【戦評】タッキー「大胆な緩急」9回途中2失点の山賊退治!~10/11○楽天8-2西武
8連戦の初戦、快勝発進!
前日降雨ノーゲームが月曜日に組まれることになり、楽天は本戦から8連戦日程になっている。
この試合を落とせば、因縁の西武戦の2年連続勝ち越しへ黄信号が点滅するところ。そんな状況下、初回から投打かみ合ったイーグルスが8-2で快勝した。
投げては新人・瀧中が9回途中2失点でプロ初勝利。
打っては5試合ぶりの二桁11安打。猛打賞は出なかったが、小深田、鈴木、田中和、小郷、辰己がマルチ安打を記録した。
楽天打線は10月に入ってホームランが1試合平均0.5本ペース。
長打力が影を潜めて得点力も上向かない日々が続いたが、本戦は小郷2号ソロ、浅村30号ソロ、田中和8号ソロと3発飛び出した。1試合3発以上は9/22○E12-4M以来、今季10度目の快挙である。
小郷は9/30○E9-3Hに武田翔太から放った今季1号と同様、外角速球を左中間へ運んだ。
浅村は3年連続30号到達、楽天では球団史上初の2年連続30発だ。
前回9/27●E2-6L対戦時、3三振に封じられた松本からリベンジの一発になった。
それにしても、この人にしかできない大技だ。松本は外角低めスライダー3連投、2-2からの3球目だった。しっかり制球されていた難しい勝負球だ。それをワン&オンリーの技術で右中間へ高らかに運ぶ名刺代わりの一発になった。
田中は高めにうわずったツーシームを仕留めている。
今季放った8本中7本のゾーンは「中段以高」。新人王を獲得し18発を記録した2018年も一発の9割近くが「中段以高」だった。両打ちの大打者として敬愛する松井稼頭央はローボールヒッターだったが、田中は高めを好むようだ。
これでチーム成績は3位、97試合47勝46敗4分の貯金1とした。
各種戦績は以下のとおり。
直近10試合 5勝4敗1分
10月 4勝4敗1分
西武戦 8勝10敗1分
楽天生命パーク 28勝23敗1分
ゲーム差は1位・ソフトバンクと7.0、2位・ロッテと5.0、4位・西武と1.5、5位・日本ハムと3.0、6位・オリックスと9.0になった。
若鷹軍団と激しい優勝争いを繰り広げるロッテは、コロナショックで得点力が激減している。
今季の1試合平均得点は4.04。9/29(火)~10/4(日)の前週は同3.67。
それがコロナ禍で1軍級が大量離脱を余儀なくされた10/6(火)~10/11(日)は同1.60である。
今季のロッテはZOZOマリンで貯金13個を作るほどホームに強い。
しかし、得点力が大きく落ちた今なら、10/13(火)からの敵地3連戦で楽天が3連勝する可能性も大いに出てきたと思う。
月曜日のライオンズ戦に勝ってロッテとの差を4.5に縮め、火・水・木を則本、涌井、岸の豪華3本柱で駆逐し、一気に1.5差へもっていきたい。
◎両軍のスタメン
西武=1番・金子(中)、2番・源田(遊)、3番・森(捕)、4番・メヒア(一)、5番・栗山(左)、6番・スパンジェンバーグ(三)、7番・山川(指)、8番・外崎(二)、9番・木村(右)、先発・松本(右投)
楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(三)、3番・浅村(二)、4番・島内(指)、5番・銀次(一)、6番・田中和(中)、7番・小郷(左)、8番・下妻(捕)、9番・辰己(右)、先発・瀧中(右投)
◎試合展開
「未完」のプロ初勝利
先発4登板目で初の本拠地登板。
地元・仙台のファンの前で念願のプロ初勝利をつかんだ。
2回表の途中から降り始めた雨は、ゲームセットまで断続的に続く悪天候に。昨年の弓削に続く球団史上3人目のプロ初勝利・初完封を目指して上がった最終9回も、激しい雨足に見舞われた。
そのなか、9回2途中2失点の快投を披露している。
とくに5回1死の打者14人目・栗山に初安打を許すまではパーフェクト投球だった。
今年の年明け1/6、瀧中は泉犬鷲寮にMr.ChilrenのライヴDVDを持参した。
honda鈴鹿の同僚に誘われ観に行ったミスチルにハマり、お気に入りのナンバーは「未完」だという。かき鳴らしのギターに乗せ、桜井和寿が「さぁ行こうか常識という壁を越え~♪」と歌い上げるアップテンポのナンバーだ。
この逸話を知っていた僕は・・・(続く)
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