俳句津々浦々(37)
副会長夏井いつきのライフワークである「俳句の種蒔き」活動。その中で出合った俳句をご紹介します。
秋の暮れ高校のアルバムをふく
秋の夕暮である。久しぶりに取り出した高校の卒業アルバムだろう。もう随分と押入れの奥に仕舞い込んだままだった。うっすらとかぶった埃を丁寧に拭いてゆく。拭きながら捲るとはなしに捲ったページには、何十年かぶりに見る若い自身の笑顔。あ、この写真では妙に神妙にしてるじゃないか。そういえば、山田くん元気かなあ。卒業以来会ってないなあ。久美ちゃん、かわいい。なんて呟きながら、また閉じる。そろそろ、クラス会でも開きたくなったなあ、という秋の日も暮れてゆく頃。
~2023年10月14日 福島 夏井いつき 句会ライブin 富岡~(加根兼光:nhkk協賛サポーター)
nhkk事務局:
「俳句津々浦々」が、市井の俳句や、身近な場面が詩になっていく俳句の楽しさに触れ合うぺージになればと思っています。
17音で詠んで読む俳句は、気軽に取り組むことができる可能性に満ちた魅力的な教材(文芸)です。学校現場で俳句に取り組まれている先生方からの具体的なご報告もお待ちしています。
■日本俳句教育研究会(nhkk)
「俳句」を教材とした様々な教育の可能性を研究する日本俳句教育研究会は、「俳句」を教材に教育活動を展開しようとする教師や俳句愛好家の情報交換の場になりたいと活動する任意団体です。