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ごまラー油のない出前一丁なんて

繁殖を終えたカルガモ(オス)たちが徐々に溜池に増えてきた。「カルガモなんか」「なんだカルガモか」「カルガモしかない」等々と言い捨てられることも多いカルガモである。その地味さに加えて個体数の多さ、留鳥であるが故のレア度の低さが不人気の原因なのであろう。

しかし、考えてみてほしい。カルガモが全くいない日本の夏場の湖沼、これはものすごく味気のないものにはならないだろうか。もうそれは湖沼として成り立っていない気さえする。たとえて言うなら目玉焼きが入っていない月見バーガー、ヤクルト菌が入っていないヤクルト1000、ごまラー油を入れ忘れた出前一丁、帽子をかぶっていないさかなクンである。いずれも本体を失っている。ごまラー油なんて、何ならサッポロ一番にかけても出前一丁になるくらい重要である。

それくらい、「夏場にカルガモがいる光景」というのはかけがえのないものなのである。カルガモのいない夏の池なんてありえない。ただ一種類、平野部の留鳥として日本にいてくれて本当に良かった。

なぜ私がこんなにカルガモ愛が深いのかといえば、大学の卒業研究がカルガモの夏の群れの行動解析だったからである。蒸し暑い土手に座り、1分おきに群れの個体数とそれぞれの行動を記録していき、自転車で大学に戻って解析する、という繰り返しが私の青春であった。フィールドの新潟市佐潟は私の甲子園である。

ちなみに研究の結論は、「群れサイズが大きいほど一羽あたりの警戒時間は減少し、休眠時間は増加する」であった。

そんなカルガモの群れを慈しみながら、猛暑の溜池を眺める夏の昼下がりである。

暑い。

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【調査地】富山市古沢 呉羽丘陵 (目撃記録)
【観察者名】たかはし
【天候】はれ
【観察開始日時】2022年7月28日 8時0分
【観察終了日時】2022年7月28日 12時0分
【観察概要】
【観察種】
[種名] [数] [メモ]
1.カルガモ 22
2.カイツブリ 2 うち1羽抱卵中
3.ゴイサギ 1
4.アオサギ 1
5.サンショウクイ 1
6.ハシボソガラス 3
7.ハシブトガラス 15
8.シジュウカラ 2 若鳥1
9.ツバメ 4
10.ヒヨドリ 3
11.キビタキ 1 地鳴き
12.スズメ 12
13.カワラヒワ 3
14.ホオジロ 1

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