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リーグがレギュラーシーズンの途中で中断し、そのままCSまで中止となった今シーズン。ブースターもファンも関係者も、そして現場の選手たちも不完全燃焼だった。CSに向けて準備を進めていた気持ちは宙ぶらりんのまま、チームは活動自粛となり、急に訪れたオフシーズンは外出自粛の自宅待機となった。

ここにきて立て続けに届いてくるのはチームからの契約満了のニュース。個人的にはとても心配だ。

Bリーグの開幕から順調に売り上げを伸ばしてきた各チームは、Bリーグの描く未来を共に進むべく積極的に投資も続けてきているように見えた。現状のチーム数と比較すると、潜在的な数字も含めた選手の数はまだ足りない状況だったように思う。売り手市場だ。

コロナウイルス感染症の感染拡大を抑えるために、今のイベント自粛がどうなるか分からない中で、Bリーグが4月24日に発表した来たる2020−21シーズンのリーグ構成は、「2地区制」「B1 東地区10チーム、西地区10チーム」であった。更に翌年の2021−22シーズンでは昇降格の試合は行われず、B1は昇格チームをさらに2チーム迎えて22チームでシーズンを開催する。緊急時の対応であるので、まずはチームの存続、リーグの存続は優先されることとなるが、選手のサラリーの減少は避けられないであろう。それによってキャリアの継続を諦めるプレイヤーも出てくるし、それが急激に起こる可能性も否定できない。

私が選手を引退し、フロントスタッフとしての道を選んだ理由の一つにはそうしたことが起こる前に、引退した選手の使い道として実際のフロント業務を意識して欲しかったというのがある。それは、選手側の意識としてもフロントとしてチームを支えることの楽しさを感じてもらいたかったし、フロント側としても引退した選手を活用する手段として、見てもらいたかった。図らずも社会の状況が大きく変わってきているこの状況下において、現役の選手はもちろん、運営会社やそのまわりを固めているパートナー企業の皆さんにも、選手の活用を意識して貰えれば幸いだ。

非常事態宣言下において、Bリーグのプレイヤーたちは、自分たちが置かれている状況を感じて競技以外で魅力を感じてもらうために新しい努力を始めている。新しい社会貢献を考えたり、サービスを提供したり、というのは、これまでになかったレベルで進んでいくことだろう。プレイヤーは現役のうちに、自身の魅力を最大限に活かすことを考え続けてほしいと思う、と同時に引退した後に自分の残せる魅力が何であるのかを考えて欲しいと思う。それが必ずセカンドキャリアやその後の人生の大きな武器となるはずである。

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