【試合観戦記】 6/29西武4-2楽天:終盤8回に咲いた敗色濃厚の花
敗色濃厚の花
終盤に咲いた敗色濃厚の花は、みごとだった。
チームは今季2度目の4連敗。30日にも自力優勝の可能性が消滅と報じられるなか、4点差を追う8回に飛び出した小郷の5号2ランは、数少ない希望になった。
楽天を苦しめた西武先発は左腕の隅田だった。
この日は平均115.1キロのカーブを31球と多投。今季過去2戦の楽天相手に15.1%どまりのブレーキングボールを、本戦では倍増31.1%まで増やし、対峙してきた。速球、お得意の落ちる球、そしてこのカーブをちょうど3分の1ずつ使用していた。
カーブ31球の内訳は下記のとおりだ。
この日、隅田は見逃しストライク22球を獲得したが、その約半数をカーブで取得。ボールになった14球も直後の投球の約6割でストライクを獲得し、楽天打者にヒットを許さないなど、緩急演出の布石としても機能するなど、楽天打者を苦しめていた。
この厄介な球を、誰かが仕留めないとどんどん投げ込まれてしまう...
その懸念が現実になってしまい、終盤までマダックスペースの快投を許すかたちになったが、遅きに失した感はあるとはいえ8回ようやく小郷が一振りで2ランに仕留めてみせたのだった。
こういうところが、眼力強い51番の成長だと思う。
前回もnoteしたが、今月小郷は苦しんでいた。
交流戦で数々の戦果をあげた1番打者だったが、6月打率は.205。
じつは6/12○G4-5E(楽天モバイル)以降の直近51打席で打率.146、OPS.494と当たりが出ていなかった。
人という生き物は結果が出なくなると、後から見たときに変える必要なかったのに、焦ってそれまでの取り組みを捨てて、新たなメソッドに手を突っ込むなど、間違った方向へと舵を切ることがままある。僕はそのことを心配していたが、小郷は一貫してぶれることなかった。
楽天にはミートに長けた左打者が多い。同じ土俵に立つのではなく、自分は長打で勝負して生き残っていきたい。
そういう思想のもと、オフのトレーニングに励み、ポイントを前にして、昨年頭角を現し、今に至る。
結果が出なかった直近51打席でも、ゴロ率42.4%とゴロを極端に打たされることはなかった。あともう少しでホームランという塀際飛球も5本放つなど、打球に角度はついていたのだ。
現在、パリーグで全試合出場の選手は、ソフトバンクの近藤、山川、西武の源田、そしてオゴちゃんの4人だけ。
そのうち近藤、山川はDHの出場も多く、源田は途中出場1試合がある。全試合守備に就いてのフル出場は、パリーグでは小郷だけなのだ。
今月も当noteにおつきあいいただき、ありがとうございました
・・・ここまで書いて時間切れ。
ほんとは・・・(続く)
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