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自己分析と言われても。。

松嶋建設(株)で採用を担当している江田です。
新卒で就職活動をするとき、学校の先生や就職指導室などから「自己分析できてますか?」と言われることが多いと思います。
企業もまた自己分析を聞きたがります。
もちろん、自分のことを分からないより、分かっていた方が良いとは思いますが、齢5✕の私でも「自己分析できてますか?」と改めて聞かれると、胸を張って「はい」とは言えません。


採用担当者は聞きますけど。。。

実際私も今とは別の企業で採用を担当しているとき、

(1)自分は何がしたいのか?
(2)自分は何ができるのか?
(3)就職に何を期待しているのか?

という感じでエラそうに聞いてましたけど、「こんなの私自身が分からないのに、二十歳代の人に聞くのも酷だよな~」というのが本音でした。

実は企業側も、自社の分析できてません

そもそも企業側も自社のことが分かっていることは少ないです。
私が関わった企業では皆無でした。
採用したい人材像が具体化されていない。というのがその査証と思っています。

企業ですから、理念やビジョンから、戦略→戦術を定め、「今ある戦力分析」を行い、必要な人材像を具体化して採用する。
と考えそうなものですが、表に出てくる求人は、全く具体化されていません。
例えば「若くて、頭が良くて、コミュニケーション能力が高くて、チャレンジ精神のある人」など。。。御社にはそんな人が沢山いるんですか?と聞きたくなります。

ここに書いた「今ある戦力分析」が個人で言えば自己分析のひとつのはずですから、「若くて、頭が良くて、コミュニケーション能力が高くて、チャレンジ精神のある人」という感じの漠然とした求める人材しか表現できない会社は、まず自社の分析は出来ていないと考えて差し支えないでしょう。

ネットには自己分析の仕方が山ほどありますが

ネットで「自己分析」と検索すると、山ほど出てきます。
いくつか中身を見たのですが、「これ、なぜなぜ分析?」「これは、SWOT分析?」と、まるで経営コンサルタントが、企業向けに知識を披露しているようです。
因みに、この「なぜなぜ分析?」も「SWOT分析?」も企業にあまり定着していません。

結局、企業も学生と同じように、自己分析ができなくて苦しんでいるのが現実です。

ではどうする?

そもそも、若いうちから自分の事が分かっているような優秀な人は就職しないで、起業した方がいいでしょう。
そこまで行っていない私も含めた一般人は、どう考えるか?

何か買い物をするとき、自分の合う物を先に決めるというのと、物を見てから自分に合うか考える。という二つのアプローチがあると思います。

就職も後者の考え方で構わないと思います。
すなわち、「企業の自己分析を聞いて、自分に合うか合わないかを決める」
聞いてみたら、時に思ってもいなかった発見があって、そこから開けることもよくあります。「意外と自分はここが合っている」ということもあると思います。

話はそれますが、企業も学生に説明しなければならないと考えれば、否応なしに、自社の分析をしなければならないはずです。
その段になっても自社の分析も儘ならず、相変わらず「若くて、頭が良くて、コミュニケーション能力が高くて、チャレンジ精神のある人」と言っている会社がもしあれば、そこは止めておいた方が良いでしょう。

だから聞いてみましょう

理念やビジョンはホームページやパンフレットに書いてあるでしょうから、そこから一歩進んで、

(1)ビジョンを実現するために、具体的にどんな事をやろうとしていますか?
(2)その施策が有効であるという根拠を教えてください。
(3)その施策を実現するためのプランを説明してください。
(4)その施策に対して、私はどんな役割を期待されていますか?

という感じで聞いてみれば、ビビッとくる企業が見つかるかもしれません。
そして、それをヒントにして、自己と見つめ合えばいい。

私も5✕歳になった今振り返ると、「自己」というのは、環境で変わるし、年齢でも変わっていくものです。
就職も、その時その年齢で出会ったベストを選択すれば良いと思います。

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