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【試合感想文】 6/29楽天2-3ソフトバンク:宋家豪、鈴木翔天を使わない鷲ベンチ

「高い確率のあるチョイス」なら宋家豪、鈴木翔天だった

6/30 12時追記:鈴木翔天投手はベンチ外でした!

魔の8回。274失点中、8回で喫したのはイニング別最多の41失点に。
68試合中19試合(27.9%)で8回に点を奪われ、当該19試合は2勝17敗になった。

2点リードの8回、楽天ベンチが渡辺翔を送り出したことに、驚きがあった。終盤7回以降のリードした展開での登板は2度目。

しかし前回6/16●E5-6Gは2点リードの8回アタマから7番から始まる下位打線での登板だった。今回は1番・中村晃から始まる4巡目の上位打線との対決だった。

それだけ渡辺翔が評価されている証なのだろう。前日はピンチを招いて適時暴投で敗戦投手に。翌日すぐにリベンジの場を用意し、経験を積ませて飛躍を促したい。そういうベンチの意図はわかるし、試合後の石井一久監督の「(勝つために)高い確率のあるチョイスをしたということです」もある程度は理解もできる。

ただ、渡辺翔は2連投だった。あの場面は日曜日の6/25●E2-5Lを最後に登板のない宋家豪で良かったのでは?と思う。渡辺翔をここで使うと、翌日は3連投となり、かなり起用が難しくなる。

今シーズンの宋家豪はWBCがあった影響もあり、3・4月こそ調子あがらずに防御率6.00、WHIP1.50だったが、5月以降は復調して防御率1.46、WHIP0.81と本来の姿を取り戻していた。なぜ185cm92kgの偉丈夫を使わなかったのだろう?

左が続く火消し場面。適役いたのに使用せず

ドラ3新人が無死2,1塁とピンチを招き、打席に交流戦首位打者の3番・近藤健介を迎えたところで、内星龍にスイッチ。このときも嫌な予感がした。

「高い確率のあるチョイスをしたということです」ということであれば、あのシーンこそ鈴木翔天ではなかったか。

2連投にはなるが、3番・近藤、4番・柳田悠岐、5番・栗原陵矢と左が3枚続く場面。いずれも主戦級のため右の代打はありえない。

今季は火消し登板で前の投手が塁上に残した走者15人中、生還させてしまったのはわずかに2人と好リリーフをみせており、かつ左打者被打率は.143は、主な救援陣の中で松井裕樹の.115に続く好値だった。今季の対戦成績をみても近藤には5打数0安打、柳田とは2四球を与えているものの3打数0安打とヒットは打たれていなかった。

・・・と書いておきながらですが、鈴木翔天投手はベンチ外でした!(6/30 12時追記)

いっぽうの内。これで28登板目になったが、そのうち火消し登板は2度目。1度目の5/14○E5-0Lは9回1死までノーヒットノーラン投球だった瀧中瞭太の後を継いだもので、9回1死2,1塁で3番・外崎修汰だったが、とはいえリードは5点もあった。かりに一発浴びてもリードは維持できる点差があった。

ホールドのつく場面の火消し登板、一発浴びたら逆転される場面での走者有の救援起用という意味では、プロ初だったわけだ。

試合展開

楽天=1番・辰己(中)、2番・村林(遊)、3番・小郷(右)、4番・浅村(指)、5番・鈴木大(一)、6番・伊藤裕(三)、7番・炭谷(捕)、8番・小深田(二)、9番・田中和(左)、先発・岸(右投)

ソフトバンク=1番・中村晃(一)、2番・牧原(二)、3番・近藤(左)、4番・柳田(指)、5番・柳町(右)、6番・栗原(三)、7番・今宮(遊)、8番・上林(中)、9番・甲斐(捕)、先発・大関(左投)

両軍のスタメン

開幕直後より悪い今のイヌワシ打線

4試合連続スタメン起用になった村林一輝が2安打。これで直近4試合で3度目のマルチ安打だ。

初回1死走者なしからの先制点をお膳立てした左翼線ゴロ突破のツーベースは、今までセンターから右方向という印象の強かった内野控え要員が、こういう思いっきり引っ張る打撃もできるんだという驚きを与えてくれるものだった。

7回の左腕・田浦文丸との勝負では1-2と追い込まれながらも低めチェンジアップを巧打で中前へ。好調さがうかがえるアットバットにもなった。

昨夜あのモイネロから代打同点打を弾き返した伊藤裕季也もタイムリー含む2安打とみごとな活躍!

しかし・・・(続く)

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。あなたの野球観戦の「良き伴走者」を目指して。月10回以上を所収。ただいま新規読者さん募集中!

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