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【戦評】 山崎幹史が渡邊佳明に取って変わる日~3/3○楽天4-2DeNA

印象に残った赤鬼左腕の好投

3/11(水)まで続く静岡日程が始まった。(6連戦+2連戦)。
その初戦は4-2、2点先行されてからの逆転勝利でDeNAをくだした楽天は、オープン戦2勝目をあげた。

ブラッシュの2試合連続ホームランも飛び出した本戦だが、僕の中で最も印象に残ったのは弓削だ。

今年の節分では赤鬼役に扮した長身左腕は目下、則本、岸、松井、涌井、辛島、塩見、石橋らと開幕ローテを争っている。

本戦では二番手で5回から登板し、4イニング64球を投げて無失点にまとめる好投を披露した。

空振り5球、三振も1個にとどまった23番。
しかし、ゴロ率は56.3%、初球ストライク率は72.2%、いずれも高い値を記録。
リズム良く打たせて取るピッチングが好調だった。

許した被安打5本も全て単打にとどめた弓削。
そのうち3本はゴロヒットと、持ち味をいかんなく発揮している。
獲得アウト12個中、ゴロで6個を得たのも、らしさが出た。

毎回出塁を許したが、注目はイニング先頭打者を斬ったこと。
5回先頭の大和、7回先頭の伊藤光とはフルカウントまで勝負がもつれた。

とくに伊藤光には粘られ11球を擁したが、根負けしなかった。
大和を投ゴ、伊藤光を三ゴに仕留め、簡単には先頭打者四球を出さなかった点は、評価したいところだ。

実戦3試合の登板を終えた弓削の対外戦成績は以下のとおり。

9回、打者38人、球数138、被安打9、被本塁打1、奪三振2、与四球3、与四球0、失点1、自責点1。

防御率は1.00、ゴロ率60.6%。
被打率.257、被安打9本のうち長打が1本のみという点もポイントだ。

◎両軍のスタメン

DeNA=1番・神里(中)、2番・オースティン(右)、3番・ソト(一)、4番・佐野(左)、5番・宮崎(三)、6番・ロメロ(指)、7番・伊藤裕(二)、8番・伊藤光(捕)、9番・大和(遊)、先発・ピープルズ(右投)

楽天=1番・小深田(遊)、2番・山崎(二)、3番・島内(左)、4番・ブラッシュ(右)、5番・鈴木(三)、6番・ロメロ(指)、7番・銀次(一)、8番・太田(捕)、9番・辰己(中)、先発・岸(右投)

◎試合展開

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注目したい太田光の配球傾向

対外戦11試合中、スタメンマスクを8試合で任されている太田。
じつは今季ゲームセットまでマスクをかぶったのは2度目だった。

1度目の2/24DeNA戦(●E3-5DB)は2点リードからの逆転負け。
一方、4-2でくだした本戦は2点ビハインドから逆転勝ち。

スリーバント失敗があった2/24から一転、本戦ではバットでも活躍した。
2回1死3,1塁の得点圏で右前へタイムリーを弾き返すと、5回2死3,2塁では満塁チャンスをお膳立てする四球を選んでいる。

昨年11月の契約更改の席上では

「得点圏打率(.167)が悪かった。(出場した試合の)チームの勝率もあまりよくなかった(CS込みで.500)。投手とのコミュニケーションも見直したい。勝てる捕手になりたい」

と悔しさと抱負を口にした楽天20年代の正捕手候補、今日は収穫の1日になったと言えそうだ。

(良いか悪いかはさておき)そんな太田の配球で興味深い点があるので、ご紹介しよう。

弓削と組んだときの太田は・・・

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