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【戦評】美馬快投を援護し、千賀攻略を決定づけた鷲打線の“鋭い嗅覚”~7/19○楽天5-1ソフトバンク

リベンジ3タテへ圧巻の初戦勝利!

ゲーム差6.0でグラシアル不在の首位・若鷹軍団を仙台で迎撃する3連戦の初戦。

7点差をひっくり返した5/8ソフトバンク戦(○E8-7H)、8点差からの逆転勝利を飾った5/15日本ハム戦(○E9-8F)に匹敵する『今シーズン最大級の胸の高鳴り』を覚えた、忘れられない好ゲームになっている。

1994年5/18巨人vs広島戦の巨人・槙原寛己以来、四半世紀ぶりの快挙まで残り3アウト。
NPB史上16度目の快記録まで目前まで迫る美馬の快投は、胸揺さぶられる今季最多の117球になった。

「いや~、やっちゃうんじゃないかなと思ったんですけど」。

試合後、お立ち台の美馬はおどけてみせた。

ある意味、本人の予感は的中(笑)

9回先頭の7番・明石にフルカウントから四球を与えて完全試合が消滅。
後続にヒットを許してノーヒットノーランも消え、その後に1番・上林に右越え適時三塁打を浴び、完封勝利も手中からスルリ。

それでも、2年ぶりの完投勝利の矜持は維持し、フル回転が続く救援陣に貴重な安息日を提供する素晴らしい快投をみせてくれた。

相手先発は千賀。
防御率1.97はパ2位、9勝もパ2位、勝率.818はパ1位、奪三振率11.83はパ1位、QS率93.3%はパ1位。

今季の沢村賞に最も近い右腕をイヌワシ打線が5回に完全攻略。

本人も認める本調子ではない状態の千賀は、粘投に次ぐ粘投で序盤のピンチをしのぎ4回までゼロを並べていた。

そのなか、5回に1番・茂木が千賀の152キロ速球を右翼席へ突き刺す先制弾。
3番・島内も右中間フェンス直撃のスリーベースを放ち、続く4番・浅村の打席のワイルドピッチで本塁生還した。

その後も攻撃の手を休めず千賀を攻め立て、2死2,1塁、6番・銀次が右前へ2点タイムリー。
ライト上林が打球処理にもたつく間、一走JBまでの一気に生還し、この回4得点。
美馬を大いに楽にし、戦況を決定づける中盤の攻防になった。

これで楽天は対千賀戦でリーグ最多の3勝。

一方、ソフトバンクは3年ぶりの5連敗。
この間は1試合平均ヒット4.2本、同1.4得点と得点力低迷。
この機を逃さず、リベンジの3タテといきたい。

チーム成績は4位、86試合43勝41敗2分へ。

ゲーム差は1位・ソフトバンクと5.0、2位・日本ハムと1.5、3位・西武と0.5、5位・ロッテと2.5、6位・オリックスと5.0としている。

両軍のスタメン

ソフトバンク=1番・上林(右)、2番・牧原(遊)、3番・内川(一)、4番・デスパイネ(左)、5番・長谷川(指)、6番・松田(三)、7番・明石(二)、8番・甲斐(捕)、9番・釜元(中)、先発・千賀(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(三)、3番・島内(左)、4番・浅村(二)、5番・ブラッシュ(右)、6番・銀次(一)、7番・ウィーラー(指)、8番・堀内(捕)、9番・辰己(中)、先発・美馬(右投)


千賀攻略を決定づけた楽天打者の鋭い嗅覚

5回の攻撃は、楽天打者の鋭い嗅覚が千賀を打ち負かした。

今季過去3度の対戦とは違い、本戦の千賀は自慢の剛速球が少なかった。

過去3戦では58.5%あった速球割合は本戦41.0%。
約20%近くも少なくなり、、、

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