20191126note表紙

これなら納得できる!! 高卒2年目を戦力外にし、小深田大翔を1位指名した楽天・石井GMの真意とは

FA入団の鈴木と重複する小深田の役どころ

佐々木&奥川狂騒曲に彩られた「令和元年ドラフト」から1ヵ月以上が経過している。

この間、僕は楽天のドラフト戦略をずっと考えていた。投手豊作と言われたなか、なぜ石井一久GMは小深田大翔(大阪ガス)をハズレ1位で獲得したのか?全く解せなかったからだ。

イーグルスの内野陣には銀次、浅村栄斗、茂木栄五郎ら実力者がひしめき合う。そこへ国内FA権を行使したロッテ・鈴木大地の合流も決まった。

鈴木と小深田は同じ右投左打。内野複数ポジションを守ることのできる汎用性も共通する。役割が重複するなか、前述した主戦級の面々がヘルシーな向こう3年ぐらいは、出番は限定されてしまう。小深田も来年25歳と決して若くない。不遇をかこっている間に、選手生命の全盛期が終了することも、大いにありえる話なのだ。

小兵を大量指名する楽天のドラフト戦略

また、僕がかねてから心配しているのは『近年の楽天は小兵選手を大量指名しすぎること』。NPBの平均身長が180cmを超え、年々投手の球速も高速化が進む時流のなか、昔と比べて小兵選手が活躍できる幅は少なくなりつつあると思う。森友哉(170cm)や吉田正尚(173cm)は、あくまでも例外中の例外である。

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そのなか、2015年3位の茂木栄五郎を皮切りに、イーグルスは体格面で不利になる身長173cm以下選手を直近5年で9人も指名してきた。2017年は12球団全体で当該14名の指名にとどまる中、楽天だけで4名も獲得することもあり、他球団とは一線を画すドラフト戦略を採用してきた。今回その末席に小深田(168cm)、水上桂(172cm)も連なることになったのだ。

しかし現在、その9人中1軍戦力化しているのは茂木だけ。向谷拓巳(170cm)、西巻賢二(167cm)に至っては退団している。

以上、『限られる出場機会』と『168cmという不利な体格』が、僕が小深田に抱く疑問の主成分になっており、そんな選手をわざわざ1位で取りにいく必要あったのか?2位以下でも行けたのでは?という思いが、この1ヵ月間、堂々巡りしていた。

小深田獲りの背景にあるもの

ところが、ここへきてようやく『楽天のドラ1小深田指名の真意』が分かった気がしている。そのことについて以下で書いてみたい。

小深田1位指名の背景には、、、、、

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