【試合観戦記】 8/15楽天2-3xオリックス:年俸5億高給取り野手キャプテンの一人取り残された焦燥感
今季3度目の7回終了時リードした展開からの逆転負け
楽天が7回終了時にリードしている試合を落としたのは、今季3試合目になった。(勝った試合は38試合)
1度目は4/6●H5-4E(楽天モバイル)だ。
荘司vsモイネロの両先発がともに6回までノーヒットノーラン投球。両軍7回は点をとりあい、H1-2Eと楽天が一歩リードした(7回1死3,2塁、岡島の一安が2者生還のタイムリーに。1塁塁審に打球が直撃する珍光景)。
しかし、翌8回、二番手ターリーが柳田に2ランを被弾してH3-2E。9回も渡辺が2点を失うと(H5-2E)、その裏に楽天もオスナを攻め立て、代打・茂木の適時二塁打など2点を返したものの反撃届かず、H5-4Eでゲームセットした。
2度目は7/7●E3-5H(みずほPayPayドーム)だ。
若鷹軍団が左投手に弱いという弱点を突き、左3枚をぶつけて2連勝して迎えた敵地3連戦の第3戦だった。先発・藤井は期待に応えて6回2失点。7回を終えて楽天がE3-2Hと1点リードしていた。
8回は酒居が三番手でマウンドへ。しかし、先頭安打から2死3塁で近藤申告敬遠、さらに中村晃に四球を与えて2死満塁とすると、代打・柳町に走者一掃スリーベースを許した。5年ぶりの敵地ソフトバンク戦3連勝を逃したあの敗戦だ。
あの2人がそろって打たれたからやむなしだが、あえて言えば・・・
鈴木翔天、渡辺翔太がともに打たれたとなっては仕方ない。
それを大前提として、あえて言うなら、8回1死走者なし、鈴木翔が9番・若月に与えたフォアボールは、もったいなかった。打率1割台の9番打者に真っ直ぐがなぜかストライク入らず。もっと大胆にゾーンの中で勝負し、球威で押し切るかたちでよかった。仮に打たれたとしても、せいぜい単打でしょう。
そして9回は、先頭・森の二塁打。これは森だから二塁打も打つ可能性はある。問題なのはその後のピンチバンターとして出てきた代打・山足を申告敬遠した楽天ベンチの判断は、どうだったのだろう?と疑問が残る。せっかくアウト1つを貰える場面だっただけに。
無死2,1塁で西川を迎えて、逆にプレッシャーを感じていたのは、楽天バッテリーだったと思う。
西川には5球勝負中4球がパームボールだった。このパームがことごとくボールになり、4-1四球で塁を全て埋めてしまった。
西川は昨年まで広島に在籍していた。昨年被打率.094と無双を誇ったパームを目の当たりにすることはなく、球筋にも慣れてない。石原はそう考えてパームを多投させたのかもしれないが、じつは今年このパームの精度がイマイチなのだ。
昨年.094だった被打率は今年.200。相手が球筋に慣れてきたという部分もあるし、パームの制球が良くないという問題もあった。
当該ストライク率は昨年54.7%から今年は本戦終了時で47.1%まで下がっていた。2球に1球以上ははボールになってしまう計算だから、西川の場面でパームがストライク入らないというケースが生じたわけだ。
浅村栄斗の焦り
渡辺が紅林にサヨナラ打を浴びる直前、9回表の攻撃で浅村が二盗死したのも、もし野球に流れが存在するとしたら、その流れを手放すきっかけになったかもしれない。
2死1塁だった。相手バッテリーはマチャド&石川亮だった。
浅村はこれまでも・・・(続く)
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