗闇の脅威
体重×80mlが一人当たりの血液。
致死失血量=1.2l〜2l。1リットル出血していたら、相当まずいと判断する。
CRTブランチテスト
爪(爪の裏でも可)を5秒間握り、2秒以内に元の色に戻らないと危ない。

AEDは、心配が停止している方々のみ。
災害から72時間内は、絶対に使わない。
30分以上心臓マッサージをしても蘇る気配がなく、
救急車も来ない場合は、心臓マッサージをやめる。


3)重要な心構え

安心・安全(安心→不安、安全→危険)
安心は、人の心は誤ってしまう。
危険であることを認知するための環境整備が重要。
すると、安全な反応が強くなる。

この後も、特別講座に参加させていただき、非常に勉強になった。経験したことがあるとない、知っているか知らないかで、だいぶ緊急時の対応が変わってくるように思う。


情報元:
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第9回 佐伯潤氏 2020/07/13