日々降り積もる、悲しみとの戦い
朝水槽を見たら魚が一匹動きを止めて沈んでいた。逆さまになっていた。
初めての体験だった。
私は、そういうとき、魚の体は浮くものだと思っていたいた。
取り出して考える。
「きみは幸せだった?」
でも、そもそも魚に感情があるのかさえも私は知らない。
喜びや、悲しみや苦しみはあるんだろうか。
いつも不思議に思いながら水槽を眺めている。
名前もない、私の家の水槽にいた魚さん。
わが家に来てくれてありがとうございました。
そう思いながらさようならをする。
水槽の中にまだ魚がたくさんいるということは、この先も、同じようなことが起きていくんだろう。
そこに命があるということは、存在しているということは、いつか終わるということだ。
でも、慣れたくはない。
受け止めるということを、ちゃんとしていきたい。
命が消えていくということに悲しさを感じるのは、
わたしがこの世界に残されているからだろうか。
私は
生きることも、生きないことも放棄しているのだとしたら
どこに存在しているのだろう?
目に
朝日がとても眩しかった。