【試合観戦記】 8/11楽天2-5ソフトバンク:首脳陣が好評価した瀧中瞭太6回自責3の粘投はデータ分析の賜物だ
タッキーは良く投げました!
終わってみればこの日も、14連敗中を喫していた『二桁得点した次戦の壁』の強烈なデバフ効果が、味方打線を苦しめた。
さらにお立ち台で「全球種が良かった」と手応えを口にした相手先発スチュワート・ジュニアの快投だ。前日二桁得点をあげた味方打線はすっかり沈黙してしまったソフトバンク17回戦。
味方の援護が望めそうもないそんな厳しい状況下、先発の瀧中瞭太は良く投げたと思う。
3年前に10勝をあげた過去の自分の幻影に苦しみながらも、今、29歳8ヵ月ができることのほぼ全てを注いだ108球。もちろん、細かな課題を挙げればキリはない。しかし、僕にはそう思えるピッチングになった。
技巧派右腕を後押ししたのは、甲斐拓也に「キャッチャーの性格をしている」と評された女房役・石原彪であり、バッテリーをバックアップしたであろうスコアラーやアナリスト、裏方の力も大きかったのかな?と想像させる内容だった。
9回に3点ビハインドながらも1死満塁「一打出れば!」という場面を作ることができたのも、瀧中が踏ん張ったことが大きい。
ただ、勝負事は厳しい。
Aクラスを争う2位・ロッテ、3位・日本ハムが真夏の9連戦をそろって2連勝したことにより、ゲーム差は拡大した。楽天と2位との差が7.0差、3位と6.0差になったのは、交流戦第2週6連戦の初戦に当たる6/4阪神戦以来だ。
瀧中6回4失点について、今江監督、青山コーチは好評価
それにしても、全て単打ばかりの6安打なのだ。
後半戦15試合のうち、全て単打ばかりで6安打以下に終わった試合は、これではやくも4試合目を数える。(もちろん全て負けている)
前回noteでも懸念を書いたように、こうなってしまうと、8/4○E10-5L(ベルーナードーム)もこのカード初戦も、楽天打線が打てた主たる原因は、楽天が相手を研究して対策を講じた結果というより、相手投手の状態が悪かったことになってしまうわけで、そこが残念すぎるのだ。
さて、ここからは改めて瀧中の投球を振り返ってみたい。
青山コーチは「高低もコースも奥行きもしっかり使えていた」、今江監督も「今年一番良かったと思うし次につながる」と評価した本戦の投球。ぼくも良かったと思っている。
瀧中の今季QSはこれで4度目を数えるが、4/20○E8-2L(ベルーナドーム)、6/29●L4-2E(楽天モバイル)はいずれも貧打西武相手だった。7/15○E16-3F(エスコンF)は味方打線が爆発して大量14得点の援護があった。そのことを考慮すると、確かに本戦がベストピッチかもしれない。
下記では瀧中の投球についてもっと詳しく踏み込んでみたいと思う(続く)
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