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コロナ禍で“崖っぷち” 野球人生を左右される楽天選手5選

日本経済を襲うコロナ・ショック

地球規模で猛威をふるうコロナ禍が、日本経済を大直撃している。僕の地元・長野県でもホテル杏泉閣がコロナ倒産。アカデミーコーチ・聖澤諒の地元・千曲市にある老舗温泉ホテルは、聖澤後援会の開催会場になったこともあり、一報を聞いたとき、僕は驚いてしまった。

イーグルスを傘下に収める親会社・楽天も例外ではない。先日発表された2020年1~3月期の決算短信では『353億円の最終赤字』が明らかになっている。前年同期は1,049億円の黒字のため、かなりの落ち込みだ。

4月に本格参入した携帯事業の先行投資が重荷になったとされるが、楽天トラベルやイーグルスを含むスポーツ事業がコロナ禍で大打撃を受けた点も影響した。その影響が本格化するのは4月以降。アフターコロナでビジネスモデルの転換を迫られる業種も多いとみられ、通期でも大幅な減益は避けられない。

岐路に立たされた球団経営

ビジネスモデルの転換と言えば、NPB12球団の球団経営も岐路に立たされている。

グループ全体の決算を義務づけた2000年3月期の連結会計制度の導入、2004年の球界再編を経て、各球団は『球団と球場の経営の一体化』を推し進めてきた。NPBはMLBのような巨額な放映権料に頼ることができない。そのため、フランチャイズ地域を中心に徹底したマーケティングを施し、それまで自治体や第三セクターが所持した球場経営の権利を手中に収め、本拠地の観客動員数を増やしながら、入場料収入や飲食・グッズ販売、球場広告料の収益を最大化させてきた。

昨年は12球団の観客動員数がNPB史上初めて2,600万人を記録するなど、その試みは頂点に達した感があったが、そんな球界再編後のメソッドもコロナ禍で一気に見直さざるをえなくなっている。

観客を入れた興行にめど立たず

というのは、今年はずっと無観客試合になる恐れもあるからだ。6月中旬・下旬に開幕できても当面は無観客試合と報じられているが、それどころか、僕らファンは日本シリーズ最終戦まで現地観戦できないかもしれない。

緊急事態宣言解除地域でのイベント開催に際し、政府が5月14日に発表した基準によれば、『屋外200人以下、屋内100人以下かつ収容定員の半分以下の参加人数にすること』とある。この基準を厳守すれば、プロ野球はこの騒動が完全収束するまで観客を入れての興行を打つことが不可能になるわけだ。

球場に観客を呼び込み場内でお金を落としてもらう構図は完全に破綻をきたすことになり、大幅な減収・減益は避けられない。球団の面倒をみる親会社もコロナ禍に直撃しているため、親会社による無条件の赤字補填を期待する楽観論もできにくくなる。

球団史上最高額の総年俸がネックになる楽天

そのなか、イーグルスの懐事情も厳しい。今年、チーム総年俸は球団史上最高額を記録した。前年比6億4,000万円増の約34億4,000万円。

主戦級の大半が油の乗り切った30歳前後を迎える2020年~2021年を『真に優勝~日本一を取りにいくシーズン』と定め、大型補強を繰り返したこともあり、大幅増になった。今後、勝負に出たチーム編成に苦しむことになりそうで、コロナ禍の影響は楽天選手全員に及ぶだろう。

今回、なかでも僕がその動静を注視する選手5人をピックアップした。以下、1人400字の寸評を入れていきたい。

●岸孝之

コロナとの戦いが来年以降も続く長期戦になることを考えれば、球団は生き残るためダウンサイジングに舵を切らざるをえない。まっさきにメスが入るのは、史上最高額に膨らんだ総年俸だ。最低でも30億円以内の圧縮を目指すはずで、「青グラブの貴公子」は・・・(続く)

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