【試合評】大敗の中の光明~7/22●楽天4-9西武

魔の金曜日10連敗

魔の金曜日またしても。これで今シーズンの金曜日成績は2勝13敗。中村のミスター越え445号などで負けた5/13●E2-4Lを起点に金曜日は10連敗になった。

5点を追いかけた楽天打線は6回表に一挙4得点。敵軍継投の代わりばなを捉えた反撃で1点差まで肉薄したが、7回西口、8回安樂がそろって崩れて4-9で敗れ去った。

今月6.14を記録するリリーフ陣の不安定感がまたしても露呈するかっこうになったとはいえ、今季初の4位後退を余儀なくされた直接的な敗因は、サンスポが「背信KO」と書き立てたとおり、先発・則本の5回5失点の5敗目になる。

初回は1番・鈴木の遊ゴを小深田が1塁悪送球を犯し、いきなり無死2塁のピンチ。則本にとっては気の毒な立ち上がりになった。

とはいえ、則本より実績に乏しい敵先発・渡邉勇も同じく初回先頭打者エラーで無死2塁からのスタートだった。そのなか、後続を断ち切りゼロに抑えたわけで、条件は全く同じなのに初回から明暗分かれてしまった。

3番・DHに入る森には4安打の固め打ちを許した。則本は2本のタイムリーを弾き返され、後続も2本を献上した。今季の森は6月まで打率.205と不調。しかし今月に入ると本来の姿を取り戻し.308のハイアベレージだった。

直後の4番・山川とともに西武打線で最も警戒すべき相手だったが、全て真っ直ぐを弾き返されて4安打とは、イーグルスの事前対策はどうだったのか?疑問が残ってしまう。

これで楽天投手陣は7/8●E4-8L以降、11試合連続で3失点以上。1試合2失点以下に抑えたのは七夕の夜のソフトバンク戦が最後と、投手陣の疲弊、不調が目立っている。

成績は全体の60.1%に当たる86試合を終えて貯金1。1位・ソフトバンクとは3.5差、2位・西武と2.5、3位・ロッテと0.5、5位・オリックスと1.0、6位・日本ハムと9.5差になった。


試合展開

楽天=1番・辰己(中)、2番・銀次(指)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・鈴木大(一)、6番・茂木(三)、7番・岡島(右)、8番・太田(捕)、9番・小深田(遊)、先発・則本(右投)

西武=1番・鈴木(左)、2番・源田(遊)、3番・森(指)、4番・山川(一)、5番・ジャンセン(三)、6番・愛斗(右)、7番・外崎(二)、8番・川越(中)、9番・柘植(捕)、先発・渡邉勇(右投)

両軍のスタメン

例年の課題

則本の1試合5失点以上は今季3度目。

ノリと言えば、このnoteでも何度も指摘しているように、1試合5失点以上を喫するゲームが多い。仮にそれを炎上率と名付けると、2017~2020年の4年間は最も酷く25.9%、4試合に1度は炎上するありさまだった。

昨年は13.0%。ここ数年の課題をようやくクリアしたかなと思いきや、今季は23.1%と元の木阿弥に戻りつつある。オールスター明け、いよいよ正念場を迎える。

ちなみに同期間、岸はたったの11.3%。今季も15先発で1度にとどめている点も付記したい。

◎則本昂大 1試合5失点以上の炎上率
2017年 20.0% (5/25)
2018年 26.9% (7/26)
2019年 16.7% (2/12)
2020年 38.9% (7/18)
2021年 13.0% (3/23)
2022年 23.1% (3/13)
17~22年 23.1% (27/117)

例年、則本は・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2022』でどうぞ。

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