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【戦評】 選手各々の個性が結実した今季最大の大勝ゲーム~○楽天14-2西武

.借金転落阻止


負ければ約3ヵ月ぶりの借金転落になり、ロッテ、日本ハムともゲーム差ゼロ。
その危機のなか、楽天が今シーズン最多14得点の爆勝を飾った。

先手を取ったのは楽天。
初回に“技あり”の短長3安打を集め、ブラッシュによる4番の仕事で2点を先制。

中盤5回6回には、2回以降立ち直りをみせた敵軍先発・十亀を長打で完全攻略。
3本の適時二塁打と2ランで合計5点を入れ、ガッチリ主導権を握った。

8回には三番手マーティンが登板。
前回登板8/8(○E11-7L)には楽天にノーヒットで4点を献上する原因を作ったムラッ気外国人である。

この日もみごとな独り相撲を披露した。

8点目は四球、四球、自らの適時失策から無安打で入ったもの。
これでマーティンとの対戦成績は、25打席、14打数6安打、3三振、6四球、2死球、3犠打、2失策になった。

この後も和田、堀内にタイムリーが飛び出すと、9回にも2点を追加した楽天は、今季9度目の二ケタ得点

和田は3本の適時打を記録し、4安打3打点。
堀内も2安打3打点の活躍をみせ、途中出場の辰己も7/17(○E7-3B)以来のタイムリー。
この日は7番以降の下位打線で合計7安打6得点7打点をあげている。

先発・石橋は今シーズン6勝目。
4四球、54.4%のストライク率は今季ワースト。
序盤は制球に苦しんだ面もあったが、堀内の好リード支援も受け、12球団最強で8月打率.292を誇る強打西武を6回2失点に抑えている。

7回以降はハーマン、青山、高梨がゼロを入れた。
今季、楽天投手陣が西武を2失点以下におさえたのは、5/28(○E7-2L)、8/6(○E10-0L)に続く3度目になった。

これで3週連続6連戦日程(最後は7連戦)の1週目が終了。
ビジター日程で3勝3敗の五分で乗り切った。

2週目以降はホーム10試合ビジター3試合と本拠地でのゲームが多い。
地の利を得られるここで、複数の貯金を作っていきたい。

これでチーム成績は3位、117試合57勝56敗4分に。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと6.0、2位・西武と2.5、4位・ロッテ、5位・日本ハムと1.0、6位・オリックスと3.5としている。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(指)、5番・銀次(三)、6番・渡辺佳(右)、7番・和田(一)、8番・田中(中)、9番・堀内(捕)、先発・石橋(右投)

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・森(捕)、4番・中村(三)、5番・栗山(指)、6番・外崎(二)、7番・山川(一)、8番・木村(右)、9番・金子侑(左)、先発・十亀(右投)

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精神的な安定が大きい和田の活躍

各選手の特徴がパフォーマンスに結実した好ゲームになった。

ここからは気になる選手別に書いていきたい。

八面六臂の活躍だった和田については各紙書いているので、ここではあまり触れない。

1つ言えるのは、環境の差だろう。
巨人時代とは違い、楽天はメディアの注目度も高くない。
厚い選手層の巨人と比べて、楽天は右の強打者を常時求めていたチーム事情があった。
平石監督も刹那の結果で判断せず、和田に長いスパンでの出場機会を与え続けている。
そこからくる精神的な安定が一番大きいと思う。

9回の國場x駒月撃ち適時三塁打は「上から目線」だった。
2軍イースタンで勝手知ったる相手だし、昨年のイースタン二冠王から見れば、おちゃのこさいさいだろう。

JB苦手克服の初回2点打

さて、今年は先制ゲームが少ない。

2017年に79試合あったが、昨年は64試合、今年は46試合。
残り26試合で昨年を上回るのは困難な状況に置かれている。

そのなか、初回1死3,2塁、ブラッシュが披露した2点二塁打は価値あった。
1-2と追い込まれた中、上手く合わせた一打になり、楽天の4番打者の初回打点は今季13打点目を数えた。

結果球は、、、

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