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【試合感想文】 10/2楽天0-6ソフトバンク:「えっ?たったの1球?」田中将大の信じられない姿

岡島豪郎3三振。守備でも精彩を欠く

CSホームアドバンテージを巡る直接対決の第1ラウンド。
首位オリックス変則3連戦で3タテして敵地に乗り込んだ楽天を待ち受けていたのは、若鷹軍団の今季開幕投手だった。

5/30中日戦を最後に白星から遠ざかる大関友久。この間、楽天戦でも2度先発してきたが、いずれも楽天打線が責任投球回持たずKOに追い込んでいた。

しかし、本戦では序盤早々に味方が3点先制したことも手伝って、6回途中無失点の好投をされてしまった。楽天打線はゴロ率61.5%とゴロを打たされ、ヒットも全て単打の4安打に封じられてしまった。

終盤7回にライトにまわっていた岡島豪郎の2者生還落球エラーが発生した楽天。

岡島といえば初回にも不用意なプレーがあった。日刊スポーツで里崎智也さんも指摘しているが、初回1死2塁、柳田悠岐の左前ポテンタイムリーのとき、2塁走者・周東佑京の足を考えれば本塁で刺すのは困難なのに、レフト岡島が本塁返球。この送球間に打者走者二進と要らぬ進塁を許してしまった。

集中力高かった若鷹軍団

いっぽう、ソフトバンクは攻守にわたり、やることなすことが全てハマった印象だ。

先頭打者が出塁した1回と6回には川瀬晃、中村晃が初球バントを成功。とくに6回は中村晃vs鈴木翔天という左vs左だったので、初球あっさり決められてしまったのは、じつにもったいなかった。

2回無死2塁では三森大貴が2度バントしにいくもファウル、空振りで決めれずという場面があった。事実上のバント失敗打席だったが、自らしぶとく進塁打を転がすことでカバーしてみせた。

守備でも周東佑京、三森、川瀬がファインプレーをみせた。

なかでも初回先頭打者・小深田大翔の中越え性の長打コースを阻止したセンター周東だ。コブと盗塁王を争う鷹の23番は、9/29西武戦で二盗死した際に左ハムストリングスの肉離れを発症し、ここ2試合は出場がなかった。足に不安を抱えていると球際プレーはなかなかしにくいと思うのだが、それを感じさせない好守だった。

試合展開

楽天=1番・小深田(三)、2番・小郷(右)、3番・島内(指)、4番・浅村(二)、5番・岡島(左)、6番・阿部(一)、7番・辰己(中)、8番・炭谷(捕)、9番・村林(遊)、先発・田中将(右投)

ソフトバンク=1番・周東(中)、2番・川瀬(三)、3番・柳田(右)、4番・近藤(指)、5番・中村晃(一)、6番・今宮(遊)、7番・柳町(左)、8番・三森(二)、9番・甲斐(捕)、先発・大関(左投)

田中将大、真っ直ぐで見逃しストライク1球だけ

スポーツ報知などが「誤算」と報じているのだが、今季の田中マー君に限って言えば、好投するときのほうが嬉しい誤算状態になってしまっている。その意味で言えば「またか・・・」という感じだ。

降板後、記者陣に「直球が中に中に入る感じだった」と敗戦の弁を口にした田中将。そのとおり、この日は平均147.4キロのストレートがよくなかった。

当該27球でヒット4本。当該10打数4安打の被打率.400を記録した。

「中に中に入る感じだった」から、ストライクゾーンの真っ直ぐが打者が手を出しやすい相当打ちごろの球だったのだろう。このことはデータ上でも明らかで、下記表を見てほしい。この日、ストレートで記録した見逃しストライクは、たったの1球しかなかったのだ!

田中将大 投球診断表

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このサービスを用いて・・・(続く)

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。

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