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【試合感想文】 9/14オリックス2-0楽天:藤平尚真5年ぶり46回。佐々木明奈さんが届けてくれた今季台頭の理由

新記録の浅村、好守堅守連発も...

終わってみれば、両軍4番の打棒の差が如実に表れた一戦になった。

1144試合連続出場を達成してパリーグ新記録を樹立した鷲の4番・浅村栄斗。この日は二塁守備で好守・堅守を連発してみせた。

なかでも6回2死2塁、5番・杉本裕太郎の二ゴは圧巻も圧巻。

マウンド上の藤平尚真が逆シングルで捕りにいけなかったピッチャー返し。守備範囲的に言えばショートの持ち分を、2塁ベース左までまわりこみ処理して1塁送球アウトにしてみせたものだった。この日だけで二塁UZRを0.7ポイントぶん改善させた大きなプレーになった。(楽天移籍後、浅村が2塁ベース左のゴロをさばいたのは初めてかもしれない)

しかし、こういう展開ではなおさら期待かかったバットでは2三振含む5タコ。これで先週金曜日から27打席で1単打になってしまった。

左腕呆然。森友哉の変態撃ち

いっぽう、オリックスの4番・森友哉は言わずもがなの活躍だった。

打では延長11回、スコアレスの均衡を打破する決勝15号2ラン。左腕・鈴木翔天の外角低めスライダーを変態撃ちで右翼席へ突き刺した。

守備でもスタメンマスクをかぶり先発・田嶋大樹以下4投手による11回零封リレーを完成させてみせた。終わってみれば、仙台での3時間45分はFA1年目・森の絶好ショーケースと化したわけだ。

11回2死1塁、4番・森を打席に迎えたところで、楽天ベンチは安樂→鈴木翔にスイッチ。この継投は全く問題なかった。

ここまでの左打者対戦成績を確認すると、安樂は被OPS.671/被打率.217に対し、鈴木翔は.582/.191。長打力を表すISOも安樂は.145のところ、鈴木翔は.090。三振率も安樂16.9%、鈴木翔25.5%と、いずれの数値も鈴木翔>安樂だったからだ。

それに、安樂はオリの1番に10球粘られ、2番には11球粘られ、打席に森を迎えた時点ですでに25球を要していた。安樂続投のほうがリスクあるように思えた。

また、2ラン結果球のスライダーも決して失投ではない。外角低めにほぼ制球したもの。あえて言えば、初球が大きく外れたことで制球重視で若干置きにいったのかな?という程度。それも僕の主観の域を出るものではなかった。

試合展開

オリックス=1番・茶野(右)、2番・西野(二)、3番・中川圭(一)、4番・森(捕)、5番・杉本(指)、6番・宗(三)、7番・紅林(遊)、8番・小田(左)、9番・杉澤(中)、先発・田嶋(左投)

楽天=1番・小深田(左)、2番・村林(遊)、3番・島内(指)、4番・浅村(二)、5番・辰己(中)、6番・岡島(右)、7番・阿部(一)、8番・フランコ(三)、9番・安田(捕)、先発・藤平(右投)

両軍のスタメン

興味深いベンチリポート

中14日で今季9試合目の先発マウンドに登った藤平尚真が、素晴らしく良かった。

ハイクオリティスタートは今季初。無失点に抑えてのHQSは大量リードをもらって楽に投げられた2018年8/9日本ハム戦(札幌ドーム)以来、無四死球・無失点でのHQSはキャリア初の快挙になった。

この日、佐々木明奈さんが届けてくれた藤平に関するベンチリポートが、とにかく興味深かった。

「ファームにいる間はマウンドで投げ込むというよりもウエイトだったりトレーニング、それから食事に重点を置いて取り組んできて、なんと6月から3キロ増えたそうです」

今季の藤平は9登板5登板が中10日以上と“投げ抹消”が多い。9勝をあげて優勝に貢献した2021年のヤクルト・奥川恭伸のような起用法になっていた。

あのときの奥川も「中10日の前半5日間は体作りを重視して投球は軽め。そして後半の5日間で先発登板に向けて調整を進めるので、休養を重視しているわけではない」。(雑誌『Number』2022年3/31号より)

おそらく藤平も似たような調整だったのだろう。で、ここで注目したいのはウエイトを取り入れていること。これも2018年以来の稼働ができている要因かなと感じた。

ここからは完全に僕の妄想ですが、涌井秀章が楽天に在籍していたときは・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2023』でどうぞ。

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。

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