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「家をつくろう」と思うきっかけ

片田舎で細々と生業としている家造り。営業から設計、施工管理、アフターまでの全てを一人で行っている。仕事が多ジャンルに分かれるため、脳をそれ用に切り替える事をするが、時々、自分が何をしているか分からなくなる時間もある。おまけに会社からは半歩合制の給料形態として扱われているので、仕事がない=給料泥棒(月給は一定期間は保証されている)の状態で、会社内では肩身が日に日に狭くなる。ゼロからで、実績があがってくるまで数年かかるだろうけど、やってみてくれ。あなたが考える家づくりには共感することも多くあるから。と。とても理解のある社長で良かった。

会社的には、カーディーラーと不動産業も行っているので、そちらで十分に経営も成り立っており、会社の財産がたくさんあるらしく、家づくりで私一人がバタバタしていても、なんも経営には響かないのである。

まぁ、自分の事はこれくらいにして、

「家をつくろう」と思うきっかけ

このコロナ禍において、地方もただでさえ収入も少ない方たちが、リストラや理不尽な出向を命ぜられたり、減給なんてことも良く良く耳にする。

一段と家を自分のステータス・財産だと思う人がいなくなっているように見えるのである。

実際に、家を建てる夢を見た人が、「いやー、車がダメになったので、そちらにお金をかけると、家は建てられないなぁ」「ボーナスカット、給料も安いままで、家を建てる気分にならないよ」「週休5日なんて当たり前。来年度からは、給料も6割しかでないよ、これじゃ、早期退職を募っているのと一緒、家なんて考えられない」そんなオンパレードで、こちらも気分が滅入ってくる。

じゃ、地域でも後発的に工務店として立ち上げた自分が、どこに活路を見いだせるか?どうやったら、数少ない家をたてようとおもうお客様に振り向いてもらうのだろう?

まずは、手っ取り早く、この地域ではドコもやってない取り組みをしよう。

そこで、この地域で「全館空調システム」を標準にし、リーズナブルな価格で提供できるようにした。具体的にはZ空調を取り入れた。このシステム、よくできていて、自分の設計の弱点を見事に補ってくれる。のちのちにZ空調の営業マンに聞いた話だが、他工務店にも声はかけたが、自社施工法を大きく違うため、経営者側からNGを出されるのが大半。設計者や技術者レベルでは光熱費と性能はイイものだと評価はしてもらったとの事だった。

あとは、ご存知、桧家グループのシステムなので他社の製品なんて使えないっていう場合も多くあるとの事。

私からすれば、全館空調システムが安価で手に入るのは願ったりかなったり!!しかも大きく今まで建ててきた断熱仕様を大きく変える必要もなく、設備機器は責任施工。10年保証までついてきます。やっている事は、意外とローテクで床下に換気機器を入れ、1階と2階に一台づつダイキンエアコンを設置。換気機器とエアコンをダクトでつないで常に新鮮な空気を室内に入れてくれます。費用対効果の話になりますが、どんな商品も一長一短ありますので、完ぺきではないにしろ、3歩も4歩も家の評価があがったように感じます(お客さんから見て)

この地域で家を建てようとHP検索した方が、全館空調という商品に目がとまってくれるシステムをつくったってことです。

次に、今まで思ったことない人が家を作ってみよう!!と思わせる仕組み作り。

ここが、一番頭を悩ませたところです。家をたてようと思う人は外観のかっこよさや、会社の規模、認知度、内装の雰囲気などなど判断する材料はおおくあります。ただ、田舎の人間ってのは、本当に良いモノを適正価格で手にいれようと考える方は多くなく、ヒト伝いにイイってたくさんの人が言えば、自分もいいのかな?って。そんな考えが多くいます。そこに手を出しても、もう話進んじゃってて、断れないんだよね。って。

そこ狙ってもダメだなって。

じゃ、コロナ禍で、在宅時間が多くなった今、マイホームをもう一度見直そう。今まで家なんて別にほしくもなかったけど、こんな考えの家だったらほしいかも?と思わせる商品もいいかなって。

家をより清潔に保つのはもちろんだけど、家で旅館やリゾートホテルに泊まったようなちょっとした非日常感を演出できたらいいな。24時間、365日、特別じゃなくていいから、1/24時間でも、1/365日でいいから、アパートや貸家ではできない体験を、その家にいるからこその特別な時間を体験させてあげられるような家があれば、その時間ほしいなって思うかな?と。

要は、今まで家なんて考えてもなかった人に、こんな家だったらほしい。って思わせようってこと。このコロナ禍が自分の生活を見直すイイ機会になっているし、ココが逆にチャンスかな?と。

だから今、夢のマイホーム!なんてありえません。マイホームで夢の時間!家はもっと自由で、もっと自分だけのものでいいんです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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