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蓮の花です。




傍に居てくれる それがあなたの好きな所です。

何よりも近くで 誰よりも私を知っている。


大切な時は 肩を並べてくれましたね。

一世一代に 背中を叩いてくれましたね。

悲しい時 一緒に泣く代わりに笑顔をくれましたね。


傷付いて帰る度
あなたに話し、高らかなその声を聞くと

傷は強さになりました。


あなたは世界一輝く人だというのに

その姿が見付けられないのは何故



電車が過ぎた後の、風の香りの中を探す

荷物を下ろしても 人混みの中横になっても

この息苦しさは収まらないでしょう。



あなたに貰った強さは、消えてしまった。

あなたと共に、私が、手放してしまった。


早く見つけないと、私は探し尽くしてしまう

本当に、

ここはあなたの居ない世界になってしまう。


あなたが見つからない日々を 痛みと共に過ごす。

日に日に、寝なくても大丈夫になっていく。

貶されても、置き去られても、何も感じなくなっていく。

そんなもの、私は強さだと思えない。

麻痺していく身体を、誇りには思えない。



あなたが居た頃、あなたに声を借りて

大声で泣いた、叫んだ、笑い飛ばした

子供のように、獣のように、あなたのように。

そうして

傷つけば、傷つく程、強くなっていく

あなたの居る私は それはそれは美しい、

蓮の花でした。

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