谷さやん『谷さやん句集』
谷さやんさんの第二句集『谷さやん句集』です。
「夏柑ひとつ」の章には、この4年間で詠まれた200句が収録され、後半には、以前このブログでもご紹介した『空にねる[俳句とエッセー]』から改めて199句が再録(「空にねるの章」)されています。
プレゼントを包んで手渡されたような美しい装丁の句集で、お土産にいただいたスイーツの箱を開くような気分で手に取りました。
「夏柑ひとつ」の章
帯で坪内稔典さんが取り上げられている「首謀者はこの捩花か透きとおる」も大好きな句でしたが、他にも心動かされる句がたくさん。私の超個人的なざわざわ感(!?)好みで、エイヤッと選んだ捩花以外の10句。
また、自然体で季語の只中に存在しているような句群も魅力的に感じましたし、リアルな映像が見えるような句にはにやりとしてしまいました。
「空にねるの章」の、前回抽出の句(省略します)は今回も好きでしたが、4年を経てまた新たに
などにも心惹かれました。
やはり、『谷さやん句集』は、色とりどりの美しいスイーツの詰まった箱で、一句一句を美味しく味わいました。