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『燃料アンモニア供給拠点の構築』に関するニュースの纏め

皆さんは、身近なアンモニアが、実は燃料(次世代エネルギー)になるということをご存じでしょうか?どちらかというと一般的には、アンモニアと聞くと、「ツーンとする強い刺激臭のある不要物質、有毒物質」のようなイメージをお持ちの方が多いと思います。私自身、アンモニアが畑の肥料化学製品の基礎材料としても活用されていることは知っていますが、燃料としてのアンモニアについては、まだそこまで詳しいわけではありません。世界全体でのアンモニアの用途は、約8割が肥料、残りの2割が工業用で、メラミン樹脂や合成繊維のナイロンなどの原料となっているとのことです。

さて、本題のニュースですが、エネルギー供給構造高度化事業コンソーシアムの令和6年度「非化石エネルギー等導入促進対策費補助金水素等供給基盤整備事業)」に、石油資源開発及び三菱ガス化学IHI三井物産並びに商船三井の5社が応募した「福島県相馬地区におけるアンモニア供給拠点の構築に向けた調査」が採択されたと発表されました。

同公募は、エネルギー供給構造高度化事業コンソーシアムが、水素などの供給基盤構築の実現可能性の調査に要する経費の一部を補助するとともに、実現可能性調査への伴走支援を実施するものです。

◇ニュースの纏め
✅5社は、2024年1月から福島県相馬地区におけるアンモニアの受け入れ・貯蔵・供給拠点の構築及び相馬近辺及び東北・北海道を中心とした関東以北の広域圏にアンモニアを供給可能とする事業の実現を目指して共同検討を行っている
✅今回の採択により、拠点の構築に必要なアンモニア基地の調査や仕様の検討、船舶の調査やビジネスモデルの検討を行う
✅調査においては、福島県、相馬市ならびに新地町の協力のもと、官民一体となって地域の脱炭素化、および経済発展に寄与できる事業の実現に向けて取り組む
✅アンモニアは、50年カーボンニュートラル社会の実現に向けて、さまざまな用途で活用が期待される原燃料
✅燃料として利用するアンモニアは、燃焼してもCO2を排出しないゼロエミッション燃料であり、地球温暖化対策において有効な手段の1つ。「新国際資源戦略」(2020年3月策定)においては、そのカーボンフリーの特性とグローバルサプライチェーンが確立済みという利点から、「今後は、火力発電や工業炉、船舶等からのCO2削減に向け、水素と同様に、諸外国で生産された再生可能エネルギーを石油や天然ガスと同様にエネルギー資源として捉えて輸入するというコンセプトを強く意識しながら、現在FSが進められている燃料アンモニアの混焼を含めて、着実に技術開発等を進めることが必要である」と、その利用拡大を明記している

燃料アンモニアの利用に向けて、技術面においては、2014 ~ 2018年における内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)での研究開発において、燃料時における窒素酸化物(NOx)の排出抑制が可能となり、それを受けて新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)でのフィージビリティスタディ事業を実施しているところです。他方で、今後、燃料アンモニアの実際の利用とその拡大に対応するためには、技術面のみならず、サプライチェーン面も検討する必要があり、需要者・供給者等の民間企業と政府の連携が不可欠となっています。

[MINKABUPRESS/株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS]

個人的に福島県相馬地区はとても縁ある場所ですので、三井物産も参加していることですし、非常に楽しみにしております。順調に進んでほしいですね😌🍀

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