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【戦評】 さらなる進化の兆しを見せる、うなぎのぼりの決勝3ラン~3/10楽天○9-2西武

オープン戦6連勝!

今年の楽天は、静岡・草薙球場で負けなしの6連勝である。

2試合を雨で流して迎えた静岡日程の最終戦。
相手はパリーグ2年連続の覇者・辻西武だった。

オープン戦でも首位に君臨するライオンズのスタメンは、主戦級が揃うフルラインアップ。しかし、先発・弓削以下5人の投手が好投を見せ、山賊打線を単打ばかりの6安打2失点に抑えた。

一方、静岡日程で打率.311と好調のイワシ打線は、今日も二ケタ11安打。
複数安打はマルチの小郷だけだったが、若手からベテランまでヒット1本を満遍なくを刻む光景が目撃されている。

印象的だったのは、3回~5回にかけての得点シーン。

0-0の3回2死3,1塁では、3番・島内が今対外戦3号になる先制3ラン。
島内のバックスクリーン行きは珍しい。通算54ホーマーのうち中越え本塁打は、2018年6/30敵地西武戦の今井撃ち中本の1本だけなのだ。

翌4回は2死満塁から1番・辰己が走者一掃となる中越えツーベース。今対外戦2本目の長打になった。

6-2と4点リードに変わった5回は、1死1塁からウィーラーが今対外戦1号。調子のバロメーターと言える左越えの2ランだった。

一振りで複数得点を叩き入れる『効率の良い攻撃』の連続劇は、今シーズンに希望をもたせるもの。震災から9年目を迎えた東北に朗報を届けるビッグゲームになった。

これで対外戦の成績は10勝6敗へ。
オープン戦は7勝4敗とし、ナイトゲームの巨人戦でソフトバンクが負ければ、楽天が西武と入れ替わり、同首位に浮上する。(今のところソフトバンク4-2でリード中)

◎両軍のスタメン

西武=1番・金子侑(中)、2番・源田(遊)、3番・森(捕)、4番・山川(一)、5番・外崎(二)、6番・中村(三)、7番・スパンジェンバーグ(左)、8番・栗山(指)、9番・木村(右)、先発・高橋光(右投)

楽天=1番・辰己(中)、2番・小深田(二)、3番・島内(左)、4番・浅村(指)、5番・鈴木(三)、6番・ロメロ(右)、7番・銀次(一)、8番・太田(捕)、9番・山崎幹(遊)、先発・弓削(左投)

◎試合展開

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うなぎのぼり3ランは、さらなる進化の兆し?! 

今年30歳を迎えた島内に、さらなる成長と覚醒を俄然期待したくなる!!!
二番手・伊藤の速球を捉えた3回先制3ランは『年間20本塁打』の夢膨らむ一閃になった。

僕の見立ては、島内は既に完成されたプレーヤーである。
言い換えれば「伸びしろ少なし」と見ていた、この一発を目撃するまでは。

2014~2015年は左肩痛の影響で苦しい低迷を余儀なくされた闘将の秘蔵っ子。2016年にみごと復活を遂げると、失った成長曲線を貪欲に取り戻すかのように、2017年から3年連続で規定打席に到達し、キャリアハイを毎年のように叩き出してきた。

その頂点が昨年だったと思う。

昨年はJBのNPB順応を支援するため、慣れない4番を担当。
2番を任されることも多く、難しい役どころを演じたシーズンだった。

それでも、8月は月間38安打で球団記録を樹立。
最終的には前年と遜色ないどころか、起用法を考慮すれば自己最高更新の数字を作り上げた。

驚くことに、その好成績は『バットを振らないこと』で成し遂げていた。
AJばりの待球姿勢に特化しスウィング数は大幅に減少、初球スウィング率17.2%はリーグ平均値26.1%を大きく下回っている。

しかし・・・

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