色ザンゲ

経を唱える、女はかっての色をザンゲ
した。そのために失った子の父は、
亡くなり、一目会いたがっていた。
墓参りは私は身を隠して後ろめたい
心。誘惑は甘く、ほろ苦いコーヒー
とは違い蜜の味であった。味の旨さに
溺れ罪を知らない年頃であった。
おぼろげな過去を正しく清めたいと経
を唱える日々。女は罪人として吊るし
あげられる事を恐れた。色ザンゲを
してもつぐなえず、腹は傷物となり
ふくらんだ。愛しの子は罪と悪の落と
し子で悲しみのお産にうれし涙が
こぼれた!これでよかれと恋した人と
別れ、親子は二人だけのものとなった。
愛とは違っていた。刹那の恋に瞬時の
快楽で我を忘れた。私の青春は探した
が見つからず母となった。
どこまで続くだろう?子が幸せを
つかめば、私の色ザンゲは終わるので
あろうか?

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