八月十五日 大事に至らず の事


おかげさまで、大事に至らずでした。
主治医から連絡を受けた妻によると……、
細胞診に活動はみられず、神経も血管もそのまま残し、疑いのあったリンパ節と石灰化した旧患部のみ、切除した……、
とのことです。
手術の傷はテープで覆われていてよく見えませんが、マーキングの痕跡よりも小さなものが耳の下から旧患部にかけての一筋でした。深度も浅いような気がしています。

培養結果(根治)はまだですが、右耳の皮膚感覚がないのと、右目の瞬きに若干違和感があるぐらいで、今のところ目立った副反応もありません。

夜中と朝方はさすがに痛みで目が覚めるので、痛み止めを飲んでいますが、肩や両手の機能障害もないようです。

退院して「根治」がはっきりすれば、晴れて「元がん患者」になっているはずです。

新たな生とともに、このいかんともし難い、身体と身体性、について、克明に書かねばと思っています。

清野栄一


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