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【戦評】逆転勝利を手放した8回表・笘篠判断と茂木の拙走~8/7●楽天3-4西武

10連戦日程、エースで2連敗

前夜は今季3度目の先発全員安打と先発・弓削ら投手陣の零封で10-0の大勝を飾ったイーグルス。
獅子軍団との対戦成績を8勝4敗と有利にし、一夜明けた本戦はエースで連勝を決めるゲームのはずだった。

ところが、3-4の惜敗。
2度先行する戦況を守りきれず、1点差戦績を13勝11敗にする敗戦になった。

前回7/23(○E4-3L)対戦時、先発・則本は約2年ぶりに西武戦から白星を飾ったが、本戦では精彩を欠いた。
毎回ランナーを塁上に置く5回3失点に、打線は拙攻を重ね、敵軍好守にも遭うかたちになった。

これで10連戦日程は1戦を残して4勝4敗1分。
10連戦中、弓削が作った良い流れをつなげることができず、直後のエース登板ゲームで2連敗は、もったいない。

もしエースで勝ち切れていたら、6勝2敗1分だ。
首位を走る若鷹軍団の調子が悪く、上位を狙う日本ハムも黒星が目立ち、西武も源田や金子侑を怪我で欠く状況。
楽天も万全ではないかもしれないが、楽天以上にライバル球団の息切れが目立つ今このときだからこそ、エースで落とした2試合は、もったいない。

幸いにも同日ソフトバンク、日本ハムが揃って敗れたため、上位2球団とのゲーム差は変わらぬまま。

チーム成績は102試合50勝49敗3分へ。
同じく10連戦日程で6勝2敗1分と好調のロッテに並ばれ、4位タイ後退になっている。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(指)、5番・銀次(一)、6番・和田(右)、7番・ウィーラー(三)、8番・田中(中)、9番・堀内捕()、先発・則本(右投)

西武=1番・秋山(中)、2番・外崎(二)、3番・森(指)、4番・山川(一)、5番・中村(三)、6番・栗山(左)、7番・木村(右)、8番・中田(捕)、9番・永江(遊)、先発・榎田(左投)

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想定外の決勝点

この試合、年間143戦を戦うペナントレースでも滅多に目撃しない珍しいシーンがあった。

ふつう、投手コーチが継投以外でマウンドへ出向くときは打席結果の後が大半だ。
しかし、本戦では両軍コーチが打席途中でマウンドに行き、投手を激励する場面があったのだ。

7回裏の2死1塁、森と三番手ハーマンの対決。
森の打席途中に一走・永江に二盗を決められ、2死2塁でカウント3-2になった直後、伊藤コーチがマウンドへ向かった。

8回表の楽天攻撃時、無死1塁で嶋vs三番手マーティン。
1点を追った楽天はバント作戦だったが、制球大いに乱れてボール先行2-0とした直後、西武ベンチから小野コーチが飛び出し、間を作るためマウンドへ出向くシーンがあった。

不運なかたちで決勝点が記録されたのは前者の7回裏である。
伊藤コーチがマウンドに向かった直後のできごとだった。

結局、ハーマンは森を1塁に歩かせ、4番・山川にはストレートの四球。
2死満塁になって、打席には5番・中村。

1-2と早々に追い込み、外ギリギリ150キロに手出しさせたところまでは上々だった。

しかし、打ち取った打球は中村本人も「コメントしづらすぎる」と苦笑し、右の長距離砲からは想定しにくいボテボテすぎるボテボテが、本塁ベース前方の三塁線沿いの微妙ゾーンに転がってしまった。

もし3塁に走者がいなければ、、、

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