日記 20240527-0607


五年後十年後

 三年前、私は五年後、十年後どうなっていたいかという記事を書いていた。参加者を募って他のnoterさんにも書いてもらうということもした。

 ふとそんなこともしたなあと思って、件の記事を読み返してみたら、仕事や執筆の時間など、ざっくり六割ぐらいのことが実現してる!

 めちゃくちゃびっくりした。

 私はその記事を一日の過ごし方のイメージとして小説風に書いたのだけれど、当時は全然実現可能性が無かった人との交流についても触れていて、「おまえ……ちょ、まじか」と思ったり。そんなこと書いた記憶がなかったので余計に驚いた。
 単なる偶然かもしれないし、残り四割……特に肝心な新人賞の受賞はまだ実現していないわけだし、効果は微妙かもしれないけれど、でも願望を文字として具現化しておくことって大事かもしれない。

 ここに記事を貼ることもできるけど、恥ずかしいからやらない。興味のある人はなんとかして探してみてください(丸投げ)。

 この日記で言いたいことはここからである。
 六割ぐらい実現してるのはかなりいい線行っていると思ったけれど、もうちょっと欲をかいてもう少し上のことを、詳しく書いたら良かったのでは? とも思った。
 だから、これから二年後くらいにこうなってたらいいなと思うものをもう一回書いてみることにした。三年前に書いたものと同時期の別のある一日のことをイメージしたけれど、もう少し具体的に、+αな感じで書いてみた。ちなみに、三年前は優秀なシッターYさんに家に来てもらって、その間仕事をするというのを強く希望していたのだけれど、子供が大きくなってきたので、もうYさんは私の家にはいないかもしれない。
 あまりに具体的に書いたせいでちょっと恥ずかしいので、その記事は下書きのままにするけれど、多分公開するかどうかより、文字にするということが大事なんだろう。この試みが功を奏するといいなと思う。

読書会

 久々に読書会に参加した。結婚して子供が産まれて足が遠のき、更にコロナ禍がやってきて、自分の読書会の季節は過ぎたのだと思っていた。コロナ禍の最中、この読書会はオンラインで人を募って細々と開催していたらしかった。

 新しい人、若い人ばかりでとんだ浦島太郎だったらどうしようと思ったけれど、会場には見知った顔の人、なんとなく見覚えのある人も含めて知り合いがまあまあいてほっとした。以前は、十何人かに一人の割合で話が全く通じないタイプの人がいたものだけれど、少なくともこの日はそういう人もいなくて良かった(ただ、話が全く通じないタイプの人が絶対悪というのでもない。そういう人も人に揉まれると変わるものだし、そういう人だからこその視点を持っていたりする。それに、人に揉まれて変われることは偉いことでもないし、変われなくてもダメじゃないと思う)。
 正直浅いなーという意見の人もいたけれど、別に意見の深い浅いはどっちでも良くて、生身の人が何人かいて、一つのことについて話をしている場にいられたのがとても良かった。
 今回は翻訳家・元東大教授の柴田元幸さんをゲストに呼んでの回だったのだけれど、彼の人間に対するまなざしが本当に良くて、改めてファンになった。「良い」と言うだけでは根拠に欠けるので、以下具体的に説明する。

 今回、ホロコーストを題材にした本が課題本だったのだけれど、柴田さんはトークショーで著者の人望について言及していた。
「こういうところが、彼がホロコーストを生き延びられた理由であったのだと思う」と言ってから、付け加えるように

「でも、彼に人望があったから偉いというわけでもないし、人望が必ずしも生き延びられた理由ではないし、生き延びられなかった人はそういう点(人望)がなかったといいたいわけでもない」

 と仰っていて、「うわあ、もう好き……」となった。
 
 創作をしている人なら共感してくれると思うが、自分が書いているものはフィクションなのに、自分が書くことで、物事の多面的な視点を得られるように思う。多分、翻訳もそうなのだろう。もちろん、柴田さんの本来の性格に善性が宿っているという側面もあるのだろうけれど。

 主催者側からの促しもあり、オースターについての話もしてくださった。彼は「うまく話せないな」と途中で話を打ち切り(一聴衆としてはそんなことはないと思ったが、本人は納得いかなかったのだろう)、オースターがスペインの文学賞を受賞した時のスピーチを朗読してくださった。決して流れるような朗読ではないものの、熱のこもった朗読に私はつい涙してしまった。リンクをうまく貼れないので、興味のある方は検索してみてほしい。

