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【戦評】茂木の負傷疑惑とともに、僕が今最も心配すること~8/1●楽天6-7ロッテ

7回終了時リードした試合は17勝2敗1分だった

終わった今では調整の難しい敵地で3勝3敗は「御の字」。そのように切り替えるしかないが、あまりにも痛い敗戦になった。

ロッテ12回戦は中盤以降スコアボードが、せわしなく動く展開に。

楽天が4回に先制3点をあげたが、継投作戦に入った中盤6回に追いつかれてしまう。ここまで10試合連続無失点だった新人・津留崎が「プロの洗礼」を浴び、不運な適時打もあり3安打1四球で2失点。(E3-3M)

直後の7回、イーグルスはロメロの2打席連発となる11号2ランで突き放して2点リードへ(E5-3M)。その裏ロッテも食い下がり代打・角中の一発で1点差に肉薄という激しい競り合いになった。(E5-4M)

しかし今季ここまで7回終了時リードした試合は17勝2敗1分。楽天が圧倒的有利の状況だった。それに翌8回は鈴木にタイムリーが飛び出し、再度2点差にしていたのに。(E6-4M)

それだけに8回の酒居が捕まり宋家豪も火消しに失敗して3点を喫したのは誤算だった。

本戦の先発は福井。松井と岸の不調、藤平の危険球退場で空いた先発ローテの穴を埋める5回2安打1失点の好投だった。

6月の自粛明け以降、ハンカチ世代の32歳の先発調整は1試合だけだった。それも60球。本戦では5回62球でお役御免になったところをみると、あらかじめ球数60球を超えたら交代という方針で、翌日は試合がないため総動員のブルペンデーでつなぐプランだったと思われる。

幸いにも前日は塩見7回好投の尽力で投手2人で賄うことができ、総力戦の準備は整っているように見えた。それだけにもったいない敗戦になった。

茂木が負傷?!

いや、それ以上に今後へ不安を残すかたちになったのは、茂木が4回裏守備からベンチに退いたことだ。

3点先行したとはいえ戦況どう転ぶか分からない中、三木監督は主将を、パリーグ打率5位、同OPS6位の大型戦力をひっこめた。直前の4回2死3,1塁、ロメロの打席で発生した暴投時の本塁生還で負傷したのでは?というプレーになった。

暴投が左打席方向に逸れ、茂木は本塁突入を伺ったが塁間で自重。拾いにいった柿沼の慌てた本塁返球が今度は三塁側ファウルゾーンに抜ける悪送球になり、茂木は一気にホームを狙った。

安田からのバックホームは高く、ベースカバーに入った中村はタッチできない。頭から飛び込んだ茂木の右手が完全にホームを触手するプレーになったが、そのとき本塁に立ちはだかった中村の右足に茂木の右肩が激突。激しく強打するかたちに見えた。

試合後、三木監督は「茂木はけがではないです。体調面を考慮して交代。あのプレーで何かあったというところではありません」と報道陣に説明したが、正直、心配な事態発生だ。

2013年の島内、2017年の岡島同様、肩の怪我は選手生命を奪いかねない長期低迷につながるリスクがある。もし茂木が離脱となれば、チームはプロ1年目以来センターラインで高い得点能力を発揮してきた代替不可能な戦力を失うことになる。今はとにかく心配だ。

これでチーム成績は2位、38試合20勝17敗1分の貯金3へ。

各種戦績は、8月1勝1敗、直近10試合4勝5敗1分、ロッテ戦8勝4敗、先制した試合14勝6敗1分、ビジター7勝8敗に。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと2.0、3位・ロッテと1.5、4位・西武と2.0、5位・日本ハムと2.5、6位・オリックスと5.0になった。

◎両軍のスタメン

楽天=1番・小深田(二)、2番・鈴木(三)、3番・茂木(遊)、4番・浅村(指)、5番・ロメロ(右)、6番・島内(左)、7番・内田(一)、8番・足立(捕)、9番・辰己(中)、先発・福井(右投)

ロッテ=1番・福田秀(中)、2番・中村(二)、3番・マーティン(右)、4番・安田(三)、5番・井上(一)、6番・菅野(左)、7番・鳥谷(遊)、8番・レアード(指)、9番・柿沼(捕)、先発・中村(左投)

◎試合展開

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スペシャリストの不在

本戦はスペシャリストの不在が終盤の点取り合戦を激しくさせた側面を持っていた。

8回表に鈴木適時打で点差を2点に広げた楽天は、8回裏に六番手で酒居をマウンドに送った。

シャギワ不安定、森原乱調の今、牧田と共に日増しに存在感を高めてきた酒居。しかし、この場面ロッテの攻撃は3番・マーティン、4番・安田と左打者が2人続く打順だっただけに、本来なら左投手の持ち場だった。

ところが、楽天のベンチには辛島1人しかいない。その辛島も開幕来の慣れない起用に首脳陣に不満を募らせたか、完全気持ち切れたように見えて絶不調。左vs左の勝負で被OPS.998を記録、この連戦では安田に一発を浴びていた。

もっと言えば、、、

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