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【戦評】投手陣、守備陣の検討光った対若鷹ホーム6連戦~8/9●楽天0-5ソフトバンク

零敗は今季2度目

若鷹軍団とのホーム6連戦の最終日は0-5の負け。
6/21●E0-4B以来、今シーズン2度目の零敗を喫した。

先発・福井は6回途中2安打1失点、予想以上の好投だった。

通算与四球率4.24と制球に課題を残すベテランが、この日は四球1個のみ。
一方、フォークを始めとした変化球の切れ味は鋭く、三振6個を奪取した。

唯一の失点も降板後のこと。6回2死3,1塁、打席に3番・柳田を迎えたところで宋家豪と交代。その宋が叩きつけたタイムリー暴投によるもので、自らは本塁を踏ませなかった。

しかし、打線が3単打だ。二桁残塁で1-3で敗れた木曜日と同じく、若鷹軍団のオープナー戦術に封じられ、笠谷、板東に好投を許し、福井の奮闘に報いることができなかった。
3安打以下は、6/21●E0-4Bの3安打、7/10●E1-2の2安打に続く今季3度目になった。

それでも5回は無死3,1塁のチャンスを作った。

6試合ぶりに戦列復帰した茂木がヒットで出塁すると、後続・渡辺佳の初球に二盗成功。その渡辺佳もHのランプを灯して無死3,1塁を演出した。

茂木「白眉の」二盗

驚いたのは、茂木の二盗である。

先週日曜日の頭から飛び込んだ本塁突入時に右肩を強打、この影響で休場が続いていたが、復帰明けの初出塁の初球でいきなり二塁を狙い、甲斐キャノンをかいくぐった。しかも成功すればハイリターンも失敗すればハイリスクになる無死の場面だ。若鷹バッテリーも「まさか・・・」と意表を突かれた感じだ。

茂木は7/25●E3-6Bでも死球直後にすかさず走って田嶋&若月から二盗を決めている。死球直後、怪我明け直後は自重したくなるのが心理だと思うが、一生懸命を掲げる主将は臆せず走った。これには改めて驚かされた。

得点確率90%越えのチャンスを活かせず

今季、無死3,1塁のの得点確率は90.9%だった。
得点期待値も3.55の高い値を叩き出していた。

本戦のように8番から始まる無死3,1塁でも、6/30○E15-4Mの2回には5得点、7/16○E7-4Lの1回には1得点入れておりゼロはなかった。

しかし、足立がセーフティバント失敗の捕バ邪飛に倒れると、後続の田中、小深田が連続三振。売り出し中のイケメン板東に完璧にねじ伏せられてしまった。

終盤は柳田12号ソロ、甲斐4号3ラン、若鷹軍団の一発攻勢に遭い、終わってみれば完敗だ。

これでソフトバンクに並ばれ同率1位。

成績は44試合24勝19敗1分の貯金5となり、8月5勝3敗、直近10試合6勝4敗、ソフトバンク戦6勝6敗、楽天生命パーク17勝11敗1分、連戦4日目以降10勝10敗、先制された試合8勝12敗、6回終了時負けている試合3勝13敗になった。

ゲーム差は3位・ロッテと1.0、4位・日本ハムと1.5、5位・西武と5.0、6位・オリックスと7.5で推移している。

◎両軍のスタメン

ソフトバンク=1番・上林(右)、2番・周東(二)、3番・柳田(中)、4番・中村晃(指)、5番・栗原(左)、6番・明石(一)、7番・今宮(遊)、8番・松田(三)、9番・甲斐(捕)、先発・笠谷(左投)

楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(一)、3番・ロメロ(指)、4番・浅村(二)、5番・島内(左)、6番・茂木(三)、7番・渡辺佳(右)、8番・足立(捕)、9番・田中(中)、先発・福井(右投)

◎試合展開

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無死3,1塁で偽装スクイズでも面白かった

5回無死3,1塁の無得点は、もったいなかった。

鈴木がどれだけスクイズ成功例を所持しているか分からないが、この日のスタメンでは足立は有数のスクイズ成功歴を所持していた。

昨年4/25日本ハム戦の4回1死3,1塁でも金子からスクイズを決めて、これがキャリア3本目。あのときは身体を沈めてマウンド方向に正対するかたちでバントを構え、下半身をしっかり使いながら転がした姿があった。しかし本戦ではその正対も緩く、手だけで操作しにいった感だ。

守るに難しい走者3,1塁は攻撃側にとって絶好の局面だが、唯一の懸念点=併殺リスクが存在する。

ここも若鷹内野陣は前進守備ではなかった。サード松田は前目の位置取りも、ファーストは1塁に張り付き、二遊間はゲッツー体制だった。

ここで打者が足立ではなく、経験豊富な藤田とか鈴木なら、相手守備体形を考慮してゴロでも三走生還の先取点という仕事ができただろう。しかし、進塁打もままならない打力の足立だった。

また、あの場面は三木監督の十八番采配、偽装スクイズもあったと思う。

6/30○E15-4Bの2回無死3,1塁では8番・太田が偽装スクイズをして銀次が二盗を決めた。7/8○E12-8Hの8回1死3,1塁でも8番・太田が同様の陽動作戦を実施し、内田の二盗を呼び込んでいる。

これと同様に、足立に偽装スクイズをさせて渡辺佳の二盗をアシストし、無死3,2塁を作る作戦もあった。無死3,2塁になれば、若鷹内野陣も内野前進守備を採らざるをえない。

そうなれば併殺リスクが消滅する。打者は重圧から解放され、思い切って打席に集中することができる。足立と田中のどちらかで最低減の犠飛を狙う道も開けたと思う。

柳田を封じた投手陣

この6連戦をトータルでみると、投手陣と守備陣は健闘したと思う。

カード別の1試合平均失点の推移を確認すると、7/21~7/26オリックス戦の6.5失点、7/28~8/2ロッテ戦の4.8失点から、本カードは3.3失点に抑えている。

この1週間の投手陣のK/BBは4週間ぶりに高い2.61を記録。とくに涌井(9回8三振2四球)、塩見(7回途中6三振無四球)、福井(6回途中6三振1四球)の貢献が光った。

被本塁打も前週ロッテ戦では9本浴びたが、このカードは5本に抑えている。

失点抑止に成功した最大の秘訣は「柳田封じ」だろう。

1点を追う本戦の8回に内角球を一閃された12号ソロは余計だったが、あの局面でも徹底した内角攻めをベンチは容認したとみるべきで(もし本当に一発回避したかったら外中心にとか指示がベンチから飛んだはず)、バッテリーの責任だけを問うのも・・・(続く)

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