【試合観戦記】8/14楽天6-1オリックス:データが示す楽天打線の高い集中力。京セラ無敗神話の敵右腕を攻略!
オリックス戦5連勝!
昨年10勝15敗と負け越したオリックス相手に今季は9勝8敗の白星先行。
前回7/19~7/21ほっともっとで3タテして以来、このカード5連勝とした。
先発・内星龍が5回3安打1失点で6勝目(7敗)。
打っては二桁10安打。先制二塁打の辰己涼介、決勝三塁打を放った小深田大翔、そして7試合ぶりにスタメンに戻ってきた新人の中島大輔が、そろって2安打を記録した。
青学出身ルーキーのマルチヒットは、プロ初打点をあげた7/10●E5-18M(ZOZOマリン)以来になった。
楽天は中盤の5回にコブの三塁打で2点を勝ち越すと、6、7回にも加点を積み重ねて6-1。点差が広がったことで、28試合連続無失点の鈴木翔天に休養を与えることができた。これでもし木曜日に登板があっても中4日、直近7日間でも2登板目、リフレッシュして臨めるはずだ。
この9連戦チーム打率.295!
この試合、オリックス戦に4戦03敗、防御率6.63と勝てていなかった内が5回1失点と及第点のゲームメイクでようやく白星がついたことも大きかったが、それ以上に光ったのはイヌワシ打線の活躍ぶりだった。
オールスター明け後、調子のあがってこなかった打線だが、この9連戦はチーム打率.295。フランコ、浅村など一部選手の音なしが気がかりなものの、辰己が不動の3番として機能し、7月打率.204に沈んだコブが8月.265、村林も7月.232から8月.255と復調気配だ。
打線については詳しく後述したい。
いっぽう、パ三連覇の王者オリックスは自力CSの可能性が消滅。
本戦のスタメンをみても両外国人がはずれ、三連覇で活躍した中川はベンチスタート、大里(25歳)、池田(20歳)、来田(21歳)といった1軍経験に乏しい若手を使うなど、中嶋監督の視野はすでに来季へ向いているのかもしれない。
内星龍、鬼門のオリ戦で初白星
先発の内に関していえば、オリックス戦の相性の悪さに加えて、こんなデータも僕を不安にさせていた。
内の防御率が良いのは、初対戦のとき。2回目以降は2点差以上悪化しており、3回目以上ともなると6.14まで跳ね上がっていた。
どんな投手でも対戦を重ねると、相手が球筋に慣れて対応されやすくなる。しかし、同じ相手と何度もぶつかるプロ野球ではそんなことは言ってられないのだ。向こうが対応してくるなら、こちらはそれ以上のあの手この手で上まわらなければならない。でないと、この世界では生きていくことはできない。
内にとってオリックス戦はロッテ戦と並ぶカード別最多タイの対戦回数を誇っており、まさに試金石だった。このカードを2勝1敗で終えるのか、もしくは3連勝の可能性を作るのかの意味でも、どうなるかな?と思っていた。
軍配は内にあがった。ただ、本調子ではなかったと感じる。
ストレート平均球速も145.0キロと3・4月時と比べて約3キロ減。空振りは2球しかとれず、空振り/スイングのWhiff%は今季自己ワースト5.7%だった。
空振りがとれなかったのは、両外国人がスタメンをはずれるなど、強振してくるタイプが少なかったという事情もあるかもしれない。
1回表に味方が1点先制したのに、立ち上がりに1安打2四球で1死満塁のピンチを抱えた内。5番・紅林に9球粘られたすえに同点犠飛を許した。その後にふたたび2死満塁として、杉本を退けて2点目は許さなかったが、不安の残るスタートだった。
それが2回以降に立ち直りをみせたのは、先頭の8番・宗、9番・若月の連続三振が大きかったと感じる。
この日は三振は2個しか奪えなかったものの、その2個が良いところで出た。
宗は外角真っ直ぐ見三振。石原の配球が良かったのかもしれない。それまで低め変化球を徹底したことで目線が低めに引きつけられていたところの外ズバッになった。
若月は初球真っ直ぐを見逃してストライクになった後、2球目、3球目の外角低めスライダー連投に連続して空振りした。たった2球しか奪えなかった空振りが、これまた良いところで出た。この2Kで落ち着きを取り戻したふうにみえた。
楽天打線のスナイパーぶりがスゴかった!
エスピノーザとの対戦は2回目だった。
前回は4/17●B5-0E(楽天モバイル)。7回5安打無失点のHQS、三振7個に対し四死球ゼロの内容だった。
105球を投げたベネズエラ右腕に対し、楽天打線は1度もバットを振らずにストライク31球を計上。空振り9球とあいまって、投手のパフォーマンスの巧拙を測るCSW%は38.1%という異例の高さを記録していた。浅村も「ぼちぼち動いていた。まとまっていて、いいピッチャー」と降参顔だった。
ま、この日もあさむーは4タコと打たなかったんではありますが、他のイヌワシ戦士が躍動した。
102球を投じたエスピノーザに対し、4四死球と相手先発のコントロールがイマイチだったこともあるが・・・(続く)
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