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【戦評】楽天バッテリーに働いた“満塁にしたくない守りの心理”~9/15●楽天1-5オリックス

完敗の移動ゲーム

今季2度目の移動ゲームは1-5の完敗に終わった。

打線は8/22・8/23日本ハム戦に続く今季2度目の2戦連続1得点以下。
相手先発・山本由伸以下オリックス投手陣に散発4安打に封じられた。

山本は8回112球3安打1失点の快投。
楽天打線は三振9個に対し四球2個、BB/Kの低下という最近の傾向を踏襲した。

楽天打者は68球でバットを振りにいくも、空振り24球を喫する始末。
スイングに占める空振りの比率は、8回ゼロと山本に鎧袖一触された開幕3戦目の29.4%を上回る35.3%だった。

投手陣は先発・辛島が誤算。
7番8番の下位打線に2発4失点を浴びた。

とくに前日支配下登録されたプロ初打席の8番・大下誠一郎にプロ初本塁打の3ランを献上。育成6位の新人の恐れを知らないイノセンスに、プロ12年目の左腕が飲み込まれた。

イーグルスの見せ場は、2回に飛び出した4番・浅村の先制ソロだけ。
山本の155キロ速球をセンター左へと叩き込んだ鮮やかな超弾道は、本塁打争いのトップを行く中田翔に1本差へ迫り、柳田悠岐と肩を並べる23号になった。

良かったことは、上位がいずれも敗れたこと。
そのため1位・ソフトバンクとのゲーム差7.0、2位・ロッテとの6.5はそのままだ。

一方、下位が勝利し再び肉薄されている。
4位・日本ハムとのゲーム差は1.0、5位・西武とも1.5へ縮まった。

これでチーム成績は3位、全日程の62.5%に当たる75試合を終え36勝36敗3分の勝率.500。

各種戦績は以下のとおりになった。

直近10試合 4勝6敗
9月 5勝8敗
オリックス戦 5勝7敗1分
ビジター 13勝16敗2分
屋外球場 26勝24敗1分
先制した試合 24勝14敗1分

◎両軍のスタメン

楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(一)、3番・茂木(三)、4番・浅村(指)、5番・島内(左)、6番・田中(中)、7番・渡辺佳(二)、8番・太田(捕)、9番・辰己(右)、先発・辛島(左投)

オリックス=1番・福田(左)、2番・西村(右)、3番・吉田正(左)、4番・ジョーンズ(指)、5番・杉本(右)、6番・安達(遊)、7番・松井佑(一)、8番・大下(三)、9番・若月(捕)、先発・山本(右投)

◎試合展開

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急失速のイーグルスジェット

今季唯一の2週連続ビジター日程の8/111(火)~8/23(日)。
この鬼門を5勝5敗2分の五分で乗り切ったところまでは青写真どおりだった。

この間、順位は1位から3位へ落としたものの、8/23終了時のゲーム差は1位・ソフトバンクと1.5、2位・ロッテとも0.5しか離れていなかった。

ところが、誤算は8/25(火)~9/14(月)だ。
当該18試合中、楽天生命パーク15試合と圧倒的な地の利を得て戦うことができたはずなのに、結果は7勝11敗。

激しい雨に見舞われた9/10●E2-9H、9/11○E5-4Fというケースはあったにせよ・・・(続く)

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