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【戦評】乱調外国人に道半ばのサウスポー。アラサー右腕は崖っぷち~3/21●楽天4-9オリックス

強風のなか、久々の完敗 

本来なら昨日開幕していたはずのプロ野球。
その日程を利用し、4/5まで当座の練習試合が新たに12試合組まれている。

オープン戦を8連勝で終えて帰仙した楽天は、今週月・火曜日を休養日に充て、水曜日から本拠地での再始動。木曜日に今季5度目の非公開練習を実施すると、昨日は全体練習で汗を流し、再び始まる開幕前の対外戦に備えた。

12時開始のオリックスとの今季初顔合わせ。
結果は楽天が4-9で敗戦した。

序盤からスコアボードがめまぐるしく動く展開に。

初回オリックスが1点先制すると、その裏に楽天は3点を入れて逆転に成功。

しかしリードもつかの間、直後の2回に先発・松井が捕まってしまう。

2死走者なしから満塁ピンチを招くと、先発再転向を目指す左腕に立ちはだかったのは、弱冠19歳。オープン戦打率.344を記録し。目下売り出し中の高卒2年目・宜保に左vs左で2点適時打を浴び、ゲームは振り出しに戻った。(E3-3B)

小康状態が2イニング続いた後の5回、均衡が崩れた。
この回から登板した二番手・寺岡が3点を失うと、8回にはシャギワも3失点。
投手陣は2/23巨人戦(●E1-G7)以来、久しぶりの大量失点を喫した。

一方、打線は2回以降、散発の4安打。
5回に途中出場の小郷が左本で一矢報いるだけに終わった。

今日の仙台地方も強風。楽天生命パークは常時と違う右翼から左翼へ強い風がたなびき、強風の影響で試合がしばし中断するケースもところどころあった。

その影響もあったか、両軍投手コントロールに苦しむ場面も目立ち、四死球は両軍合計16個を記録した。

ヒットはオリックス9本(長打6本)に対し、楽天は6本。
マルチヒットは辰己のみ、1安打ずつは小郷、藤田、内田、太田の4人になっている。

この試合、ブラッシュが2/29ロッテ戦に続く今季2度目の2番でスタメン出場した。

しかし、3回表の守備で小郷にバトンタッチし、早々にベンチに下がったのを見ると、解説・井上純さんが指摘したように、JB2番の攻撃的カードの可能性は低そうだ。

井上さんは「違う選手(小郷)を起用したいので、JBに打席数を早くまわすために2番に入れたのでは?」という趣旨の指摘をされており、なるほどと感じた。

◎両軍のスタメン

オリックス=1番・宜保(二)、2番・中川(三)、3番・吉田正(左)、4番・ロドリゲス(一)、5番・松井佑(中)、6番・T-岡田(指)、7番・西村(右)、8番・頓宮(捕)、9番・安達(遊)、先発・漆原(右投)

楽天=1番・辰己(中)、2番・ブラッシュ(右)、3番・島内(左)、4番・ウィーラー(指)、5番・鈴木(三)、6番・銀次(一)、7番・藤田(二)、8番・太田(捕)、9番・小深田(遊)、先発・松井(左投)

◎試合展開

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道半ばの松井裕樹 

松井は、救援で1回を投げた3/15巨人戦からの中5日。
先発は右手打球直撃で負傷降板した3/7中日戦以来のマウンドになった。

成績は以下のとおり。これで今季成績は6試合15回を終えて防御率6.00、WHIP1.67、奪三振率6.00、与四球率4.20になった。

本戦の成績=4回、打者19人、球数82、被安打4、奪三振4、与四球3、失点3、自責点3。

◎松井裕樹 球種別の投球結果

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『先発再転向の道半ば』という印象だ。

打ち取ったフライが風に流されツーベースになる不運なシーンが2度もあった。

1回1死走者なし2番・中川の右二と、2回2死走者なし7番・西村の中二だ。その後、この2本の二塁打は失点に絡んだこともあり、4回3失点は風のいたずらによるところも大と言える。

しかし、そのことを考慮しても、今日の登板は模索状態だった。

守護神のときは、闘志MAX・アクセル全開の全力投球でOKだったが、長い回を任され1試合約100球を投げる先発ではそうはいかない。先発ならではの所作──気持ちの入れ方、リズムの作り方、ペース配分の仕方、緩急の作り方など──がまだまだ掴めていない。

懸案のストレートの球速もいまひとつだった。

確かに2月と比べたらスピードも出ており最速147キロを計測した。
しかし・・・

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