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【試合観戦記】 4/20楽天8-2西武:今季最多づくしのイヌワシ打線。捕手・炭谷銀仁朗から6得点!

打線は今季最多づくし

序盤・中盤の投手戦から一転、終盤にイヌワシ打線が気を吐いた。
8回には石原彪の2点二塁打、9回は辰己涼介による走者一掃の三塁打などが飛び出し、ライオンズ救援陣を長打攻勢で完全攻略。

8得点は今季最多、12安打は今季最多タイ、18塁打は今季最多、リード6点差も今季最多と記録づくめの快勝を収めた。

前日ナイターからの翌日デーゲームで今季初勝利を収めて、この週の星勘定を2勝3敗とした。日曜日は前回炎上した藤井聖がリベンジの先発マウンドに臨む。

社会人出の技巧派右腕からバトンを託された社会人出の技巧派左腕の好投に期待し、ぜひ今季初のカード勝ち越しを決めたい。今週作った借金は今週で完済する! 今週五分で終えて週明け仙台で仕切り直しといきたいところだ。

試合展開

楽天=1番・小郷(右)、2番・村林(遊)、3番・浅村(三)、4番・島内(指)、5番・鈴木大(一)、6番・阿部(左)、7番・辰己(中)、8番・石原(捕)、9番・小深田(二)、先発・瀧中(右投)

西武=1番・長谷川(中)、2番・平沼(一)、3番・岸(左)、4番・アギラー(指)、5番・佐藤龍(三)、6番・山村(右)、7番・元山(二)、8番・古賀(捕)、9番・源田(遊)、先発・隅田(左投)

両軍のスタメン

捕手・炭谷銀仁朗から6得点!

6回2失点とお互い譲らぬゲームメイクをした両軍先発が降板した後、勝敗は決まった。

2-2の同点で迎えた7回、西武は炭谷銀仁朗が途中出場。

直前の6回・楽天の攻撃、石原彪のフォロースルーのバットが捕手・古賀悠斗の頭部に直撃。(石原も申し訳なさそうな仕草をみせていた)
古賀は脳しんとうで負傷交代となり、7回から12球団現役最年長捕手がマスクをかぶることになった。

炭谷といえば昨年に楽天を構想外になり、古巣・西武にひろわれた身だ。楽天の生きた情報を所持したまま同一リーグのライバル球団に活躍の場を移すかたちになった。

過去には鶴岡慎也がファイターズからホークスへFA移籍したとき、ホークスのファイターズ戦の成績が前年12勝12敗から14勝10敗へと良化したケースがある。最近では森友哉が西武からオリックスへFA移籍したとき、前年11勝14敗とライオンズに負け越していたバファローズが17勝8敗と大きく勝ち越した例があった。

頭脳流出はそれだけリスクを伴う。
そのため、このカードのゆくえを気にしているファンは多いと思う。

そのなか、楽天の酸いも甘いも知り尽くしている銀仁朗がマスクをかぶった7回以降、ゲームを決めることができたところが、まずは良かった。

石原彪が決勝打!

立役者は鷲のブーヤンブーブーブーだった。(命名浅村)

昨年の村林に続けとばかりに売り出し中の8年目が、この日はプロ初の猛打賞をマーク。

この日、石原彪は5打席全て左投手と対戦。サウスポーが投げてくる真っ直ぐに虎視眈々と狙いを絞って応戦したことが奏功した。

下記表のとおり、誘い球の落ちる系にはほぼほぼ手を出さなかった。1軍投手との間合いにも徐々に慣れてきたのだろう。しっかり見きわめ、狙ったストレートを応戦していることが一目瞭然なのだ。

球種別でみる石原彪の打席アプローチ詳細。赤=真っ直ぐ系、青=落ちる系、黄=カーブ

凡打に倒れた2打席も内容は良く、この日のツヨシはゾーンに入っていた。

前日は4回から途中出場。先発した早川と組んで4イニングをゼロに抑えて、早川を立ち直らせるリードをみせた。その翌日の大事なゲームで、先発・瀧中以下投手陣を2失点にとどめるリードをみせ、バットでも縦横無尽の活躍。そんな働きに地元・河北新報は「魂の決勝打」の見出しを打った。

指揮官の評価もグッとうなぎ登りで「今のところ一番成長を見せてくれている選手」と、前日に続き、石原>太田の起用を決定づける活躍になったと感じる。

満塁で今季初の走者一掃打

翌9回は2死3塁から辰己涼介が走者一掃!

正直、相手の守備にも助けられた。ここ最近、内野手登録ながらもライトでの起用が続く山村崇嘉による不慣れなプレーも手伝った。もしライトが本職の外野手なら、球際グラブに収めていた可能性も高かった。(それにしても山村の例をみると、楽天には内外野どちらもこなす選手が多いですが、出来て当たり前ではなくて、やっぱり凄いことなんですよね)

とはいえ、今季満塁からの走者一掃打はこれが初めて。チームの満塁成績もここまで17打数2単打4打点、6三振の打率.118とふるってなかったので、ひときわ大きい戦果になった。

これで楽天の三塁打は今季8本目。じつはセパ12球団でダントツの最多になっている。楽天守備陣が許した三塁打は3本と、収支は+5本。良い傾向だ。

相手先発左投手なのに鈴木大地スタメン

試合前、スタメンをチェックしたとき、ちょっと目を見張るできごとがあった。

この日は相手先発サウスポーなのに、一塁スタメンに右の伊藤裕季也の名はなく、左の鈴木大地の名があったからだ。

今季ここまで相手先発の左右によって、主に左なら右の伊藤裕、阿部がスタメンに名を連ね、右なら鈴木大、岡島が出てくるプラトーンシステムが採用されていた。

ところが、本戦では左vs左になるが、ベンチは鈴木大を起用したのだ。

裕季也が打撃の調子を落とすいっぽう、大地が調子を上げているからこその判断だろう。

背番号39は4/12○M2-5Eで小島和哉から1号ソロを放った後の11打席じつはノーヒットだった。一発を放ったことで打撃の調子を崩したのか、この間4番に抜擢されたことも心理的負担になったのか、6三振、打球5本は全て内野どまりのゴロとポップフライと内容はよくなかった。

いっぽう・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2024』でどうぞ。

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