6冊目。
高坂麗奈さん、お誕生日おめでとうございます。
各主要キャラの誕生日に原作者からさらっと明かされる暴露設定が密かな楽しみです。一番好きなのは「梨々花にだけはセンスがいいと思われたい節があ」ることを誕生日にバラされた久石奏さんのお誕生日ツイートです。
前置きはさておき。
6冊目
武田綾乃著
『響け!ユーフォニアム
北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編』
前編はこちら↓
特別
私はこの「響け!ユーフォニアム」という作品は、黄前久美子が特別になる作品だと思っています。
高坂麗奈の特別になり、田中アスカの特別になり、塚本秀一の特別になり、北宇治吹奏楽部の特別になる。
そんな物語だと思っています。
今までの出来事のすべての当事者に久美子がなる。
「頑張るって、なんですか」を再度突きつけているのではないかと個人的には思ったりした。
この最終楽章での久美子の姿はあのときのアスカそのものだなと思った。
周りが久美子を特別にしてしまった。部長という立場が久美子を特別にしてしまった。その中で塚本秀一という存在がどれだけ救いだったのか。彼が側で支えてくれたから久美子は一人にならなかったのかな、なんて。だけど久美子もきっと本当の意味で特別になる。麗奈の待つ隣へ、駆け出していく。
全国大会前日の大吉山でのやり取り、本当に泣きそうになった。
1年の夏、そう口にした久美子の言葉を思い出した。
「いま」という瞬間の儚さと美しさとかけがえのなさを想って泣きそうになった。
いまこの瞬間が過去になってしまうことを恐れることしかできなかった久美子が辿り着いた答え。とても貴いと、そう言い表すことしかできないくらい貴い。
高坂麗奈と黄前久美子は唯一無二です。
この後編については未だに咀嚼しきれていません。でもそれでいい。だってこの1冊は私にとって間違いなく""特別""な1冊だから。
本当にこの作品に出会えてよかったです。
ありがとうございました。
最後に
想いは言葉にしなきゃ伝わらない。
自分の好きと向き合う上でとても大切にしている自分のモットーです。どうでもいいですね。
3冊目から続いてきた「響け!ユーフォニアム」の読書記録はここで一度おしまいです。
自分で言っておきながら回収しなかったシリーズ。自分の発言には責任を持ちましょう。
読書習慣を始めるきっかけになった好きは消えてしまいましたが、読書習慣は地味に続いているという不思議。やっぱり本が好きなんだろうなあと思った今でした。
では。