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【戦評】快投涌井に球数を投げさせたマリンガン打線~8/26●楽天0-2ロッテ

連勝止まる

先発・涌井は7回3安打2失点のHQSだった。
本拠地初の有観客試合で強雨のなか好投した7/15○E11-0Lを起点にHQS、QS、HQS、完封、QS、HQS、HQSの「7戦連続QS」だ。

近年、楽天先発投手の連続QSでは、2017年に移籍1年目の岸が記録した開幕11戦連続がある。今年の涌井の快投続きは、その記録に迫る勢いを見せている。

しかし、こと白星ということになると、いくら涌井が頑張ってもコントロールできない部分も多い。味方打線の状態に相手先発の出来、この2つはマウンド上からではいかんともしがたい。(好投することで相手投手に重圧をかけ、味方打線に流れを呼び込むこともできるが、その影響力は限定的である)

本戦はそんな典型になった。

6安打に終わった楽天打線は今シーズン3度の無得点に。
涌井は援護に恵まれず、連勝街道は8でストップ、HQSなのに今季初黒星になった。

ロッテ先発は左腕の小島。7/1○E5-3Mは5回途中5失点、7/29○E5-1Mは6回3失点、楽天戦で2連敗を喫したコジマではなくオジマが、本戦では見違えるような7回5安打無失点の快投、パリーグ最多得点を誇る楽天打線から「11奪三振」を記録した。

主将・茂木が右足ふくらはぎ自打球から5試合ぶりに出場し、3番スタメンに戻ってきた一戦も実らず、ハーマン、益田にも三振を奪われ、楽天打線の1試合13三振は7/12●E1-6H以来、今季2度目の最多タイだ。

一方、同日、日本ハムは西武を8-7で降し、8/22●E1-5Fから今季2度目の4連勝。イーグルスはファイターズに遂に並ばれ3位タイ、58試合29勝26敗3分の貯金3へ。

各種戦績は、8月10勝10敗2分、直近10試合2勝6敗2分、ロッテ戦8勝6敗、楽天生命パーク17勝13敗1分に。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと今季最大3.5、2位・ロッテと2.5、5位・西武と5.5、6位・オリックスと9.5になった。

◎両軍のスタメン

ロッテ=1番・福田秀(中)、2番・中村(二)、3番・マーティン(右)、4番・安田(三)、5番・井上(一)、6番・角中(指)、7番・藤岡(遊)、8番・柿沼(捕)、9番・和田(左)、先発・小島(左投)

楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(一)、3番・茂木(三)、4番・浅村(二)、5番・島内(左)、6番・ロメロ(指)、7番・田中(中)、8番・下水流(右)、9番・太田(捕)、先発・涌井(右投)

◎試合展開

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涌井に球数を投げさせた敵打線

涌井は序盤2回までの不安定なところをロッテ打線に「一振りの個人技」で上手く攻め込まれた。

藤岡の右越えEウィング1号ソロは内角いっぱいの速球。
福田秀の右越え3号ソロはインハイのカーブ撃ち。

福田秀の結果球は確かに高かったが、インハイのカーブをドンピシャで振り抜くのは、なかなかないと思う。僕にはいずれもホームランにするには難しいコースに思えた。

それでも柵越えしてしまったのは、2回までの投球は球威やキレを欠いていた証拠なのだろう。

2回に先制2失点したが、3回以降は修正した涌井。スコアボードにゼロを並べ続ける間、中盤以降に味方打線が点を入れるという「あるあるパターン」になるかな?と思いきや・・・(続く)

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