見出し画像

【楽天名鑑2021】 牧田和久、岸孝之、涌井秀章、福井優也、塩見貴洋、福山博之、コンリー、ブセニッツ

2016年にnoteで『東北は日の出を待っている』と銘打ち、選手名鑑作りを試みたことがありました。あれから5年、今年もチャレンジしてみようと思い、始めたのが当企画です。

※主要選手は400字、その他の選手は200字で寸評を作成します。

※本稿では、牧田和久、岸孝之、涌井秀章、福井優也、塩見貴洋、福山博之、コンリー、ブセニッツの8選手を掲載してます。

※年度別成績のリンク先はBaseball Labさんです。

画像1

●牧田和久 

年度別成績はコチラ

当代随一のサブマリン。3年ぶりのNPBながらもブランクを感じさせず、パ3位タイの52登板だった。他に50登板を投げた35歳以上は宮西尚生(日本ハム)だけという点でも貢献度は際立つ。8/13○E7-4Lでは1822日ぶりにセーブをあげ、防御率2.16、2勝2敗22ホールド2セーブだった。

テンポの良さは健在だ。復帰登板を飾った開幕戦6/19○E9-1Bでわずか7球で三者凡退に抑えると、10/7△E2-2Fでは1回をたった2分30秒で締め、実況・近藤祐司を「クイックワーク」と感嘆させた。首位打者・吉田正尚(オリックス)が唯一許した3球見三振も、9/5○E6-5Bの牧田との対戦だった。

左右・高低・緩急を投げ分けるNasty Pitchもピカイチだ。平均128キロの速球を軸に、同96キロのカーブを20%も混ぜる大胆さ。遅球どうしで緩急を作る得意芸も光り、7/28●E12-13M ではレアードを92キロカーブ→112キロスライダーで空三振に退けた。

2年契約の2年目。年明けに高橋礼(ソフトバンク)、與座海人(西武)と自主トレ。


●岸孝之

年度別成績はコチラ

「全部の球種の軌道がきれいでキレがいい」と評したのは古巣からの付き合いになる涌井、《心の底から対戦イヤだった投手》にその名を挙げたのは元中日・森野将彦だった。

FA4年契約の最終年は自己最少の67.1回。3月の腰痛にコロナ禍の調整不足が重なり、7月は防御率7.30と振るわず。しかし、約2ヵ月に及ぶ2軍調整を経て復帰した9月以降は2.29、9/20○E3-2Hを起点に7戦連続QSと『Mr.安定感』の異名を欲しいままにした。

10/15○E6-0Mで2年5ヵ月ぶりの完封勝利を飾ると、10/22○E6-3BではNPB歴代9位のスピード記録になる通算2000投球回へ到達。11/6○E4-2Lでは完投勝利で渡辺直人の引退に花を添え、14年目を7勝0敗、勝率10割で終えた。

昨年は全体の20%で投じたカーブが例年以上に有効。投手陣全体の当該ストライク率60%のところ岸は69%で《楽天投手の変化球ランキング1位》に松井が推すほど。あの遅球で緩急とカウントを上手く作り、対戦を有利に運んだ。

好きなおにぎりの具は一貫して筋子。


●涌井秀章

年度別成績はコチラ

『球界の中島みゆき』だ。3つの年代での最多勝も3球団での達成もNPB史上初。通算4度は稲尾和久、野茂英雄と肩を並べる歴代3位タイ。勝率.733はキャリアハイを記録した。

移籍直後、里崎智也は「乗せてあげる方が能力を発揮する」と評したが、まさに「やりがい」を燃料にした。開幕8連勝で6、7月の月間MVPを受賞。1安打完封勝利を飾った8/5○E6-0Hは9回1死までノーヒットノーランをみせ、8月まで防御率2.25。9月以降は5.08と苦しんだが、、、(続く)

この続きは、noteマガジン『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2021前半〕』でお楽しみください。3.11から10年目を迎え、石井GM体制の新章突入になるイーグルスの新たな挑戦を7/31(土)まで記事70本以上で綴ります。また、同内容を『まぐまぐメルマガ』でも配信中、こちらは登録初月無料です。新たな読者さん、お待ちしております!

ここから先は

1,903字
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。