【試合評】 自慢の左打者機能せず。対ロッテ戦2年連続負け越し~2016年9月15日●楽天イーグルス0-3ロッテ

ロッテ石川に今季2度目の完投を許す

「御用だ! 神妙にしやがれ!」

今季、楽天戦で4戦30回で防御率0.60。イーグルスから2勝の白星を盗み取り、仙台を震撼とさせていた"五右衛門"を、遂にお縄にする時が到来した!

...と期待したのだが、いやはや、今回も手も足も出なかった。

ロッテ先発・石川に1回から9回まで綺麗にゼロを並べられ、9回4安打119球、無四死球の完封シャットアウト。今シーズン、楽天戦で2度完投勝利を収めた唯一の投手になっている。

楽天先発は中7日で8勝目を狙う塩見。今季はロッテ戦に強く、3戦1勝。20回を投げて防御率1.80、対戦被打率も.214と上々だった。

良く抑えていた中でも、8打数3安打2二塁打1四球と分が悪かった主砲デスパイネは、左手首痛で11日に1軍登録を抹消されており、この試合は不在。その点でも塩見に分があると思われた。

両軍のスタメン

ロッテ=1番・岡田(中)、2番・荻野貴(左)、3番・細谷(三)、4番・角中(指)、5番・井上(一)、6番・鈴木(遊)、7番・清田(右)、8番・田村(捕)、9番・大嶺翔(二)、先発・石川(右投)

楽天=1番・岡島(右)、2番・ペレス(指)、3番・ペゲーロ(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・島内(中)、6番・茂木(遊)、7番・銀次(一)、8番・藤田(二)、9番・嶋(捕)、先発・塩見(左投)

直接対決4番勝負の初戦を落とす...

しかし、終わってみれば完敗。スコアは0-3だが、点差以上に明暗分かれた内容になった。

2戦連続の零敗は10年ぶり9連敗を喫した5月25日西武戦(●E0-7L)、26日西武戦(●E0-4L)以来、今季2度目。10安打浴びながらも5回3失点と粘投の塩見は9敗目。石川はソフトバンク和田と並ぶ14勝とした。

楽天はミラクルイーグルスへ向けて絶対に負けることができない直接対決4番勝負の初戦を落とした。

これでチーム成績は4位、128試合57勝68敗3分の勝率.456。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと19.0、2位・日本ハムと18.5、3位・ロッテと8.5、5位・西武と1.0、6位・オリックスと5.5としている。

各種戦績は、後半戦23勝23敗1分、9月4勝8敗、ロッテ戦9勝13敗で2年連続の負け越し決定、コボスタ33勝31敗1分になった。

投・走・守のミスが積み重なったロッテ22回戦

5回まで投げた塩見は、毎回走者を背負う苦しい内容。初回から3回まで先頭打者の出塁を連続で許す形になった。

1番・岡田に外角狙いの逆球スライダーをひっぱられての右翼線二塁打。いきなり無死2塁で始まった初回は、2死までこぎつけながらの「もったいない先制失点劇」だった。

無死2塁で2番・荻野貴の送りバントが守備妨害でアウト。続く3番・細谷は進塁打にはなったが、2-2から打たせた二ゴ。2死3塁で4番・角中を迎えていた。

0-1からの2球目、外角カーブを詰まり気味ながらも中前へ落とされる巧打で、3塁走者の生還を許した。相手は打率が.350近くもあるタイトル確実のリーディングヒッターである。簡単にストライクを取りに行き過ぎたのがアダになったのでは?と思わさせるシーンだった。(楽0-1ロ)

失点直後も拙かった。この後、後続をすぐさま打ち取り、球数15球以内で立ち上がりたかったところ、5番・井上の三ゴをウィーラーがファンブル。2死2,1塁で6番・鈴木には三遊間を破られ満塁。7番・清田を右飛に抑え、ようやく3アウトを取ったが、立ち上がりだけで早くも27球を費やす事態に。こうなると、ここ最近の傾向から、本戦も先発が6回7回と投げるのは難しいのかなあ・・・という雰囲気になってしまう。

2回は1死2塁ピンチを切り抜けたが、3回は相手クリーンアップの3連打を浴び、1点を失った。

結果球はいずれも真中コースの制球不足。フルカウント勝負になった3番・細谷には高めに上ずった速球をコンパクトに中前へ弾き返され、続く4番・角中には内角狙いが甘くなったところを1,2塁間のゴロ突破。無死2,1塁で5番・井上の初球は高め失投フォーク。これを一閃され、中越えのタイムリー二塁打になる。(楽0-2ロ)

この後、なおも無死3,2塁のピンチに立たされたが、後続を抑えた粘りは見事だった。球を低めに集める意識でゴロと三振を取り、3点目は許さない。

この2点だけにとどめておけば、楽天にも勝機が生まれたはずだ。拙かったのは4回の攻防。ここで3点目を奪われ、直後の攻撃で好機を作りながらも反撃できずに終わったことが、ロッテに主導権を完全に握られる決定打になった。

4回は両軍三塁手の守備ミスで、お互いにチャンスが転がり込んでいた。

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