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俳句津々浦々(17)

副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。


秋燕母のホルンを売りにいく

さて、(16に続き)今度は「母のホルン」である。それを売りに行くと。
この母はどうしたのだろう。昔、母はホルン吹きだったが今はもう吹けなくなったのか。で、手放すのだろうか。あるいは、金の無心に実家に行ったら、母にホルンを投げ渡されたのか、そして、売りに行く。
名のあるホルンならまだしも、それほどでもない楽器なら二束三文かも知れぬ。まあ、ひとまず、ホルンを売りに行く。いかほどでもない金品を得るため。あるいは、母の記憶を消すため。
母とホルンの行方が気になる。

~2023年10月21日 三重 夏井いつき 句会ライブ in いなべ~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)


nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。

■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。