【試合感想文】 3/23楽天1-1巨人:左右のエース仕上がり上々。昨年ARM大幅マイナスだった辰己涼介の肩問題

荘司、Whiff%は49%を記録

開幕前の調整総決算となる東京ドーム週末3連戦。
その初戦と2戦目、楽天の今後を背負う左右のエース投手が順調な仕上がりぐあいをみせてくれた。

荘司康誠は右膝違和感で1回降板した3/9日本ハム戦以来、約2週間ぶりのマウンド。右大腿骨滑車部骨挫傷と診断され、スポニチやスポーツ報知が開幕黄信号と報じたときは心配したが、なんのその。

3.2回を零封。2安打6奪三振1四球。僕らの不安感を雲散霧消させる、怪我明けとは思えない快投だった。

故障で焦ってしまう心理が投球に出てしまったり、久しぶりの登板で投げたくてうずうずして思わず力んでしまう。他の投手ではあるあるの負の連鎖が、まるでなかった。

とくに初回は3者連続三振。

オープン戦打率4割と好調の1番・佐々木俊輔から3球三振。決め球は絶妙軌道を描いた鋭い142キロのスプリットだった。

昨年は大卒1年目にしてショートのレギュラーをモノにした2番・門脇誠には膝元に曲がった122キロカーブ。

1000安打まで残り23本に迫る経験豊富な好打者、3番・梶谷隆幸には3つのストライクを全て空振りで奪取。仕上げはプロ入り後自己最速タイ154キロのストレートでねじ伏せてみせたのだった。

このように3者とも異なる球種だった。

投手のパフォーマンスを測るCSW%。球数に占める見逃しストライク、空振りの比率は27~28%が目安とされるなか、この日の新潟生まれは42.6%を計測。

スイングを分母としたときの空振り率で昨年23.6%だったWhiff%はこの日48.5%を計上。(空振り16球/スイング33球)

前日の早川同様に、これまたシーズンに取っておきたいレベルの内容だった。

スイーパーも試投

また、この日は昨年WBCの大谷翔平で話題をさらったスイーパーにも数球でトライしていた。

2回坂本勇人を遊ゴに退けた結果球などがそうだ。

残念ながら狙ったアウトコースへ横滑りしていく軌道は描けなかったが、肘をスリークォーターからサイド気味に下げて133~134キロの曲がり球を投じていた。荘司を取材した楽天のベンチリポーターによれば、荘司は狙ってやっているという話だった。

立ち上がりの3者連続三振は回をまたいで4者連続まで伸び、トータルでは打者14人と対戦して6K(ストレート1、カット2、スプリット2、カーブ1)。ここまでのパフォーマンスになったのは・・・(続く)

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