【試合感想文】 6/7阪神11-3楽天:炭鉱のカナリアと山﨑剛。捕手・安田悠馬の未熟さが招いた残念シーン
直近15試合中9試合が5失点以上
ヤバいよ、ヤバいよ。ここへきて楽天の投壊に歯止めがかからない。
1試合9失点以上は今季5試合あるんですが、そのうち3試合が6/1●E3-11DB、6/3●E5-9S、本戦6/7●E3-11T、と6月に入ってから。
1試合5失点以上は今季21試合あるんですが、そのうち9試合が5/17●E1-0H以降の直近15試合に集中しているんです。
ここでピン!と気づかれた鋭い読者さん、いらっしゃるかもしれません。
このnoteやTwitterで何度か言及しましたが、現在、イーグルスは5/16○E3-0H(きたぎんボールパーク)を皮切りに25試合連続で屋外球場日程のまっただなかにあり、当該成績は5勝11敗になりました。なお、このスケジュールは6/15(木)敵地広島戦まで続きます。
開幕51試合を消化してきたイーグルスの1試合平均得点は2.96、同失点は4.08になっています。
ところが、この数字を「開幕~5/15まで」と「5/16以降の屋外球場連戦日程」の2つに分けますと、
になるんです。点はさらに取れなくなり、失点は一気に悪化する結果。
背景には石井一久監督の求心力が失われ、開幕から負けが混んで最下位に沈み、チームが空中分解の一歩手前・・・といった諸々のチーム事情もあるとは思いますが、やっぱり、屋外球場25試合連続という鬼のようなスケジュールの影響も見逃せないと思うんです。
まだ6月上旬。夏本番はこれからです。しかし、近年は5月6月だというのに夏日を記録する日が増えました。楽天モバイルパークのある仙台市宮城野区もご多分に漏れずです。
開幕51試合、宮城野区で最高気温25度以上を観測した日は合計9日あります。そのうち6日は5/16以降屋外球場連戦日程で記録されています。(5/17、5/27、5/30、6/4、6/6、6/7)
もちろん、その全てがホームゲームではないんですが、それでも4試合が楽天モバイルパークでした。仙台が暑いということは全国的に暑いと言えそうで(実際そう!)、きらやかスタジアムに転戦しても、戦いの場を神宮に移しても、暑いものは暑い!
この暑さや紫外線が暑熱順化しきれていないナインの体力をじわじわ奪っているのでは?という仮説を立てることができる。
炭鉱のカナリア役を務めてくれるのが、開幕から全試合ショートスタメンで起用され、全守備回の98.0%で守備に就く山﨑剛でしょう。
彼の打率は現在.220。これも2つに分けると、開幕~5/15まで打率.250でした。ところが5/16の屋外連戦日程では.158に。屋外連戦日程も4週目に突入しているんですが、週間打率をみても.188→.176→先週.190→今週.000。調子の良い週もあったけどトータルで.158ではなくて、ずーっと低迷して.158なんです。
これはもう疲労以外のなにものでもないと思うんです。
いったいぜんたい、誰がこんな日程を組んだのか?
(連盟に据えられているコンピューターが自動的に組成したのでしょうけど)
例年夏場の失速を体験している楽天ファンからすれば(まだ夏本番ではないのに)、愚痴の1つも言いたくなるんです。
捕手・安田悠馬の経験値のなさが露呈
この試合、もったいなかったのは佐藤輝明に三塁打2本を許したことです。
1本目はスコアレスで迎えた3回1死満塁で走者一掃、2本目は1点ビハインドの5回1死走者なしでチャンスメイク、その後のタイムリーで生還されました。
2本とも右中間を破ってフェンス到達する当たりで、右中間にセブンイレブンゾーンありますよね、1本目はその右横を超えていく当たりで、2本目はそのセブンイレブンゾーンを転々と転がりフェンス到達した当たりでした。
この日の解説は野口寿浩さん。セリーグの解説もよくされる野口さんが、サトテル攻略法は高めと低めだと仰っていました。高めボールゾーンの真っ直ぐと、低めストライクからボールに変化する誘い球が鉄則とのこと。
実際、彼のゾーン・コース打率を確認してみると、、、
このようになってました。
最上段の高めボールゾーンは12打数0安打9三振。三振9個はボールゾーンの三振だから全て空三振。12打数中9個で空振りしての三振は、ここのゾーンに投げ込まれた球に手出しした場合、かなりの確率でバットが空を切っていることを意味します。
いっぽう、最下段の低めボールゾーンは29打数4安打17三振。こちらも三振に激増している。ここの誘い球に手出しした場合、高めボールゾーンと同じく、かなりの高頻度で空振りしていると記録上から推測できます。
初戦4タコに退けた楽天バッテリー(則本、酒居-太田)は、このデータを徹底的に踏襲してサトテルの無力化に成功していました。
しかし、安田は徹底しきれなかった。
とくに・・・(続く)
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