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【戦評】投打の大黒柱で自力CS消滅を阻止~10/14○楽天4-1ロッテ

涌井11勝、浅村31号

負ければ自力CS消滅という土俵際を、楽天が4-1で踏ん張った。

前日は1点リードの終盤8回以降に勝利の方程式が崩れてサヨナラ負けに。本戦も同じく1点リードで8回を迎えたが、松井~ブセニッツで無事に逃げ切った。

7回無死1塁では前夜バントゲッツーに倒れた辰己&小郷が代打&代走起用され犠打を決める場面もあるなど、リベンジ色の濃い48勝目になっている。

先発・涌井は7回1失点で両リーグ単独トップの11勝利目。
最多勝争いを演じる美馬(9勝)に2勝差に突き放す大きな白星を飾った。

この日は珍しい光景があった。
踏み出した左足が滑ってバランスを崩すシーンが多々。
当方が確認しただけでも6球を数えた。

そのうちの1球が、この日の第一投目。1番・藤原への外狙い速球が中に入る失投になり、右越えのプロ初本塁打を被弾。今季のロッテは本拠地ZOZマリンで先制したとき18勝0敗だったため、正直イヤな雰囲気を覚えた。

しかし、その後は崩れることなく安定。

3回1死2,1塁、5回1死満塁、6回1死2,1塁をことごとくしのいだところは、さすがの貫禄。これで得点圏被打率を.216にしている。

決勝点は浅村の31号ソロ。1-1で迎えた6回先頭3-1からストライクを取りにきた真中140キロ速球を完璧に仕留めた。これで涌井が投げるとき、浅村の戦績は打率.323、OPS1.142になっている。

ただし、打線全体としては、9年ぶりNPB復帰の左腕チェン・ウェインに苦しめられたかっこうだ。

楽天打線は7/21●E3-10B以降、相手先発が左投手のとき1試合平均2.81得点にとどまり、7勝13敗1分と大きく負け越していた。

また、初顔合わせの相手先発左投手にも、8/29●E3-6Lノリン6回3失点で白星献上、9/18●E3-9Hムーア7回途中2失点で白星献上、10/4●E2-9Bプロ初登板の宮城にも5回2失点と、ことごとく好投を許していた。

それだけにヒヤヒヤだ。

チェンの速球は最速144キロ、平均140.8キロ。
中継画面越しには何てことのない平凡な速球に見えた。

しかし初見ということもあったのだろう。鉄平コーチいわく、テイクバックが小さく速球が打者の手元で思ったより来ていて微妙に動いていたそうで、楽天打線はゴロ率50.0%を記録した。

それだけに、昨夜のことも踏まえて、辰己、石原の適時打で取った9回のダメ押し2得点は大きかった。

これでチーム成績は3位、99試合48勝47敗4分の貯金1へ。

各種戦績は下記のとおりに。

直近10試合 5勝4敗1分
10月 5勝5敗1分
ロッテ戦 13勝7敗
ビジター 20勝24敗3分
先制された試合 15勝27敗2分

ゲーム差は1位・ソフトバンクと8.0、2位・ロッテと5.0、4位・西武と1.5、5位・日本ハムと4.5、6位・オリックスと10.0になった。

◎両軍のスタメン

楽天=1番・小深田(遊)、2番・鈴木(三)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・ロメロ(指)、6番・田中和(中)、7番・銀次(一)、8番・和田(右)、9番・石原(捕)、先発・涌井(右投)

ロッテ=1番・藤原(左)、2番・加藤(中)、3番・マーティン(右)、4番・安田(三)、5番・中村(二)、6番・福田秀(指)、7番・井上(一)、8番・田村(捕)、9番・西巻(遊)、先発・チェン・ウェイン(左投)

◎試合展開

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確かな成長。石原の活躍劇

今季は9/2に1軍初登録された石原。
ここまでの先発マスク3試合は全て涌井と組み、涌井&石原のバッテリー防御率は2.14になっている。

本戦ではチェンから左安を、9回1死2塁では佐々木千から右中間フェンス直撃二塁打を放ち、プロ初のマルチヒット、プロ初打点を刻んだ。

僕が目を見張ったのは・・・(続く)

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