五月の読書

 22冊だった。このまま読んでいけば年間200冊ペースだけど、今月はがしがし書く月になるはずなのでどうかな。四月も鬼のように読んでいるけれど、上には上がいるからあまり誇れないとも思う。「上」の人は、ビジネス書とか実用書を入れずにもっと読んでいるから。小説家は一日一冊ペースで読むものらしいよ。

 その中で良かったなという本を二、三ご紹介。

「なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない」

「口の立つやつが勝つってことでいいのか」

「台湾漫遊鉄道のふたり」

 三冊目は小説。少し芝居がかっている感じのする文章ではあったけれど、テンポよくて面白かった。

ヘアカット

 一~三月は繁忙期なので、髪の毛を切りにいけない。一週間のうちのたった数時間なのだから、行ってもいいんだろうけれど、気分的に行けないのである。
 しかも、私の髪は猫っ毛なので、普通のパーマでも余裕で半年保つ。デジタルパーマだと一年半くらいは保つ。だから余計に足が遠のくのである。
 そもそも私はあまり美容室が好きではない。眼鏡を外さなければならないので、その間なーーーんにもできないからだ。そして私は美容師さんと話すのもちょっと苦手。

 ただ、ここ最近の担当さんは割に気が合うので、時々話をすることがある。私が思い切って髪を多めに切りたいと言ったのを肯定してくれたので、信頼しているのである。
 久々に美容室に行ったら、なんと去年の十一月から行っていなかった。でも彼女に言わせると「まだまだ全然パーマいけますね」とのこと。この日は痛んだ毛先を整える程度にしましょうということになった。

 二冊持ってきた本の一冊を読み切ってしまったけれど、カットはほぼ終わりかけで、二冊目を手に取るほどの時間はなさそうだった。それで、これから先のヘアスタイルのプランについて担当さんと相談することにした。

 何年か前からインナーカラーをやりたくて、この担当さんにも相談していたのだけれど、彼女はそのことをすっかり忘れていたようだった。半年くらい来なくなる時期がある客の好みなんて覚えちゃいないだろう。また、半年くらい来なくなる客はそんなのやめとけみたいな話に今回もやっぱりなった。だけど、それはブリーチでインナーカラーをやる場合の話。通常のカラーでグラデーション出す感じでインナーカラーやればいいとかいう話になる。
 もう一つ、メッシュを入れたいという話も前からしているのだけれど、メッシュの場合は髪を細い束にして、そこだけブリーチをかけるのだけれど、やっぱりブリーチだから毛が痛むというのと、メッシュの状態で後からパーマをかけると最悪毛が切れるとのこと。また、メッシュの場合は一か月半ごとにきっちり来てくれないと、毛ごとに違う伸びの速さに対応したリタッチがしにくくなるという話をされる。
 あーあ、中野信子さんみたいなスタイルに憧れてるんだけどな。でもあの髪型は、私が白髪に悩むようになってからでもいいかもしれない。

 というわけで、なんやかんや話をしていくうちに、次回はインナーカラーではなく、毛先を明るくグラデーションにする、更に次の回で、場合によっては明るい部分だけ切って、デジタルパーマをかけるというプランを決めた。次の次の回は十~十一月になるはずで、そこから繁忙期に入って来られなくなっても綺麗な状態をキープできるという計画だった。

私「でも、ここまで綿密に計画立てても、次回ここに来た時、すっかり忘れて『やっぱ髪ばっさり行きたい』ってなりそう」

担「ぶっwwwwwww」

私「こんだけ真剣に相談しといてwwwwwwww」

 まあ、その時の気分で全部ひっくり返すってこともありますからねー、まあそれはそれで、と言ってカットは終わった。
 そう、今日の記事をこの内容にしたのは、この髪の計画をしっかり覚えておくためである。気が変わったというのならいいのだけれど、単に計画を忘れて適当な髪型にしてしまい、後から「ああーやっぱりグラデーションカラーをあの時するんだったー」っていう間抜けなことになりそうなので。

 今週はこんな感じで。まだ月曜日なのにタイトルの末尾が「0607」なのはまあ、ご愛敬。

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